金村 勇秀(詳しいプロフィールを見る)
金村 勇秀の最新記事 (記事一覧を見る)
- 飲食店におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)について考える! - 2021年2月12日
- 自動車業界の方必見!自動車業界の課題と解決方法とは!? - 2021年2月2日
- 自動車業界の方必見!自動車業界のトレンドと今後の動向に迫る! - 2021年1月26日
近年、店舗において普及が進んでいるキャッシュレス決済。
経営者や担当者が今後キャッシュレス決済の導入を検討する際は、ユーザーの利用状況やメリットなどを知っておくとよいでしょう。
今回は、キャッシュレス決済の現状や、顧客側と店舗側のメリット、導入方法を紹介します。
【目次】
1.キャッシュレス決済についての3つの現状
2.キャッシュレス決済を導入するメリット
3.店舗がキャッシュレス決済を導入する方法
4.まとめ
キャッシュレス決済において特に知っておくと役立つのが、決済手段の種類、ユーザーの利用状況、そして企業の対応状況です。
ここで順番に解説していきます。
◆決済手段の種類
キャッシュレス決済は、大きく分けて3つの種類があります。
1つ目はカード決済。
クレジットカードやデビットカードといったもので、日本で最も普及しています。
2つ目は電子マネー。
例えば「Suica」のような交通系や、「nanaco」といった小売り系の手段が挙げられます。
電子マネーの特徴は、端末にICカードをかざす方法と、オンライン決済のどちらの方法にも対応しているタイプが多い点です。
3つ目はQRコード式のスマホ決済。
店舗のQRコードを顧客がスマホで読み取ったり、店舗のレジで顧客のバーコードを読み取ったりすることで決済を実行します。
◆ユーザーの利用率
ユーザーの利用率は、年々増加傾向にあります。
経済産業省の資料によると、2010年に13.2%だった国内キャッシュレス比率は2015年に18.2%になり、2018年には24.1%にまで上昇しました(支出金額ベース)。
先進国ではキャッシュレス比率が40〜60%という国も多く、それらと比較すると日本は高いとは言えませんが、今後さらに普及する余地があるとして期待されています。
2019年6月の楽天インサイトの調査によると、クレジットカードの利用率は男女共にほぼ全ての年代で80%を上回っていました。
一方、QRコード式のスマホ決済では、50代以上の男女の利用率は25%を下回るのに対し、20代男性が46.9%、20代女性が39.5%と、若い年代ほど利用率が高いという結果でした。
【参考】経済産業省「キャッシュレスの現状及び意義」
【参考】楽天インサイト「キャッシュレス決済に関する調査」
◆対応している企業
キャッシュレス決済に対応しているのは、小売業や飲食・サービス業が多いという結果でした。
やや古いデータですが、経済産業省の資料によると2012年時点でクレジットカード決済に対応している比率が高いのは、旅館(90%)、スーパー(71%)、フランチャイズ(63%)となっています。
また、野村総合研究所の資料によると、特に観光地においてクレジットカード決済への対応が積極的なのは、ホテル営業の旅館業(93.1%)、土産物を扱う小売業(81.3%)、専門料理を提供する飲食業(77.3%)となっています。
【参考】経済産業省「キャッシュレスの現状と推進」
【参考】野村総合研究所「観光地におけるキャッシュレス決済の普及状況及び加盟店におけるクレジットカードに係るセキュリティ対策の実施状況に関する実態調査」
キャッシュレス決済は、顧客側と店舗側の双方にメリットがあります。
まず顧客側の利点は、支払いの利便性、ポイントの還元などです。
キャッシュレス決済では現金の計算や受け渡しが不要なので、スピーディーかつ簡単に決済ができます。
また、決済事業者によってはポイント還元やキャンペーンといった特典があるのも魅力です。
店舗側にとっては、会計の利便性、現金管理のコスト削減、多様な顧客の獲得といった利点があります。
特に、キャッシュレス決済に対応していることで、キャッシュレスを好む傾向がある若年層や訪日客の獲得が期待できるのは見逃せません。
店舗がキャッシュレス決済を導入する場合、決済サービス事業者に直接申請する方法と、決済代行会社に問い合わせる方法の2通りがあります。
直接申請する方法は、仲介会社を通さないため手続きがシンプルで、手数料も安く設定されているのが一般的です。
一方、決済代行会社は複数の決済サービスをまとめて導入したい場合などに便利です。
キャッシュレス決済は利用率が伸びている傾向にあり、顧客側と店舗側のどちらにもメリットがあります。
現金決済と比べて手元に現金が入るのが遅れる、決済手数料がかかるといったデメリットはありますが、店舗の担当者はキャッシュレス決済の活用について検討してみてはいかがでしょうか。
Copyright © 販促の大学で広告・マーケティング・経営を学ぶ All rights reserved.
powered by 地域新聞社