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ビジネスで適切な判断を下し続けるには、業界のトレンドをつかむことが重要です。
今回は美容(美容院)業界の現状と今後の見通しについて、「販促の大学」を運営している地域新聞社に2020年4月に入社した新卒社員が調査しました。おすすめの販促方法もご紹介しますので、美容(美容院)業界の方も、それ以外の業界の方も、ぜひご一読ください。
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(参考記事)
2018年度の理美容市場は前年度比99.6%の2兆1,382億円でした。2019年度は、2兆1,253億円で前年度比99.4%となっています。理美容市場は年々微減傾向にありますが、比較的安定しています。
また、2018年度末時点の美容院数は、約25万1,140店舗。美容院は、日本で最も多い店舗数を誇る業種といわれています。
美容院数は、ここ20年年々増加しており、2018年度では前年よりも3562店舗増加しています。美容院は激しい生存競争が繰り広げられています。
男女別に美容院の利用状況を見てみましょう。女性だけではなく、男性も美容室を利用する人が少なくないことがわかります。
女性 | 男性 | |
利用率 | 86.0% | 34.9% |
年間利用回数 | 4.47回 | 5.28回 |
利用金額 | 6,678円 | 4,185円 |
(出典:株式会社リクルートライフスタイル「美容センサス2019年度上期」をもとに作成)
注目すべき近年の業界動向を上げてみます。
◆カラー専門店の増加
過去一年間のメニュー利用率増加の幅が最も大きいメニューが、女性の「カラー」。
カラーは2017年から増加傾向にあり、近年はカラー専門店の増加も顕著になっています。カラー専門店は美容院の3分の1程度の料金で利用できます。しかし、ブローはセルフになるなど、注意すべき点もあります。
◆男性の美容意識が高まっている
女性の美容院利用者数が横ばいなのに対し、男性の利用者数(特に40代と50代)は増加傾向にあります。SNSの普及により、若い男性が美容を意識し始めたことも増加の要因であると考えられます。
◆シェアサロンの増加
フリーランスの美容師が増加していることも、近年の美容業界の特徴です。店舗ではなく、美容師のファンになる客が増えているためだと考えられます。これは、minimo(ミニモ)やInstagramなどのSNSが大きな影響を与えていると考えられます。
※minimo … 美容師、ネイリスト、アイデザイナー、エステティシャンなど施術スタッフ一人ひとりが簡単に集客・モデル探しができるアプリ。利用者の約90%が10代~20代女性。
◆繁忙期
3月~4月・7月~8月・12月末~1月初旬といわれています。
3月の卒業式や卒園式、4月の入学式など、美容院が必要とされるイベントが多いことや、季節の変わり目であることが要因であると考えられます。7月~8月は夏休みやお盆休みなどのイベントに向けてでしょう。また、12月末~1月初旬は、クリスマスや年が明ける前にきれいにしておこうと考える人が多いためだと考えられます。新成人の予約が多いのもこの時期です。
◆閑散期
2月・5月・9~11月は閑散期といわれています。これは、繁忙期の前後にあたることやイベントが少ない月であるためだと考えられます。
(参考:「ホットペッパービューティーからみる美容院の繁忙期と閑散期」))
◆繁忙期やイベント前
美容院では3~8月と12月が集客しやすいタイミングであるといわれています。この時期の前に、イベントなどに絡めた広告を出すことは効果的でしょう。
◆繁忙期の前後に種をまく
売上が落ち込む閑散期の9~11月、1月下旬~2月は、お店の知名度を高めるチャンスです。リピーターを増やす施策はもちろん大切ですが、チラシを配るなどして、美容院の認知度を高めておきましょう。これにより、次の繁忙期である12月や3月に、新規客を獲得しやすくなります。
このように、繁忙期と閑散期を意識した広告が効果的であると考えられます。
個人サロンで、サロンワーク未経験者やアシスタントを募集する場合には、繁忙期に被る前の4~6月に求人広告を出すのがよいでしょう。繁忙期と入社がかぶってしまうと、研修まで手が回らない、ということにもなりかねません。
しかし、比較的人数の多いサロンでは、年間を通して未経験者の受け入れ態勢が整っていることが多いです。また、スタイリストの場合には、経験やスキルにもよりますが「いつでも大歓迎」というサロンも多いため、これらの場合、求人の時期は年間を通してほとんど関係ない、と考えられます。強いて上げるとするならば、繁忙期の少し前の時期に求人広告を出して、繁忙期の人手不足に備えておくのがいいでしょう。
◆新規顧客獲得
①チラシ
チラシは反響が早く、短期的に効果を求めたい時に効果的です。
②看板
店舗のイメージにもつながるため、看板は重要なアイテムです。また、通行人の興味をひく店頭販促をすることで、来店者数は確実にアップします。
③フリーペーパー
フリーペーパーには一定の集客効果があります。特に高齢者が多い地域においては、非常に効果的とされています。広告サイズにもよりますが、チラシよりもコストはかかります。
④WEBサイト
若い人向けに特に効果がある販促手段が、WEBサイトです。代表的なものにホットペッパービューティーなどがあります。
インターネットを使って予約をする人の割合は20代が最も多く、女性は約7割、男性は約5割の人がインターネット上で予約をしています。従って、10代~30代向けの販促は、WEBサイトやSNSなどが重要であると考えられます。一方で、40代~60代の方に対しては前述のチラシやフリーペーパーなどを使った販促が効果的であると考えられます。また、チラシ+WEBサイトというように併用することで、相乗効果が見込めます。さまざまな販促手段を掛け合わせることで、より効果的に新規顧客を獲得することができるでしょう。
◆再来店(リピーター)向け
①DM
一度来店いただいたお客様へのキャンペーンの告知や新商品の案内など、様々な形で活用できます。
②メンバーズカードやポイントカード
再来店のきっかけとなる重要なものです。作成したお客様はそれだけでリピート率が上がるといわれています。リピーターになっていただくには、店舗や美容師のファンになってもらうことが一番です。コストやターゲットを考えて販促手段を選びましょう。
(参考:株式会社リクルートライフスタイル「美容センサス2019年度上期」)
美容(美容院)業界の市場規模は毎年ほぼ横ばいで、比較的安定しています。店舗数が多いことが理美容業界の大きな特徴であり、そのために生存競争は激しくなっています。店舗に合った販促手段を活用し、他の店舗と差別化を図ることが重要です。新規顧客を獲得し、ファンを増やすことが成功のカギとなります。
その他の業界についてもご紹介しますので、ぜひご参考にしてみてください。
【参考資料・出典情報(2020/10/8閲覧)】
・矢野経済研究所「理美容市場に関する調査を実施(2020年)」https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/2409
・株式会社リクルートライフスタイル「美容センサス2019年度上期」https://hba.beauty.hotpepper.jp/wp/wp-content/uploads/2019/06/A_hair_census_201906.pdf
・厚生労働省 「衛生行政報告例(生活衛生関係)」https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/eisei_houkoku/18/dl/kekka3.pdf
・「ホットペッパービューティーからみる美容院の繁忙期と閑散期」https://beauty-web.jp.net/news/%E3%82%B5%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%81%AE%E7%B9%81%E5%BF%99%E6%9C%9F%E3%81%A8%E9%96%91%E6%95%A3%E6%9C%9F%E3%81%A8%E3%81%AF%EF%BC%9F/
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