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色の持つイメージが人の心理に与える効果は、科学的には十分に解明されていません。
しかし、さまざまな研究によって報告されている色の持つイメージと心理的効果は、チラシや店舗の看板、広告デザインなどさまざまな場面で活用されています。
広告で商品や会社のイメージを効果的に伝えるために、訴求したいターゲットに合わせた色をデザインに反映させましょう。
今回は色の持つイメージやその心理的効果についてまとめましたので、商品告知や店内POP・チラシ・広告デザイン・webサイトなどを作成する際にぜひご活用ください。
【目次】
色には特有のイメージや心理的効果があり、これらをコーポレートカラーや商品のイメージ戦略、webサイトなどに活用することで、人の感覚や感情に影響を与えることができるといわれています。
ここでは、代表的な11色のイメージと心理的効果について説明いたします。
① 赤
【一般的なイメージ】
熱い、強い、危険、闘争、怖い、派手な、情熱的、明るい、活動的な、興奮、エネルギー、緊張、怒り、嫉妬 など
【心理的効果】
赤は血液や太陽、炎など生命に直結するイメージが強いことから、エネルギーの象徴といわれています。
スポーツで赤を身に着けることが多いのは、自己を鼓舞したり相手を威圧したりするのに効果的だからです。
② ピンク
【一般的なイメージ】
かわいい、やさしい、甘い、若い、幸せ、ロマンチックな、意地悪な、女らしい、優美な など
【心理的効果】
ピンクは刺激が少なく、かわいらしさや健康を連想させます。
花の甘い香りにピンクをイメージする人が多く、幸福感を与えることもできます。
③ オレンジ色
【一般的なイメージ】
暖かい、明るい、元気、健康的、かわいい、楽しい、親しみやすい、安っぽい など
【心理的効果】
近年の調査で、色の中で最も暖かいと感じられる色はオレンジ色という結果が出ています。
赤よりも強さが薄れ、暖かみを感じさせるため、親しみやすさを与えることができます。
④ 茶色
【一般的なイメージ】
自然な、落ち着いた、堅実な、古い、安心する、堅い、地味な、保守的な、マイルドな、渋い、おとなしい など
【心理的効果】
茶色は植物を育む大地の色であるため、人間にとっても支えの色であるといわれています。
そのため、落ち着きや安心感、温もりを感じさせます。
⑤ 黄色
【一般的なイメージ】
明朗、希望、喜び、暖かさ、幸福、躍動、賑やか、幼稚、注意、軽率、騒がしい など
【心理的効果】
太陽の光や穀物の実りの色が黄色であることから、明るさ、普遍性、エネルギーを感じさせ、喜びや希望、幸福などポジティブなイメージを与えることができます。
警戒色としても効果があるため、道路標識で使用されることも多いです。
⑥ 緑
【一般的なイメージ】
自然な、安らぎ、落ち着き、癒やし、若さ、爽やか、新鮮、安全、平和、健康、公平、平凡 など
【心理的効果】
緑は自然そのものを指すことから、安らぎや安心感を与えます。
そのため、癒しを与えたり、興奮を抑えたりする効果もあります。
⑦ 青
【一般的なイメージ】
冷たい、冷静、神秘的、孤独、静か、知的、爽やか、信頼、自由、平和、誠実、憂鬱 など
【心理的効果】
青は水や空を連想させることから、冷たく、神秘的なイメージを与えます。
また空や海の広大さから孤独感やクールダウン効果もあります。
⑧ 紫
【一般的なイメージ】
高貴な、高級な、神秘的な、正式な、不思議、やさしさ、女性的、和風、大人、古典的 など
【心理的効果】
昔、紫の染料は貴重であったため、その名残で高貴、高級というイメージを与えることができます。
また夕焼けや朝焼けの空が、美しく紫に染まることから、神秘的な印象を与えることもできます。
⑨ 白
【一般的なイメージ】
純粋、神聖、清潔、無垢、明るい、平和、自由、善、潔白、無、緊張、未来 など
【心理的効果】
白は光によって明るくなった環境を表す色であることから、純粋で清潔なイメージを与えることができます。
穢れのない白は神の象徴でもあるので、神聖さも与えてくれます。
⑩ 灰色
【一般的なイメージ】
曖昧、陰気、不安、落ち着き、控えめ、汚れた、疑惑、不正、悲しみ、シック など
【心理的効果】
原始の時代に、雨や嵐の前兆である灰色の空を見上げた時の不安な気持ちが灰色のイメージとなっています。
白でも黒でもないはっきりとしない色で、不安を感じさせ、陰気なイメージを与えますが、そのソフトな色合いで落ち着きや控えめな印象を与えることもできます。
