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「広告費がムダになるかもしれない」。
多くの販促担当者が直面するこの問題は、成果報酬型広告なら解決できるかもしれません。成果報酬型であれば「全くのムダ」になる広告費は存在しないからです。ROI(投資利益率・費用対効果)の鍵を握る成果報酬型販促。
ここでは、その広がりと代表例から、成果報酬型販促のポイントを探りたいと思います。
【目次】
1.成果報酬型の広がり-食べログ・みんなの介護・くらしのマーケットなど
2.成果報酬型の代表例-アフィリエイトとマッチングサービス
3.マッチングサービスにみる成果報酬型サービス選びのポイント
―(1) 信頼性-イオンのお葬式
―(2) 消費者重視-ホームプロ
―(3) 報酬の発生ポイント
4.地域新聞社の成果報酬型事業「ちいき新聞のご紹介」
まとめ:優れた成果報酬型販促で広告費のムダをなくそう!
冒頭で挙げた「反響への不安」を払拭する手法として、成果報酬型サービスは広がりを見せています。
たとえば、飲食ポータルの大手「食べログ」を運営するカカクコムは、2012年、レストラン予約サービス「cena」をリリース。レストランのサイト掲載料は無料で、広告費の支払いは実績(来店人数)に応じた成果報酬型です。
老人ホーム検索サイトの最大手「みんなの介護」も、サイト掲載はもちろん、資料請求、見学予約のアテンドまですべて無料。実際にホームへの入居が決まったときに広告費が発生する成功報酬型です。
ハウスクリーニングや引越しなどの出張型サービスのポータルサイト「くらしのマーケット」も掲載料はかからず、実際に予約が入ったときにだけに広告費が生じる完全成果報酬型。サイトの掲載店舗数は2014年の200軒から、2015年1400軒、2016年8000軒、2017年13000軒と急激に成長しています。
このように、広告費が事前に設定されている従来型の固定課金型の対抗策として成果報酬型が増加しています。これはWEB媒体に限った話ではなく、フリーペーパーやタウン誌などの紙媒体でも少しずつ広がりを見せています。
さらに言えば、「結果にコミット。痩せなければ代金はお返し」「満足いただけなければ全額返金」などの、巷で多く見られるようになった手法そのものが成果報酬型の進展を物語っています。
従来の広告の多くは、事前に広告費が決められていた固定課金型。一定の料金を支払うことで広告が掲載されました。
一方、成果報酬型広告とは読んで字のごとく、成果に応じて報酬、つまり、広告主にとっての支払いが発生する広告のこと。ここで成果報酬型の代表例を2つご紹介します。
一つ目は「アフィリエイト」です。あなたの商品やサービスを「アフィリエイター」が紹介。実際に発生した購入・資料請求・会員登録などの「成果」に対して広告費の支払いが生じます。広告掲載やバナーのクリックに対して報酬が発生するわけではないので、無駄なコストを削減できることが広告主側の大きなメリットです。
もう一つは、ニーズを持つ人々や事業を最適な形で引き合わせる「マッチングサービス」です。
車買取、不動産査定、婚活など、あらゆるジャンルで展開されていますが、中でも求人分野では強力に成果報酬型が推進されています。
求人情報を掲載した企業は、求職者からの応募がなければ料金がかからない仕組み。従来の「固定課金型」が中心のバイトルやタウンワークといった媒体が存在する一方で、ジョブセンスなど無数の求職者向けサービスが「成果報酬型」を採用しています。このことは、採用活動を行った経営者の多くが既にご存知のことでしょう。
成果報酬型サービス選びのポイントは、
(1) 信頼性、(2) 消費者重視、(3) 報酬の発生ポイント
です。
イオンは企業の持つ「信頼性」を生かして成果報酬型サービスを拡大しています。
2011年に開始した葬儀サービス「イオンのお葬式」は、消費者と各地の葬儀社を結ぶマッチングサービスで、葬儀の執行とともに報酬が発生する成果報酬型のサービスです。イオンは庶民の味方というブランドイメージを持っており、その信頼性のもと、消費者は「イオンのお葬式」で、紹介された葬儀社を利用します。
