【業界研究】医療業界のトレンド情報 〜2019年調査版〜

公開

ビジネスで適切な判断を下し続けるには、業界のトレンドをつかむことが重要です。

 

今回は医療業界の現状と今後の見通しについて、地域新聞社のマーケティング部と、同社2019年4月入社の新卒社員が共同で調査しました。

 

おすすめの販促方法もご紹介しますので、医療業界の方も、それ以外の業界の方も、ぜひご一読ください。

 

【目次】

1.医療業界について

2.市場規模と各業界動向

3.繁忙期と閑散期

4.求人について

5.販促について

6.まとめ

7. 参考資料・出典情報

 

医療業界について

医療業界は、病院や診療所などの医療機関を中心に、医薬品メーカーや医療機器・医療用品メーカーなどが存在します。また、医療人材紹介サービスや、医療機関において煩雑な治験業務を支援するSMO(Site Management Organization:治験施設支援機関)など多くの業種に支えられています。
 

ここでは「医療機関」「医薬品業界」「医療機器業界」の3つに焦点を当てていきます。

 

出典:science shift「医療業界 業界マップ」

市場規模と各業界動向

医療業界の市場規模は42兆1,381兆円 (2016年度 国民医療費)となっています。

 

〈各業界動向〉

 

・医療機関

医師や看護師、薬剤師などが、患者に対して治療やリハビリ、カウンセリングを行う業種。近年では訪問介護・診療を行うクリニックも増加し、医師の需要が高まっています。

 

・医薬品業界

医薬品の最大市場であるアメリカを重視する企業が増加し、グローバルでの生き残りをかけた大型買収の動きもあります。国内市場では後発薬の普及が進み、新薬の開発費高騰に伴う人員や事業を縮小する動きも見られます。

また政府は医療費抑制策の一貫として、後発薬へ切り替えを促すために普及目標を8割と設定。このため医療現場では、後発薬への置き換えが進んでいます。

 

・医療機器業界

厚生労働省の薬事工業生産動態統計調査によると、2015年の国内医療機器市場は2兆7,479億円でした。高齢化や医療水準の向上に伴い、世界的に成長が見込まれています。「高齢化先進国」で培った知見を生かし、製品の海外展開を目指す動きも広がっています。

繁忙期と閑散期

医療業界といっても幅広く、そのため繁忙期と閑散期は業種によって異なります。

 

内科では風邪やインフルエンザなどの感染症がはやる冬が繁忙期です。病院では予防接種も増えるため、注射製剤の調剤業務で忙しくなります。逆に汗をかきやすい夏は皮膚科の繁忙期となります。また年末年始・お盆前などの連休前は、どの業種も忙しくなるようです。

 

このように業種によって繁忙期、閑散期ともに時期が異なるため広告が必要な時期については一概にはいえませんが、季節性の病気がはやる前や季節の変わり目などに、認知目的としての広告を出すのもよいかもしれません。

 

 

出典:daily portal z

求人について

医療従事者の有効求人倍率は他の職業と比べても高く、売り手市場であることが分かります。さらに医療福祉業界は慢性的な人手不足のため、通年で求人を出している場合も多いのが実情です。

 

絶対数の数値目標として、医師の数を2012年度の29万人に対して、2025年度には32万人から33万人に、看護職員の数も2012年度の145万人に対して、2025年度は196万人から206万人に増やす計画です。介護職員についても、2012年度の149万人から2025年度は100万人増を目指すものとしています(事業承継 M&A 山田コンサルティンググループ 「気になる!現在の医療業界、その動向」)。

 

今後さらに高齢化が進む中、医療体制も大きく変わっていきます。そのため今後も医療従事者の求人は増加することが見込まれます。

 

医療・福祉系資格の合格発表は3月下旬が大半です。資格が取れてから仕事を探し始める人も多いこの時期は、求人にも適しているといえるでしょう。

 

販促について

電通によると、2018年は21業種中5業種の広告費が増加、「薬品・医療用品」も前年比100.6%と前年を上回りました。

広告費が2年ぶりに増加し、特に総合保健薬、ドリンク剤(医薬品・医薬部外品)で大幅な増加が見られました。また、サポーター・マスク、皮膚病薬・きず薬も引き続き好調でした。

広告内容としては、企業広告が大幅な減少を見せ、新聞、地上波テレビの広告費が増加しました。

 

東京アドエージェンシーは、BtoB企業における広告活用実態調査を実施しました。

 『広告・販促施策で「実施経験のある施策」「効果が良かった施策」「今後、実施したい施策」を聞いたところ、3項目とも「WEB広告」がトップという結果に。BtoB企業において、WEB広告の活用が中心になってきていることがわかった。また「今後、実施したい施策」では、展示会・セミナーと並んで「テレビ」が2位となっている。企業ブランド認知向上の施策として、テレビCMのニーズが高まってきていると考えられる。』

https://markezine.jp/article/detail/30494

 

このようにBtoB企業ではWEB広告に需要があります。医療業界でも医薬品や医療機器については、WEBによる販促が主力になると思われます。次いでブランド認知、医薬品・医薬部外品を主とした販促の手段として新聞、地上波テレビの広告費が増加したのだと考えられます。

まとめ

医療業界2019年調査版は、いかがでしたでしょうか。業界のトレンドを把握することで、商売繁盛につながる次の一手を生み出すきっかけになればと思います。

 

その他の業界についてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

参考資料・出典情報

・日本経済新聞社、日経業界地図2019年版、2018年、150、154ページ

 

・厚生労働省 平成28年度 国民医療費の概況

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-iryohi/16/dl/kekka.pdf

 

・science shift「医療業界 業界マップ」

https://scienceshift.jp/medical-industry-occupation/

 

・事業承継 M&A 山田コンサルティンググループ 「気になる!現在の医療業界、その動向」

https://www.ycg-advisory.jp/whats_ma/healthcare/

 

・就活の未来 「医療業界徹底研究ガイド|就活生が知っておきたい主要企業も大公開」

(最終更新日2019年3月22日)

https://shukatsu-mirai.com/archives/53452

 

・東京アドエージェンシー調査「BtoB企業では「WEB広告」が中心に/「テレビCM」へのニーズは?」

MarkeZine編集部[著](最終更新日2019年2月27 日)

https://markezine.jp/article/detail/30494

 

・医師のためのキャリアデザインラボ「医師の転職市場シーズン別の傾向とは」

(最終更新日2018年5月1日)

https://career.m3.com/contents/lab/seasontrend.html

 
 

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