【業界研究】飲食業界のトレンド情報 〜2022年調査版〜

公開

ビジネスで適切な判断を下し続けるには、業界のトレンドをつかむことが重要です。

 

そこで今回は飲食業界の現状と今後の見通しについて調査しました。
おすすめの販促方法もご紹介しますので、飲食業界の方も、それ以外の業界の方も、ぜひご一読ください。

 

【目次】

  1. 飲食業界とは
  2. 飲食業界の市場規模
  3. 市場動向
  4. 飲食業界売上高ランキング
  5. 飲食業界の繁忙期と閑散期
  6. 広告が必要な時期
  7. 主な販促手段
  8. 求人が必要な時期
  9. 新型コロナウイルス感染症による業界の変化と今後
  10. まとめ

 

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飲食業界とは

飲食業界は文字通り食を提供するサービス業の総称です。一般にはレストランなどの外食産業をイメージしますが、実際は提供するスタイルによって「外食」「内食」「中食」の3つの業態があります。

 

「外食」はレストランや食堂などの家の外で食べるスタイル、「内食」は素材を購入し家で調理することを指します。
また、「中食」は調理済みのものを持ち帰る、配達してもらうなどして、家で食べることを言い、「総菜」「デリバリー」「ケータリング」等が該当します。

 

飲食業界の市場規模

一般社団法人日本フードサービスの推計によると、2020年(2020年1月~2020年12月)の市場規模は、前年比30.7%減少の18兆2005億円と推計されました。
飲食業界市場規模の大幅な減少は、おもに新型コロナウイルス感染症の影響から引き起こされたものです。
具体的には以下の原因が考えられます。

 

  • 消費者の行動自粛
  • 政府の緊急事態宣言発令
  • 自治体の営業時間短縮要請
  • 海外からの入国規制

 

同じ飲食業界でも業態によって市場規模の減少率は大きく違います。

 

  • ファミリーレストランや一般食堂、専門料理店等を含む「食堂・レストラン」 (対前年5%減)
  • 立ち食いそば・うどん店を含む「そば・うどん店」(対前年9% 減)
  • 回転寿司を含む「すし店」(対前年3%減)
  • ファーストフードのハンバーガー 店、お好み焼き店を含む「その他の飲食店」(対前年4%減)
  • ホテル、旅館での食事・宴会などの「宿泊施設」( 対前年0%減少)

 

注目したいのが、ファーストフードのハンバーガー 店、お好み焼き店を含む「その他の飲食店」の減少率です。
他の業態が二桁の減少率であるのに対し、ファーストフードは1.4%の減少にとどまっています。
原因としては以下の点が推測されます。

 

  • 店内にいる時間が短時間で済む
  • 店内だけでなくテイクアウトして車に中や公園でも食べることができる

 

市場動向

飲食業界は特に競争が激しい業界です。

参入企業間の競合が激化しているため、ブランド力や食材調達力などで優位なチェーンに需要が集約する傾向が見られます。
一方、個人経営の単独店では、経営不振や後継者不足などにより閉店するケースも相次いでいます。
人件費や材料費、流通費などのコストは年々増加して利益を圧迫、値上げを余儀なくされた店もあります。
さらに今回の新型コロナウイルス感染症の影響で深刻なダメージを受けた店舗も少なくありません。

 

(出典:「業界動向SEARCH.com」飲食業界動向

 

一方で、2022年3月22日には、全国でまん延防止等重点措置が解除されました。
その影響で、消費者の外食需要が高まり、コロナ以前にはいまだ届かない中でも、市場の回復基調がみられました。

 

土日祝日の商業施設への出足が、ファミリー層中心に増加したことを背景に、飲食業界市場の需要を牽引しています。
一方で、夜間の飲食店への客足は、いまだに戻らない状況が続いています。

 

店舗は顧客獲得のためにさまざまな創意工夫を凝らしています。

 

海外へ展開をすることでより多くの顧客を獲得しようと考える企業や、M&Aを行って事業強化を行う企業も見られます。
また、人手不足解消のためにロボットやAIなどを導入し、自動化する企業が増えています。
新型コロナウイルス感染症の影響で、非接触型の接客に注目が集まっており、モバイルオーダーやキャッシュレス決済も含め、今後、ますます導入が加速しそうです。

 

今後の課題は
 ・コストの上昇をいかにして抑えるか
 ・値上げからくる顧客離れをどう防ぐか
 ・顧客離れが起きてしまったときに、どうやって客単価を上げていくか
 ・新型コロナウイルス感染症に対する柔軟な対応
の4つです。

参考:
業界動向SEARCH.com
株式会社富士経済 外食産業マーケティング便覧2019
ひと待ち結び「進化する飲食・小売店向け非接触型接客サービス

飲食業界売上高ランキング

2020年から2021年の飲食業界売上高ランキングトップ10の企業は以下の表のとおりです。

 

出典:
業界動向SEARCH.com」飲食業界ランキング

 

2020年から2021年の売上高は、上位の企業であっても、減少か横ばいの状況であることが分かります。

飲食業界は、日本国内では、少子高齢化による消費者の減少や人手不足の問題などの影響を強く受け、厳しい状況が続いています。
日本国内の市場が思わしくない中で、飲食業界の再編が加速しています。
また、視点を海外に向けていく企業も増えています。

