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ウェブやSNSで電子クーポンを発行する店舗が増えています。
電子クーポンは紙クーポンよりも手軽に発行できるメリットがある一方で、中には登録の煩わしさや過度のお知らせ、個人情報に関する不安もあり、あえて利用しない方もいるので、デメリットもあります。
一方で、折込みチラシや情報誌等の紙媒体を活用したクーポンは、「事前準備がかかる」、「一度発行してしまうと修正は難しい」、という声はあるものの、特に地域密着型の実店舗では、クーポンを利用してセールやイベント、キャンペーンを告知することで継続的に売上を伸ばすことが可能です。
今回は、販促担当者のみなさんのために、効果的なクーポンの作成と、活用のポイントをまとめましたので、ぜひご参考ください。
【目次】
大抵の人は、クーポンとはおトクに買えるチケットだと知っています。
クーポンを発行することで、商品やサービスに興味を持ってもらいやすくなるので、集客や販促にとても有効なツールの一つです。
ここで重要なことは、集客から売上げに確実に繋げるために、購買決定要因(顧客が購入を検討する時、何を重要視するのか)を理解することです。
購買決定要因は人それぞれです。例えば、ある人の購買決定要因が価格だとします。
もし、売りたい商品やサービスが新商品だった場合、ディスカウントや優待をすることで、お客様の目に留まりやすくなります。
それが「おトク」だと感じてもらえれば、商品を試してみようと思うかもしれません。
ターゲットに合わせたクーポンを作成するために、まずは、クーポンを発行する効果の4点を押さえましょう。
・認知の拡大:クーポンを発行することで、多くの人に知ってもらうことができる。
・購買意欲を高める:購買決定のハードルを下げることができる。
・顧客満足度を高める:割引価格で提供することで、「おトク」感を与える。
・長期的な顧客の獲得:継続してクーポンを配布することで、新規顧客の獲得、既存顧客の再来店を促す。
では、どのようなクーポンが適しているでしょうか。
それは商品やサービスによって異なりますし、顧客の置かれている状況にもよります。
飲食店は、食事や飲み物が割引・無料になるクーポン。
家電量販店は割引クーポンや、送料無料などが喜ばれそうです。
しかしどのような場合においても、欲しいと思ったときに背中を押してくれるようなクーポンであるべきです。
一口に「クーポン」と言っても実は様々な種類があります。
割引クーポン、無料クーポン、免税クーポン、免除クーポン、サービスやポイントを付与するクーポン、ギフトクーポンなどがあげられます。
ここではよく使われる7つの種類をご紹介しますが、目的に適したクーポンを設定することが重要です。
・商品を購入した際に、特定の金額以上の購入で商品の一部が無料になる
・特定商品を一個購入した際、もう一個が無料になる(または割引で購入できる)
・顧客の属性に応じて、特定の商品を割引で購入できる
・購入金額に応じて一定割引率で商品を購入できる
・特定の商品を購入した際、次回の商品購入時に割引で購入できる
・購入時にポイントカードのポイントが増加される
・年会費、初回費が免除される
今回は、顧客はクーポンを使って購買することを想定します。
まずはクーポンを使う人の傾向や特徴を知りましょう。
そして、集客したいターゲットや顧客はクーポンを使用するタイプなのか、どんなクーポンと相性が良いかを検討していくと良いでしょう。
クーポンを使う人は主に4つの傾向や特徴があります。
・元々情報収集に積極的で、特に購入前に多くの情報を収集する
・価格重視で、安い商品を好む
・購入を検討する段階でリスクを考慮する
・得することで満足する
既存顧客がこの4つのタイプに該当しない場合も十分にあります。
その場合は、誕生日や季節にちなんだ粗品など、ディスカウント以外で購買意欲を高める施策も検討しましょう。
次に、顧客が紙のクーポンを利用するために、顧客がクーポンを入手するルートや、店舗に訪れやすくなる施策が必要です。
まず、配布する場所やタイミングは適切でしょうか。
紙のクーポンを配布する為には、手渡し、商品購入時の袋に封入、店舗設置、ポスティング、新聞雑誌の広告掲載等があります。
ターゲットとなる顧客属性に合わせて、配布する手法を考えましょう。
例えば、馴染み客に対して、ご来店の際にクーポンお渡しすることは効果的ですが、その一方、一度に大人数に配布することができません。
予算に応じてクーポン付きのチラシを作成し、近隣にポスティングをしたり、新聞・雑誌に広告を掲載したりする等、できるだけ多くのターゲットに届くような施策を打ちましょう。
クーポンのタイプによって、サービス内容・対象者・有効期間など、設定すべき内容が異なります。
販促効果を達成するために適切なクーポンのタイプを決めましょう。
◆適切なクーポンタイプを決める
「2.クーポンの種類を理解する」をご覧になり、目的に合わせて選定してください。
クーポンは数種類あってもかまいませんが、その場合パッと見て区別しやすいようなクーポン名にしましょう。
◆クーポンの内容を決める
割引率や有効期間などを正確に設定してください。
期間中一度限り有効なのか、何度も使用可なのか。発行店舗限定か、全店対象のクーポンなのか、といった有効条件も明確に決めておきましょう。
特に有効期間を短く設定する場合は配布するタイミングに気をつけてください。
期限切れのクーポンを配布することにならないよう、注意が必要です。
制作に必要な工数や日程を確認して、配布時期はある程度の余裕を持たせましょう。
◆クーポンのデザインについて
デザインには、見た目を魅力的にするための様々な要素があります。
大抵のクーポンはチラシの一部に配置されるので小さく限られたサイズです。