⑪ 黒
【一般的なイメージ】
強さ、恐怖、孤独、反抗、暗さ、クール、威圧的、邪悪、不吉、悲しき、高級感、シック など
【心理的効果】
光の白と対する黒は闇の象徴であり、恐怖感や孤独を感じさせる色です。業界によっては、強さやかっこよさの象徴であり、おしゃれでクールな印象を与えることもできます。
一般に幼児は、彩度が高い純色を好む傾向にあります。
その中でも男の子は青や緑を好み、女の子は赤系の色を好みます。
男女共通で好まれる色としては、黄色、オレンジ色などがあげられます。
成長とともに男女の差は小さくなり、50歳前後では、純色よりも明るく淡い色を好む人が増えます。
年齢が上がるにつれて、刺激の少ない色を求めていくようです。
一般にいわれる幼児と成人の好きな色の順位
幼児
順位 | 色 |
1位 | 黄色 |
2位 | 白 |
3位 | ピンク |
成人
順位 | 色 |
1位 | 青 |
2位 | 赤 |
3位 | 緑 |
次に性別の特徴を見てみましょう。
一般に女性は明るく淡い色を好み、男性は暗く濃い色を好む傾向にあります。
これは、人類が進化する過程で男性は狩猟、女性が果実などを採取することから、女性は果実の色に似ている色に反応するようになったのではないかといわれています。
このように年齢や性別によって、色の好みや傾向は違いますが、訴求したいターゲットに合わせて使用する色を変えることで、商品・サービスの良さやメリットが伝わりやすくなるでしょう。
広告デザインやwebサイトなどに色彩効果を取り入れたい場合は、いくつか心掛けるとよいポイントがあります。
1つ目は、業種・業態に合った色を選定することです。
青などの寒色系で鮮やかさを抑えた表現にすると、信頼感や誠実な印象を与えるので、士業や専門的なサービス業に向いているといえます。
緑やベージュといった落ち着いた色を使うと、ナチュラル感や安心感が演出できるので、オーガニック系商品や医療・介護系サービスにマッチするでしょう。
他にも、赤は食欲増進に効果がある一方、寒色系は減退効果があるなど、ビジネスごとに向いている色や向いていない色があります。
特に理由がない限りは、商品・サービスにふさわしい色を使うのが定番です。
2つ目は、自社のロゴやコーポレートカラーに合った色を選ぶことをオススメします。
ロゴはプロモーションなどにも使う、いわばコンセプトカラーです。
広告デザインやwebサイト、チラシなどの色は、コンセプトの色を基本として派生的に決めていくのが自然な方法といえるでしょう。
そうすれば、ロゴやホームページ、広告や資料に至るまで色の整合性を保つことができます。
色がその時の思いつきでコロコロ変わってしまっては、受け手に与える印象がぶれてしまい、チラシなどの広告効果が半減してしまう恐れもあるでしょう。
色のコンセプトを定めて、その方針に沿った色の使い方をすれば、顧客に与える印象を統一できます。
その結果、ブランドを訴求する効果を強められるのです。
心理的効果を高めるためにはいくつかテクニックがあります。
チラシなどのデザインを作る際は、テクニックを積極的に取り入れて訴求効果を高めましょう。
◆広告効果を高める強調色のコツ
購買意欲を高める色は存在します。
シーンによっては、そのような色を取り入れると視覚効果を発揮できるでしょう。
例えば、赤や黄色などは警戒色とされており、文字やイラストを目立たせる効果があります。
赤や黄色などを使わずに目立たせたい場合は、必ずしも赤や黄色でなくても、配色によってふさわしいアクセントカラーを使えば問題ありません。
チラシデザインの配色に応じて適宜取り入れれば、全体の配色バランスを保ったまま強調できます。
ただし、顧客の目を引くために、明らかに派手すぎる色合いを使ったり、アクセントカラーを多用しすぎたりするのは禁物です。
会社や商品・サービスのブランドイメージに合わせた範囲内で効果的に取り入れましょう。
◆配色を考える
配色のパターンによって相手に与える印象は大きく変わります。
配色の作用を理解しておけば、デザイナーでなくても表現力が上がり、販促効果を高めることができるでしょう。
※個別の色の持つイメージをふまえた色の組み合わせ「配色」によってどのような印象を持たれるかを詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
3色の組み合わせパターンを活用!印象(イメージ)を決める配色のコツとは?