このサービスはどの葬儀社を選んでいいか分からない消費者に広く受け入れられ、規模を拡大しています。
このように、「信頼性」がある成果報酬型サービスには多くの消費者が集まり、多くの成果が生まれることでしょう。
大阪ガスの企業内ベンチャーとしてスタートした「ホームプロ」は2001年、国内初のリフォーム会社紹介サイトを立ち上げました。
リフォーム業者を探す消費者と、「優れた」リフォーム企業を結ぶマッチングサービス。特筆すべき点は、消費者重視の姿勢を徹底しているところにあります。
ホームプロ加盟業者は厳しい審査基準をクリアした「優良」業者に限られます。過去の実績調査・顧客満足度調査・財務調査・面接など多数の調査項目が設けられています。また、審査をクリアした後もホームプロは業者に対し、サービス向上のために指導・育成を行います。そして、業者が実際にリフォーム工事を行った後も、その施工内容や評価がサイト上に公開されます。業者は高い評価を得るために、普段以上に工事に力を入れるでしょう。
このように、優れたサービスが消費者に届けられる仕組みを持つ「消費者重視」の成果報酬型サービスは、当然ながら消費者に選ばれるでしょう。
成果報酬型サービスは成果に応じて報酬が発生するサービスですが、何を「成果」とするかは様々です。
マッチングサービスにおいて、運営会社は企業に消費者を<紹介>します。その後、企業が何らかのかたちで消費者と接触し、消費者に選んでいただけた場合、初めて<成約>となります。
前述の「みんなの介護」と「イオンのお葬式」は、それぞれホーム入居確定時と葬儀執行時、つまり<成約>が「成果」とされ、その「成果=成約」に対して報酬が発生します。しかし、全ての成果報酬型サービスが、「成果=成約」というわけではありません。むしろ、「成果=成約」というサービスは少ないでしょう。
<紹介>だけが「成果」となる場合もあれば、<紹介><成約>ともに「成果」となる場合もあります。企業としては<紹介>がいくら多くても<成約>がなければ商売になりません。また、月額基本料が別途設定されている、つまり、「固定課金」と「成果報酬」とがミックスされているサービスも多く存在しています。どの段階で支払いが生じるかを知ることは重要なポイントとなるでしょう。
千葉県を中心に、30年超にわたり地域密着型の販促支援を行ってきた㈱地域新聞社は、地域からの信頼性を生かしてマッチングサービスを開始しました。お店を探している地域住民からのお問い合わせを地域新聞社が受け、厳しい審査基準を突破した安心なお店を無料で紹介する試みです。
その第一弾として、対象エリアを千葉県、ジャンルを外装リフォームに絞った「ちいき新聞の外壁塗装」を2018年9月に開始。紙面やWEBサイト(https://tosou.chiikinews.com/)で宣伝を行っており、消費者からのお問い合わせと、加盟業者を集めています。
今後はサービスの質をさらに向上させつつ、対象ジャンルを広げていく方針。地域の優れた企業・サービスを住民が安心して享受できる仕組みづくりを進めることで、企業理念「人の役に立つ」の実践に努めています。
この件に関するお問い合わせは、ちいき新聞のご紹介運営事務局(専用フリーコール 0066-9737-6006)まで。
「ムダな広告費をなくしたい」。その手段として成果報酬型は有効な販促手法です。なぜなら、成果報酬型サービスのほとんどが、反響が保証されるわけではない従来の固定課金型サービスに代わって、反響を保証することを目的としているからです。
求人などのマッチングサービス、アフィリエイトなど、業種や媒体を問わず広がっていますが、優れた成果報酬型サービスと、そうでないサービスがあるのも事実。
<信頼性><消費者重視><報酬の発生ポイント>を意識しながら成果報酬型販促を利用し、ROIの高い「固定課金型」販促と併用することが、時代に合った効果的な販促活動につながるでしょう。
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