【業界研究】リフォーム業界のトレンド情報 〜2024年調査版〜

公開

ビジネスで適切な判断を下し続けるには、業界のトレンドをつかむことが重要です。 

今回はリフォーム業界の現状と今後の見通しについて、「販促の大学」を運営している地域新聞社が調査しました。
おすすめの販促方法もご紹介しますので、リフォーム業界の方も、それ以外の業界の方も、ぜひご一読ください。

 

【目次】

  1. リフォーム業界とは
  2. リフォームの種類
  3. リフォーム業界の市場規模
  4. リフォーム業界の市場動向
  5. リフォーム業界のトップ企業
  6. リフォーム業界【今後の展望】
  7. リフォーム業界の繁忙期と閑散期
  8. リフォーム業界の主な販促手段
  9. まとめ

リフォーム業界とは

総務省によると、リフォームとは「住宅の増改築、改修、模様替え」を指し、「浴室などの設備の改修、壁紙の張り替え、屋根や壁の改修、耐震改修、窓の断熱工事」などもリフォームに含まれます。
このような作業を取り扱う企業で構成されているのがリフォーム業界です。 

リフォームと似た言葉にリノベーションがありますが、リノベーションとは「中古住宅を現代のライフスタイルに合った住まいによみがえらせること」を指します。

リフォームの種類

◆戸建てリフォーム

戸建て住宅の場合、水回りのリフォームやエクステリア、耐震リフォーム、省エネリフォーム、バリアフリーリフォームなどさまざまな改修が可能です。

 

◆マンションリフォーム

マンションのリフォームは戸建て住宅のリフォームと比べ、より細かなルールがあります。一般的にマンションには共用部分と専有部分が存在しますが、リフォーム可能なのは区分所有法で定められた専有部分に限ります。

リフォーム業界の市場規模

2022年度のリフォーム業界の市場規模は72,877億円となっており、前年度と比べると5.8%増となりました。 
この上昇は、新型コロナウイルス感染拡大による営業活動への影響が和らいだことと、在宅時間の増加による住宅リフォーム需要の高まりが関係しているでしょう。 

また、資材費や人件費の高騰により、工事単価が上昇したことも影響していると考えられます。

 

(出典:株式会社矢野経済研究所「住宅リフォーム市場に関する調査を実施(2023年)」のデータをもとに作成)

 

 

 

リフォーム業界の市場動向

国の住宅政策の方向性を示す「住生活基本計画」によると、既存住宅流通及びリフォームの市場規模は2030年までに14兆円まで拡大させる計画となっています。
この計画では、住宅の計画的な点検や修繕、マンション管理の適正化・長寿命化・再生の円滑化を推進していくことなどが考えられているのです。 

住宅リフォーム市場規模が上昇してきている中で、このような施策が今後の市場動向にどのような変化を与えるか注視していく必要があるでしょう。

リフォーム業界のトップ企業

企業名 売上高 (単位:円) 前年比(%)
積水ハウス 1659.0 106
大和ハウス 1548.2 101
住友不動産 1167.0 105
積水化学工業 973.0 106
ヤマダホールディングス 836.1 115
ミサワホーム 700.4 108
住友林業 661.1 103
エディオン 619.7 108
旭化成リフォーム 544.0 103
ニッカホーム 543.8 119

(出典:リフォーム産業新聞「住宅リフォーム売上ランキング2023」をもとに作成)

 

上記の通り、売上トップは積水ハウスで売上高1,600億円を超えています。
要因としては、大規模なリフォームの割合が増えたことと、賃貸住宅のリノベ提案に力を入れたことによるものだそうです。

リフォーム業界【今後の展望】

リフォーム業界の今後の展望としては、「住宅性能の向上」「団塊ジュニア世代のリフォーム需要」「不動産価格の上昇」3つのポイントが注目されるでしょう。

 

では、それぞれのポイントについて解説します。

◆住宅性能の向上

「災害への対応」「脱炭素社会への対応」といった側面から、住宅性能を向上させるリフォーム需要が高まってくる可能性があります。 

「より長く快適に過ごしたい」というニーズから、耐震性・省エネ性・バリアフリー性などを強めることが注目されているのです。 

壁や柱を補強して耐震性を高めたり、窓の断熱性を向上させて省エネ性を高めたりなど、リフォーム時に住宅性能を向上させる様々な提案がなされています。

 

