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○○駅周辺はオシャレなお店が沢山あり、若い人が多い
△△駅周辺はビジネスマンの街
××駅周辺は学校が多く学生の街
等、みなさんそれぞれが「駅のイメージ」というものを持っていることと思います。
このシリーズでは、国勢調査や推計年収などの数値データから駅商圏の実態を分析していきます。駅周辺を利用する人(イメージ)と、そこに住んでいる人(実態)、ひょっとしたらその属性は違うかもしれません。
第4回は、日本における「住宅団地発祥の地(八千代台団地)」という歴史を持つ八千代市にフォーカスします。千葉県内最大規模の花見川団地(千葉市花見川区)至近の八千代台エリアは高齢化が進み、また発展著しい東葉高速線沿線エリアは若い層の人口が増加、と鉄道沿線の違いによって異なる特徴があります。
今回は商業地としても成熟している街、八千代台駅を中心としたエリアを分析してみましょう。
【目次】
1.円商圏
2.居住人口
3.世帯人員
4.住居
5.収入
6.将来人口
7.昼間人口
8.まとめ
前提として京成線八千代台駅から
①半径1km圏
②半径1~3km圏
③半径3~5km圏を分析します
※基準値…千葉県平均
八千代台駅は京成線の駅であり、上野方面にも、成田空港方面にもアクセス良好です。「モーニングライナー」「イブニングライナー」の停車駅でもあります。
1km圏
駅東口はショッピングエリアです。エポラ通り、ゆうゆう通りを中心に生活必需品の買い物はここでほぼ完結できます。また、さまざまなジャンルの飲食店を楽しめるエリアでもあります。しかし、何といっても中心は駅直結の商業施設「ユアエルム」。休みの日には屋上のイベント会場でヒーローショーやFMラジオ番組の公開放送などが行われ、とてもにぎわいます。筆者も学生の頃、アイドルのイベントの観覧に行った思い出があります(笑)。
1~3km圏
前述の花見川団地や高津団地など、高度経済成長期を支えた世代が多く住むエリアです。花見川団地は1968年、高津団地は1972年に入居が開始され、当時は子育て世代の家族が多数居住していました。しかし現在では、時代の流れで高齢化が進んでいる地域となっています。
3~5km圏
北は東葉高速線八千代緑が丘駅・八千代中央駅を中心として、ここ10年で大きく開発されたエリアです。東西に国道296号、南北に国道16号が通り、交通アクセスも良好です。
1km圏
70歳代(団塊の世代)、次いで30歳代の人口が多いエリアです。10歳代、50歳代が少なく、人口増減率が0.88%ということからは、長くこの土地に住んでいる方が多い、ということが読み取れます。
1~3km圏
60歳代が多くなっています。50歳代が少ない他は、千葉県平均に近い形となっています。人口増減率は0.72%と少なく、出入りが少ないのが特徴です。
3~5km圏
10歳未満から40歳代にかけての世代が多いエリアです。注目は人口増減率。4.74%の伸びは千葉県平均(2.64%)のほぼ倍!東葉高速線沿線の開発とともに流入してきた世帯が多くを占めているということが予想されます。
1km圏
千葉県平均と比較すると、1人世帯・2人世帯が多いことが分かります。年代別人口と合わせて考えると、シニア層の1~2人世帯が多いことが想定されます。
1~3km圏
2~3人世帯が多く居住するエリアです。反対に1人世帯は少なくなっています。
3~5km圏
このエリアは3~4人世帯が多くなっています。年代別人口と合わせて考えると、若いファミリー層の居住が多いということが見えてきます。
1km圏
民営の借家が約32%を占めています。これは、駅近ということが大きな要因でしょう。
1~3km圏
特徴的なのが、公営・公社等が15.23%と、千葉県平均の約3倍となっていることです。UR都市機構(前身:日本住宅公団)の整備が盛んに行われたエリアです。
3~5km圏
1km圏、1~3km圏と比較すると、持ち家世帯の割合が高くなります。公営・公社等の割合も8.3%と、千葉県平均よりも多いエリアです。
どのエリアも千葉県平均と比較すると、持ち家比率がやや低い結果となっています。1km圏・1~3km圏(八千代台駅を中心とする京成線沿線)と3~5km圏(八千代緑が丘駅を中心とする東葉高速線沿線)で特徴が分かれるのが面白いですね。
1km圏
平均年収が528.4万円。千葉県平均より約5万円高くなっています。
1~3km圏
平均年収が533.0万円。千葉県平均より約10万円高くなっています。
3~5km圏
平均年収が538.1万円。千葉県平均より約15万円高くなっています。
3つの商圏とも、千葉県平均と比較するとやや年収が高い地域です。特に八千代台駅から離れるほど、平均年収が高くなっていくのが特徴的です。1,000万円以上の高所得者層も全体の8%を超えていることからも、富裕層向けの販促を行う際は、このエリアからさらにセグメントすると良いかもしれません。
※年収→世帯年収
1km圏
人口は平成22年から減少の一途をたどると予測されます。
1~3km圏
平成27年までは少しずつ増加してきたエリアもその後は減少傾向。千葉県平均と同様の曲線を描いています。
3~5km圏
平成37年くらいまでは人口増加が見込まれるエリアです。その後は街の成熟とともに、少しずつ減少していくと予測されます。
夜間に対する昼間人口の割合です。1km圏、1~3km圏、3~5km圏ともに昼夜間の人口変動率が高くなっています。市外に通勤・通学している人口が多く、ベッドタウンであることが分かります。
八千代台駅周辺は高齢化とともに建物の老朽化が進み、昔のにぎわいを知っている方には少し寂しく感じますが、とても落ち着いた成熟した街でもあります。
散策すればあなた好みの穴場スポットを見つかることができるかもしれない、そんな楽しさを感じさせる街です。
再開発の計画も進みつつあります。商業地としての高いポテンシャル、鉄道の利便性等を活かした住み心地の良い街、といった長所を持つ八千代台。今後どんな新しい顔をみせてくれるか楽しみです。
【分析ソリューション】株式会社パスコ マーケットプランナーGIS
【出典】出典:平成22年国勢調査、平成22年昼間人口、平成27-52年将来推計人口、平成25年年収別推計世帯数、平成24年経済センサス(以上、各500mメッシュ集計)および平成19年商業統計(1kmメッシュ集計)より
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