◆視線を誘導して重要な情報を読ませる
視線を誘導するテクニックを活用するとより精度の高い訴求がしやすくなります。
視線は動くパターンは基本的に3つです。
・左から右
・上から下
・左上から右下
このパターンに沿って配色を設計すると、読み手の視線を途切れさせることなく、スムーズに誘導することができます。
例えば、いつくかの項目を順番に読んで欲しい時は、途中で関連性の低い色を挿入せず、なるべく同色系の色を使うのがオススメです。
もし関連性の低い色を挿し込んでしまうと、視線がブレてしまって本来それほど重要でない箇所が目立ち、読んで欲しい箇所が読み飛ばされてしまう恐れがあるでしょう。
また、グラデーションを取り入れると方向感が明確になり、読者の視線をその方向に誘導しやすくなります。
広告のデザインでは、このように視線の流れを意識しながら配色を設計することが大切です。
色やデザインの力を最大限生かし、成果につなげるためには目的を整理しておくことが欠かせません。
ここでの目的とは、「デザインするチラシやホームページ、店内POPなどによって、何を達成したいのか」という狙いを指します。
ここまで、色の心理的効果や、色のテクニックを紹介してきました。
こういった知識やノウハウはチラシやPOP、webサイトなどのデザインに幅広く活用することができます。
しかし、知識やノウハウはあくまでも目的を達成するための手段です。
場当たり的にさまざまな手法を取り入れても、そのデザインによってどのような効果を得たいのかという目的がはっきりしなければ、せっかくのテクニックを生かしきることは難しいでしょう。
例えば、チラシによってブランドイメージを浸透させる目的なのであれば、会社や商品・サービスに関する細かい情報ではなく、カラー効果を使って視覚的なイメージを重視するデザインにします。
短期的な集客・販売促進が目的なら、アクセントカラーを使って「お客様感謝セール」などのキャンペーン情報や価格を目立たせるようなデザインが効果的です。
リードの獲得が目的なら、カラーイメージを効果的に生かしながら、資料請求や問い合わせ欄までスムーズに誘導するように設計します。
このように、チラシやwebサイトといった広告のデザインを考える際は、まずは目的を整理するのが大切です。
その上で、目的に応じて意味のあるデザインにすると大きな効果を発揮します。
世界175ヶ国で100万以上のネットショップを運営する世界最大のECプラットフォーム 「Shopify」が「人の購買が、何を判断基準になされているのか」を調査した結果、広告における色の重要性が浮き彫りになりました。
Shopify の調査では、93%の人がものを買う時には「ビジュアルを見て判断」しており、 84.7%もの人が「色を第一の理由としている」という結果になりました。
さらに、購買の判断は90秒以内に無意識のうちに行われており、その判断基準のうち 62~90%が「色のみに基づいている」のだそうです。
調査結果からも、色が消費者の購買に大きな影響を与えていることが分かります。
そこで、企業の広報担当者・販促担当者・店舗経営者が、販促で成功するヒントとして、実践的に色の特徴を活かしたデザイン例を業種別に解説します。
◆飲食店(和食)
全体は、彩度・明度を抑えた大人っぽいトーンに仕上げます。
日本の伝統色である鶯色や弁柄色を用いると、落ち着いた「和」のイメージになります。
高級感のある黒をアクセントにすることで、和食の雰囲気を演出することができます。
配色例:メインは白、アソートは茶系、アクセントは黒
色のトーン:ディープ~ダークトーン
◆飲食店(洋食)
彩度の異なる複数の水色を白と組み合わせると、高明度の配色で、涼やかなイメージを演出できます。
美味しそうな食材を使用するとインパクトのあるカラー配色の一部になり、黄色や赤などのアクセントカラーを入れると、メリハリあるデザインになります。
配色例:メインは白、アソートは水色、アクセントは黄色・赤
色のトーン:ライト~ブライトトーン
◆飲食店(中華)
中華の場合は、中国の国旗の色でもある赤を用いることが多く、赤を使うことで中華のイメージを全面に押し出すことができます。
クーポンや値段など、アッピールしたい内容を白・赤・黒のコントラストの強い配色にすると、目を引きます。
中華をはじめとする各国料理の場合は、国旗の色をベースに配色すると、一目で伝わる広告になります。
配色例:メインは白、アソートはベージュ・赤、アクセントは黒
色のトーン:ブライトトーン
◆木造住宅販売
茶色と緑を用いると、「自然」を連想させ、木造住宅の印象をアッピールできます。
太陽、暖かさ、健康なイメージを与えるオレンジは、アクセントに使えます。
配色例:メインは白、アソートは茶・濃緑、アクセントはオレンジ
色のトーン:ライト~ビビッドトーン
※色の特徴を活かしたさらに詳しい事例については、下記から無料の資料がダウンロードできます。
色が人の心理にどのような影響や印象を与えるかは、科学的には十分に解明されていないのが実情です。
しかしさまざまな研究によって報告されている色の持つイメージと心理的効果は、店舗の内装や広告デザイン、コーポレートカラー、商品のイメージ戦略、webサイトなどさまざまな場面で活用されています。
色の持つイメージが人の心理に与える効果をうまく取り入れることで、商品やサービス、会社の持つイメージが伝わりやすくなります。
見る側にどのように思われたいのか、商品やサービスを打ち出したい・訴求したいターゲット層は誰なのかを意識して、色を活用しましょう。
商品やサービスの告知や店内POP、チラシ、広告デザイン、webサイトなどに、色が与えるイメージや印象の効果を取り入れてみてはいかがですか。
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