◆団塊ジュニア世代のリフォーム需要

団塊ジュニア世代の持ち家が「リフォーム適齢期」になることが予想されており、リフォームのニーズが高まると期待されています。 

リフォーム適齢期とは、築8年~47年のリフォームが行われる可能性が高い住宅のこと。 

リフォームの可能性が高い住宅の割合が増えていくことで、リフォーム需要の下支え効果が期待できるでしょう。

 

◆不動産価格の上昇

不動産価格の上昇に伴い、新しく住宅を購入して住み替えするよりもリフォームを選択することが増えるかもしれません。 

不動産価格指数はマンションと戸建てともに高水準で推移しており、住宅購入に対してハードルを感じている人も多いでしょう。 

リフォーム適齢期で住み替えと持ち家のリフォームであれば、比較的安価なリフォームを選択する人が増えてくると予想されます。

リフォーム業界の繁忙期と閑散期

こちらからは、リフォーム業界の繁忙期と閑散期について解説します。
それぞれの時期を踏まえて、効果的な販促計画を立てていきましょう。

 

◆繁忙期

リフォーム業界の繁忙期は11月頃〜3月末。年末や年度末の時期に需要が高まり、繁忙期となります。例年の傾向として、「年内にリフォームをしてきれいな家で新年を迎えたい」という人が多いようです。
また、年度末の決算期には、公共事業などの需要が高いといわれています。

 

◆閑散期

閑散期は、それ以外の時期です。リフォーム業界は1年を通して比較的需要が安定していますが、5月〜7月の時期が最も落ち込むといわれています。

 

【広告が必要な時期】

5月 ゴールデンウィーク中のイベント、相談会の告知
8月 お盆の需要
11月〜12月 年末の需要
3月 年度末の需要や新生活に向けて

 

特に、リフォーム業界の最大の繁忙期である12月や3月に向けての販促には最も力を入れるべきです。

リフォーム業界の主な販促手段

主な販促手段としてはDM送付、チラシ折込、予告広告、ホームページ(SEO対策)、リフォームマッチングサイトなどがあります。

 

また、住居の種類によって情報の入手先が異なり、

 ・戸建て・マンション共にイメージ情報の収集は「インターネット」が多い
 ・戸建てでは業者情報収集では特に「いつも工事を依頼している業者」をよく利用している
 ・マンションでは戸建てよりも「インターネット」をいずれの情報収集時も多く利用している

という特徴があります。

 

【リフォーム情報の入手先(複数回答)】

 

(出典:住宅リフォーム推進協会のデータをもとに作成)

 

消費者は実際に問い合わせなどの行動を起こす前に、情報収集・他社との比較を行います。
そのため、消費者に情報を伝える方法は、消費者の属性や、住居の種類に合わせて考慮することが必要となります。

まとめ

リフォーム業界2024年調査版は、いかがでしたでしょうか。
業界のトレンドを把握することで、商売繁盛につながる次の一手を生み出すきっかけになればと思います。

 

チラシを販促手段としてご検討されている場合は、千葉県や茨城県でチラシの配布ができる、フリーペーパー「ちいき新聞」へのチラシ折込サービスが一押しです。

A4サイズで12.9円(税別)とお得に配布できるうえ、ポスティングエリアを細分化しているため、「〇〇駅から徒歩圏内」などの配布エリアを設定でき、成果につながりやすくなります。

リフォーム業界の販促でお悩みの方は、お気軽に地域新聞社へご相談ください。

 

【参考資料・出典情報(2020/5/11閲覧)】
・総務省 「平成25年住生活総合調査 調査票」
一般社団法人リフォーム推進協議会 
一般社団法人リノベーション協議会
リフォームに良い時期・季節
一般社団法人住宅リフォーム推進協会

 

【参考資料・出典情報(2023/12/24閲覧)】
・株式会社矢野経済研究所「住宅リフォーム市場に関する調査を実施(2023年)
・リフォーム産業新聞「住宅リフォーム売上ランキング2023

 
 

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