【業界研究】美容(美容院)業界のトレンド情報 〜2022年調査版〜

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ビジネスで適切な判断を下し続けるには、業界のトレンドをつかむことが重要です。

今回は2022年度の注目すべき情報をいくつかまとめました。
おすすめの販促方法もご紹介しますので、美容(美容院)業界の方も、それ以外の業界の方も、ぜひご一読ください。

 

【目次】

  1. 美容(美容院)業界の市場規模
  2. 業界の動向
  3. 美容(美容院)業界の繁忙期と閑散期
  4. 広告が必要な時期
  5. 求人が必要な時期
  6. おすすめの販促手段
  7. まとめ

 

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(参考記事)

美容(美容院)業界の市場規模

株式会社矢野経済研究所の理美容サロン市場に関する調査(2022年)によると、2021年度の理美容サロン市場は、前年度比103.9%の2470億円となっています。

 

2020年度は、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言がだされ、社会や経済の活動が大きく制限された年でした。
2021年度は、都市部を中心に緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が発出され、引き続きコロナ禍ではあるものの、ワクチン接種が進み、ウィズコロナのなかで社会や経済の活動を戻していく動きがみられました。
理美容サロン市場も万全な感染対策を取る中で、回復の兆しがみられました。
ただ、コロナが発生する前の2019年度と比較すると96.3%となり、まだ完全に回復したとはいえない状況です。

業界の動向

株式会社リクルートの美容に関する調査研究機関「ホットペッパービューティーアカデミー」が実施した、美容室・理容室の利用に関する実態調査【美容センサス 2022 年上期】≪美容室・理容室編≫によると、美容室の1回あたりの利用金額は、男女ともに過去10年間で最高額を更新しました。
この章では、2022年度に注目すべき業界動向を紹介します。

 

◆利用代金は最高額を更新

美容室・理容室の利用率は、前年と比べ変わらないのに対し、1回あたりの利用代金は7,345 円(前年比 415 円増)、男性 4,553 円(前年比 189 円増)になっています。

この金額は2012年の調査以来最高額を更新しています。

 

◆カラーの利用率が増加

メニューの中では、カラーの利用率が男女ともに増加しています。
女性はカラー以外にも「縮毛矯正・ストレート」や「まつげパーマ・カール」などのメニューの利用も増加しており、過去 5 年で最も高い利用率になっています。

 

◆店販年間購入金額が増加

美容室・理容室のサロンで販売している商品の購入率は前年と変わらないのですが、年間購入金額は増加傾向にあり、女性が前年比 8.9%増の11,935 円、男性は前年比 4.5%増の8,856 円となっています。

 

◆ネット予約が増加している

美容室の予約方法は、「ネット予約」が女性は 55.3%(前年比 3.7pt 増)、男性は 48.9%(前年比 1.9pt 増)と、予約手段で最も高くなっています。

一方、電話予約や予約をしない割合は、男女とも前年から減少しました。

 

美容(美容院)業界の繁忙期と閑散期

◆繁忙期

3月~4月・7月~8月・12月末~1月初旬といわれています。
3月の卒業式や卒園式、4月の入学式など、美容院が必要とされるイベントが多いことや、季節の変わり目であることが要因であると考えられます。
7月~8月は夏休みやお盆休みなどのイベントに向けてでしょう。
また、12月末~1月初旬は、クリスマスや年が明ける前にきれいにしておこうと考える人が多いためだと考えられます。
新成人の予約が多いのもこの時期です。

 

◆閑散期

2月・5月・911月は閑散期といわれています。
これは、繁忙期の前後にあたることやイベントが少ない月であるためだと考えられます。

(参考:「ホットペッパービューティーからみる美容院の繁忙期と閑散期」))

広告が必要な時期

◆繁忙期やイベント前

美容院では38月と12月が集客しやすいタイミングであるといわれています。
この時期の前に、イベントなどに絡めた広告を出すことは効果的でしょう。

 

◆繁忙期の前後に種をまく

売上が落ち込む閑散期の911月、1月下旬~2月は、お店の知名度を高めるチャンスです。
リピーターを増やす施策はもちろん大切ですが、チラシを配るなどして、美容院の認知度を高めておきましょう。
これにより、次の繁忙期である12月や3月に、新規客を獲得しやすくなります。

 

このように、繁忙期と閑散期を意識した広告が効果的であると考えられます。

求人が必要な時期

個人サロンで、サロンワーク未経験者やアシスタントを募集する場合には、繁忙期に被る前の46月に求人広告を出すのがよいでしょう。
繁忙期と入社がかぶってしまうと、研修まで手が回らない、ということにもなりかねません。

 

しかし、比較的人数の多いサロンでは、年間を通して未経験者の受け入れ態勢が整っていることが多いです。
また、スタイリストの場合には、経験やスキルにもよりますが「いつでも大歓迎」というサロンも多いため、これらの場合、求人の時期は年間を通してほとんど関係ない、と考えられます。
強いて上げるとするならば、繁忙期の少し前の時期に求人広告を出して、繁忙期の人手不足に備えておくのがいいでしょう。

 

おすすめの販促手段

◆新規顧客獲得

①チラシ
チラシは反響が早く、短期的に効果を求めたい時に効果的です。

 

②看板
店舗のイメージにもつながるため、看板は重要なアイテムです。
また、通行人の興味をひく店頭販促をすることで、来店者数は確実にアップします。

 

フリーペーパー
フリーペーパーには一定の集客効果があります。
特に高齢者が多い地域においては、非常に効果的とされています。
広告サイズにもよりますが、チラシよりもコストはかかります。

 

④WEBサイト
若い人向けに特に効果がある販促手段が、WEBサイトです。
代表的なものにホットペッパービューティーなどがあります。

 

インターネットを使って予約をする人の割合は20代が最も多く、女性は約7割、男性は約5割の人がインターネット上で予約をしています。
従って、10代~30代向けの販促は、WEBサイトやSNSなどが重要であると考えられます。
一方で、40代~60代の方に対しては前述のチラシやフリーペーパーなどを使った販促が効果的であると考えられます。
また、チラシ+WEBサイトというように併用することで、相乗効果が見込めます。
さまざまな販促手段を掛け合わせることで、より効果的に新規顧客を獲得することができるでしょう。

 

◆再来店(リピーター)向け
①DM
一度来店いただいたお客様へのキャンペーンの告知や新商品の案内など、様々な形で活用できます。

 

②メンバーズカードやポイントカード
再来店のきっかけとなる重要なものです。
作成したお客様はそれだけでリピート率が上がるといわれています。
リピーターになっていただくには、店舗や美容師のファンになってもらうことが一番です。
コストやターゲットを考えて販促手段を選びましょう。

まとめ

2021年度の理美容サロン市場は、万全な感染対策を取る中で、回復の兆しがみられました。
ただ、コロナが発生する前と比較すると、まだ完全に回復したとはいえない状況です。

 

一方で、美容(美容院)業界の市場規模は毎年ほぼ横ばいで、比較的安定しています。
店舗数が多いことが理美容業界の大きな特徴であり、そのために生存競争は激しくなっています。
店舗に合った販促手段を活用し、他の店舗と差別化を図ることが重要です。新規顧客を獲得し、ファンを増やすことが成功のカギとなります。

 

その他の業界についてもご紹介しますので、ぜひご参考にしてみてください。

 

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