新規顧客獲得にも! 飲食店で導入できる宅配・デリバリーサービスのメリット

公開

飲食店の宅配・デリバリー市場は拡大を続けており、後押しするように店舗の出前をサポートするデリバリー業者も現れています。

宅配・デリバリーサービスの導入は、飲食店にとって新規顧客獲得やリピート率アップなどの効果が期待できる手段です。

今回は、宅配・デリバリーサービス導入のメリットをご紹介します。

 

【目次】

1.宅配・デリバリーサービスの導入方法

2.宅配・デリバリーサービスを使う3つのメリット

3.食店の宅配・デリバリー市場の将来性

4.まとめ

宅配・デリバリーサービスの導入方法

飲食店が宅配・デリバリーを実施する場合は、自社スタッフが配達する方法と、配達専門業者を利用する方法があります。

 

自社スタッフで配達を実施する方法は、従来から多くの飲食店で行われてきました。

このメリットは、サービスの質を管理しやすい、配達以外の別作業も任せられる、といった点にあります。

一方、人手不足の中、人材の確保が難しいという課題もあります。

 

配達専門業者とは、「UberEats(ウーバーイーツ)」などに代表されるように、注文に応じて飲食店や小売店などの商品を店舗で受け取り、店舗スタッフに代わって顧客に配達するサービスを専門にした業者です。

飲食店はあらかじめ契約をしておけば、出前の注文が入るたびに、業者に配達を依頼できる仕組みになっています。

店舗側は利用料が発生しますが、配達スタッフにかかる人件費が不要になります。

宅配・デリバリーサービスを使う3つのメリット

飲食店が宅配・デリバリーサービスを導入した場合どのようなメリットがあるのか、ここでは3つ解説します。

 

◆顧客拡大

飲食店は、新規顧客の拡大やリピート客の囲い込みが見込めます。

 

店舗への集客を阻む要因は、「小さい子どもがいるので外食店には連れて行きづらい」「味は好きだが遠くて行けない」などさまざまです。

商品ニーズはあるのに、こういった顧客の事情によって売上につながらないケースもあるでしょう。

 

しかし、配達に対応しているのであれば、こういった顧客の悩みを解決できます。

顧客にとって店舗の立地は関係ないので商圏が拡大しますし、外食が難しい世帯であっても自宅に届けるので問題ありません。

結果的に、新規顧客獲得やリピートにもつながるでしょう。

 

◆価格

2019年10月、消費税率が8%から10%へと改正されました。

これにより、生活に関わるさまざまな商品・サービスの価格が上がり、節約志向の世帯も増えています。

外食店は税率10%が適用されることになったため、経営面でダメージを受けた店舗もあるでしょう。

しかし、配達の場合は軽減税率対象(8%)で価格据え置きとなるため、増税を理由に顧客が逃げることがないのです。

 

◆接客・設備コスト

配達には接客や食事スペースにかかるコストがかかりません。

 

外食店舗であれば、接客スタッフを確保したり、客席や内装などを用意したりする必要があります。

しかし、配達サービスなら注文が増加したとしても、接客の手間が増えるわけではありませんし、食事スペースも不要というメリットがあるのです。

飲食店では費用の多くを占める食材費と人件費を合わせて「FLコスト」と呼びますが、その人件費を節約できる点は魅力といえます。

飲食店の宅配・デリバリー市場の将来性

飲食店の宅配・デリバリーといったいわゆる「出前市場」は拡大傾向にあります。

市場調査会社のNPDグループによると、2015年は3,564億円だった外食・中食の出前サービス市場は年々着実に成長し、2018年には4,084億円に拡大しました。

特に店舗やレストランの出前のシェアが36%と大きく、飲食店が売上を獲得する手段として宅配・デリバリーが選ばれていることがわかります。

今後も宅配・デリバリーサービスは飲食店にとっての活路として注目されていくことでしょう。

まとめ

飲食店が宅配・デリバリーを実施すれば、顧客の利便性向上や価格など、訴求できるポイントが増えます。

外部の配達サービスを使えば、スタッフの確保やコスト面のメリットも生まれます。

今後も伸びが見込まれる出前市場に備えて、経営者や店舗担当者は検討を始めてみてはいかがでしょうか。

セミナー情報 セミナー情報

 
 

The following two tabs change content below.
株式会社ベストエフォートマーケティング 代表取締役。 東京理科大学大学院卒業後、外資系企業にてマーケティング職、国内・海外営業職に従事。2011年4月に株式会社ベストエフォートマーケティング代表取締役就任。 “WEBを起点としてビジネスを発展させる”をキーワードに、WEB製作、WEBマーケティング、営業コストを抑えて売り上げを上げていく効率的なマーケティング手法、 営業手法などを提案。海外のグローバル企業、上場企業、中小企業、ベンチャー企業等500社以上の企業の営業マーケティング支援実績。 ホームページ : https://besteffortmarketing.co.jp/ Facebook : https://www.facebook.com/yushukanemura

■おすすめの関連コラム

  1. ウィズコロナ時代!販促の見直しポイントとは?

    新型コロナ感染症の影響によりマーケットもお客様の意識も大きく変わりました。 企業の広報担当者・...
  2. 自動車業界の方必見!自動車業界の課題と解決方法とは!?

    自動車業界は「CASE」という用語に象徴されるように、大きな変化の渦中にあり、多くの課題も存在し...
  3. 自動車業界の方必見!自動車業界のトレンドと今後の動向に迫る!