2020年から2021年の売上高トップは「ココス」や「すき家」でおなじみのゼンショーHDで、他を大きくリードしています。
同社は、M&Aによる再編や海外進出を積極的に実行しています。

すかいらーくHDは、2021年9月現在台湾に63店舗を出店し、マレーシア、韓国、シンガポール、米国、中国など、海外進出に力を入れています。

参考:業界動向SEARCH.com

飲食業界の繁忙期と閑散期

◆繁忙期
飲食業界の繁忙期は12月、3月、4月。忘年会や歓送迎会などの時期に需要が高まり、繁忙期となります。

 

◆閑散期
閑散期は、主に2月です。

 

閑散期を表すワードとして「ニッパチ」という言葉があるくらい、2月と8月は一般的に購買意欲が下がると言われますが、8月は飲食業界のおよそ28%の企業が平均よりも売り上げを伸ばしています。ビアガーデンやエスニック料理、焼き肉、盆の行楽地の飲食店が売り上げを伸ばしていると推測されます

 

参考:飲食店.COM月別売り上げのアンケート調査から飲食店の繁忙期・閑散期が明らかに。閑散期の対策は?

 

 

広告が必要な時期

◆12月

忘年会やクリスマスなど、外、中、内食ともに一番忙しい時期

 

◆3月

歓送迎会の需要

 

◆その他新商品の売り出し時期に応じて広告を出す

繁忙期以外にも多くの売り出し時があるため、広告を出す時期を絞るのは難しいのですが、逆に言えば1年のうち、いつでもチャンスはある、ということです。

 

主な販促手段

販促の方法は多岐にわたります。フリーペーパーへの広告掲載やチラシ折込、ホームページなどさまざまなアプローチ方法があるので、ベストを見つけるのは結構難しいかもしれません。

 

◆折込広告
地域ビジネスである飲食と相性がよく、店の特徴も伝えやすいです。手に取る方は女性の割合が多いので、客層とマッチしていれば抜群の効果を発揮します。

 

◆LINE公式アカウント
普及率ゆえ、店舗の売り上げの大半を占めるリピーターに効果的に働きます。

 

◆グルメサイト・アプリ
掲載されている情報をもとにお店を決める人がいるほど、大きな影響力があります。

 

◆ダイレクトメール、ニュースレター
お客様へ定期的にお店の情報を届けることで、信頼関係を構築します。

 

この中でも特におすすめするのが、LINE公式アカウントやダイレクトメール、ニュースレターを活用したリピーター向けの販促です。飲食はほかの業界よりも1つの商品の単価が安く、新規顧客を呼び込むよりもリピーターに何度も来店してもらうほうがお店の利益としては増えるため、リピーターの囲い込みを考えるべきです。

 

求人が必要な時期

ピーク直前の11月ではなく、閑散期である2月と、3月の繁忙期を過ぎた後に求人を出すのがよいでしょう。

 

飲食の現場では他の業種よりも学生アルバイトが多いため、卒業・進学シーズンに合わせて募集をかけると効率が良いからです。この時期は就職や進学によって一気に人員が減ってしまう可能性が高く、また4月から進学・進級する学生は春休み中にバイトを決めてしまいます。先手を打って採用を進めていきましょう。

 

(参考:HRソリューションラボ「求人掲載の時期はいつ頃がいいの?」)

 

新型コロナウイルス感染症による業界の変化と今後

新型コロナウイルス感染症により飲食業界は大きく変わりました。特に影響が大きかったのが外食産業です。外出の自粛により外食業界は大打撃を受け、閉店に追い込まれた店もかなりの数にのぼります。

 

その中で外食業界が取り組んだのが、テイクアウトをはじめとする中食業界への参入です。ファミリーレストランがデリバリーサービスを始め、チェーン居酒屋がお弁当を売るなど、大きく業態や商品を変えることで生き残りを図りました。必要に迫られての路線変更は、予算や人員の関係で苦しんでいる企業がある一方、潜在顧客を発掘できた企業もありました。そういった企業は今後、通常営業に戻ったときにその潜在顧客を逃がさないようにデリバリー等の人員を確保しなければいけないため、求人を行う企業も増えると考えられます。

 

売上が減少する中で、店舗運営を継続するにはどうしたらいいのか、現在検討していることを複数回答で聞いたところ、2020年3月の調査では半数以上の52.7%の店舗が「テイクアウト販売を始める・強化する」と回答しました。中食業界は今後も飲食業界のカギになりそうです。

 

出典:PRTIMES「新型コロナ影響により飲食店の8割が売上減。売上維持のために「テイクアウト」を開始・強化する店は半数以上」

 

まとめ

新型コロナウイルス感染症の影響で飲食業界は多大な影響を受け、市場は大幅に減少しました。
一方で、2022年3月22日には全国でまん延防止等重点措置が解除されました。
まだ予断を許さない状況が継続しているなかですが、今後の取り組みによっては大きく成長する可能性があるでしょう。

 

飲食業界は、どんな時代にも絶対に需要のあるビジネスであることも事実です。
だからこそ他社との競争は激しく、困難でもあるわけです。
このレポートが少しでも皆様の役に立てば幸いです。

 

その他の業界についてもご紹介しますので、ぜひご参考にしてみてください。

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