専任の方が自社にいなく、ソフトやアプリを使用して自社で作成する際には、特に以下の点を心がけるようにしてください。
1. 目的に合わせたデザインを考える
まずはクーポンのタイトルを分かりやすくする必要があります。より目立たせるためには、文字の大きさ、色、スタイル(フォント)などを配慮します。
例えば、新規顧客獲得のためのクーポンであれば、インパクトが必要です。
目立つ配色やキャッチコピーを使用して、店舗に行ってみたいと思わせるようなデザインが効果的です。
その他、クリスマスや新学期など季節限定の商品やイベントをPRするクーポンであれば、季節感のあるデザインを取り入れイメージを想起することも効果的です。
テキストの内容も重要です。チラシの内容に沿ったクーポンになっているか確認をしましょう。例えば、新商品購入キャンペーンのチラシに、在庫品の割引クーポンがついてしまっていると、内容が一致しませんのでクーポンの価値が半減してしまいます。
スペースの関係でクーポンに載せられない情報は、チラシに必ず盛り込みましょう。
特に、適切な地図やルート、店舗情報は明確にしてください。顧客が店舗に訪れるためには、まずは、店舗の場所を把握して、アクセス方法を確認します。今はネット検索が主流ですので、ウェブサイトの地図情報は最新の情報に更新をしておきましょう。
2. パッと見て分かりやすい情報を記載する
クーポンには、割引率や割引金額、使用期限、利用条件などの情報を記載することが必要です。紙面のスペースの兼ね合いもありますので、クーポンの裏面が利用できる場合には裏面に記載しましょう。誰が見てもパッと見て分かるようにしておくことが、クレームを回避する為にもとても重要です。
背景色や画像を使用し、クーポンをより魅力的にすることは大切ですが、色を多く使いすぎるとかえって必要な情報が見えづらくなってしますので、確認をしながら制作を進めてください。
3. 印刷物としての品質に気を配る
紙のクーポンは、商品にもよりますが、ブランドを損なわないような質感も重要です。
特にチラシと一体化したクーポンではなく、旅行券やエステ券のような単体でクーポンを作成する際には、紙の素材や厚み、サイズも十分検討しましょう。デジタルと違い、手触りの感覚は、アナログの強みです。印刷物のクオリティを担保する場合、必ず印刷業者を選定してください。
4. 配布先や配布方法にも注目する
効果的なクーポンを作成する為には、配布先や配布方法の選定も重要です。ターゲットとなる顧客層に合った場所や媒体で配布することが重要です。
◆制作会社に依頼する際の選定について
自社でデザインのノウハウがない場合、思い切って制作会社に依頼された方が集客効果の高いチラシ(クーポン)を作成できるでしょう。以下、制作会社を選ぶ時の参考になさってください。
1. 事業内容を確認する
制作会社の事業内容を確認します。チラシ(クーポン)の制作以外にも各種印刷、デザイン、配布、出稿、アフターケアなどのサービスを提供しているかどうかを調べます。担当者が対象地域に知見があり相談に乗ってくれる場合は心強いでしょう。
2. 制作実績を確認する
実績のあるジャンル、デザイン能力を確認しましょう。
過去に作成した実例やポートフォリオも確認します。デザインセンスやイラストや画像の好みなど、相性が良さそうかも事前に知っておくと良いでしょう。
3. 料金体系を確認する
料金体系を確認することはとても重要です。業界の相場は一応ありますが、会社によって料金体系が異なりますので、販促費の予算に合わせた料金体系があるかを確認しましょう。
4. アフターケアを確認する
紙チラシ(クーポン)の制作以外にも、必要なサービスを提供しているかどうかを確認しましょう。
顧客は店舗に訪れた際に、印刷したクーポンを持参し、スタッフにクーポンを提示します。
そのクーポンを回収して集計・分析することはとても重要です。クーポンはどう分析すれば良いのでしょうか。
デジタルクーポンは自動で集計・分析できるメリットがありますが、紙のクーポンは手動で集計する必要があります。
もしレジが販売時点での情報管理ができる機能が備わっていれば集計は自動でできますが(POSレジ)、そのような機能がない場合は、手動で1件ずつカウントをしていきます。
このアナログ集計の方法は、一般的には観察者や集計者が必要です。
実際、回転率が高い飲食店などはデータを記入することは難しいので、項目を絞って実施することをお勧めします。
クーポンが媒体別に記号や番号が振られていれば、クーポンの入手経路が分かりますので、集計の手間が省けるでしょう。
【主な集計項目】
1. クーポンの使用率
紙クーポンの使用率を調べるために、クーポンを配布した場所や時間、媒体、配布数を記入します。
クーポンが使用された日にち、時間帯、店舗名などを記入します。
2. 顧客の属性
性別や年代、同伴した人、身につけていたアイテム、その時の会話や、既存顧客か新規顧客なのかを記入します。
3. 顧客の行動
どのような種類のクーポンを使用したか、どのようなタイミングでクーポンを使用したか、一緒に購入した商品なども追記情報で記入します。
クーポンを利用して購買行動を分析することで、どのようなクーポンが最も効果的なのかを把握することができます。例えば、特定の商品に対してクーポンを実施した場合、購買意欲が高まるかどうかを知ることができます。
また、集客を増やすためのチラシデザインやキャッチコピーも重要です。ABテストを実施して、どのキーワードやデザインに反応があったか等、アナログ集計でも十分にデータ分析ができます。
このような集客やマーケティングの相談もできるデザイン会社も増えてきているので、一度ご相談してみてはいかがでしょうか。
一例として地域新聞社のチラシデザイン・印刷をご紹介します。
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