    自動車業界には「CASE」をはじめさまざまな変化が起きています。 自動車業界はメーカーだけでな...
  4. 【withコロナ】テイクアウト・デリバリーを活用して選ばれる店になる!

    withコロナの影響で、店内での飲食が避けられるようになったため、飲食店の活路としてデリバリーや...
  5. 飲食店の敵、閑散期の「ニッパチ」を乗り切る集客方法とは?

    飲食業界に限った話ではありませんが、2月と8月は「ニッパチ」と呼ばれ、他の月と比べると客足が落ち...
  6. 住宅・不動産・リフォーム業界の方必見!販売促進や集客方法をまとめてご紹介

    住宅・不動産・リフォーム業界は、商品・サービスが高額であり、ライバル企業が多いということもあるの...
  7. ゴールデンウイーク対策!集客にオススメのイベントやサービスをご紹介

    ゴールデンウイークは多くの店舗にとって売上を伸ばすチャンスです。集客に向けて、イベントなどに力を...
  8. 暑すぎて客足が遠のく…客足を増やす3つの対策とは!?

    猛暑は暑さ対策の商品・サービスにとっては追い風になる一方、暑すぎると人々は外出を控えるので、一部...
  9. 商談イメージ

    ビジネスパーソンは“見た目”“見え方”などの第一印象が重要です。

    ビジネスを展開していく上で、ビジネスパーソンが“見た目”“見え方”を意識するのは非常に重要なこと...
  10. 営業 契約のイメージ画像

    B to Bビジネスにおけるマーケティングと営業の役割の違いについて

    皆さんに改めてお聞きしますが、そもそも“マーケティング”とはいったいどのようなものでしょうか? ...
  11. “メリット”と“ベネフィット”の違いを理解して
    訴求力のあるセールストークをつくりましょう。

    セールスをする際、商品・サービスの“メリット”だけでなく、お客様にとっての“ベネフィット”をきち...
  12. 法人営業における「BANT情報」をうまく活用して成約率を高める方法(実践活用編)

    前回の記事でB to B 営業(法人営業)における営業ヒアリングフレームワーク「BANT情報」に...
  13. 法人営業における「BANT情報」をうまく活用して成約率を高める方法

    法人営業、すなわちB to B営業における案件についての営業ヒアリングフレームワークとして「BA...

PAGE NAVI

続きを読む
記事を検索
メルマガ登録者数1万以上 セミナー情報をいち早くお届け
ご提案無料 ウィズコロナ時代に合わせて販促の「見直し」してみませんか?まずはお問い合わせください。
  • 代理店制度のメリット・デメリットとは?代理店の役割と…
    ビジネスを行う上で、自社の営業部隊が商品・サービスを販売するのは当たり前の方法ですが、それだけではなかなか拡販できません。 マーケティングにおいて要となる販路拡大を目指す時におススメしたいのが、外部への委託、つまり代理店制度の利用です。 代理店にはどんなメリット・デメリットがあるのかをご紹介します。 代理店制度のメリットは、「自社の営業部隊を用意することなく、販路を一気に拡大できる」ことです。 デメリットは「代理店を100%コントロールすることはできない」「販売ノウハウが自社に蓄積されない」ことです。 代理店制度のメリット・デメリットと代理店の種類について詳しく解説します。
  • 地域商売とドラッカーの知恵
    店舗でご商売をされている方は、地元密着の経営をされている方がほとんどだと思います。 大企業の社長や幹部が愛読していそうなドラッカーの経営論なんて「自分たちには関係ない」とお思いかもしれません。
  • 補助金制度を活用した販売促進・WEBサイト制作とは
    返済不要の補助金制度を活用して自己負担を限りなく減らし、販促物(WEBサイト、パンフレット、チラシ、動画、看板等など)の制作や販促施策(広告、ネット広告、ポスティング、折込チラシ)の実施などをすすめていく方法をわかりやすく紹介します。
  • 無料でも制作できる!ホームページ作成ツールをご紹介!
    企業や店舗がWeb上にホームページを作成するケースが一般化してきています。 一方で、ホームページの作成方法が分からないため、後回しになっている企業や店舗もあるでしょう。 また、ホームページはあるが、画面表示が古く最新のツールで作り直すことを検討している経営者や担当者もいるでしょう。 近年、簡単に高品質のホームページが作れるツールが増え、機能を限定して無料でも作成できるツールも充実してきています。 そこで今回は、無料でも製作できる高品質なホームページ作成ツールを紹介します。
  • 雨の日こそ集客しよう!雨天時に出来る効果てき面な集客…
    「雨だからお客様が来ない」は大きな間違い!? 雨が降りやすい6・7月。梅雨は売上が落ち込みやすい季節です。 天気が悪いと必要がなければ外出する気にならず、特に飲食店では、一部の行列ができる店、人気店を除いて、客足が遠のいてしまいます。 “雨の日の集客”に頭を悩ませる店舗経営者は多く、「雨が降っているから、お客様が来なくてもやむを得ない」と考えてしまいがち。 しかし、事前に食材を調達して、仕込みをしてお店を開けている飲食店の場合、ここであきらめてしまうのはもったいないことです。 今回は飲食店に絞り、雨の日だからこそ売上を上げるための工夫についてお話します。
PAGE TOP