駅商圏分析センター ~木更津駅編~

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駅商圏分析センターシリーズ。今回は木更津駅周辺の分析です。

木更津といえば、東京湾アクアライン、潮干狩り、アウトレット、木更津キャッツアイ、氣志團、……etc.話題性の高い施設や文化が数多くあるスポットです。

 

南房総の玄関口ともいえる木更津駅は、JR内房線と久留里線の2路線が乗り入れ。東京-君津間を走る特急「さざなみ」の停車駅にもなっており、東京駅までを最短56分で結びます。1日の平均乗降客数は13,896人 (2016年)。ピーク時は22,719人(1991年)でしたが、2011年まで減少を続け、その後はやや回復。数字を見ると少し寂しい気はしますが、郊外の人口は増加しています(後述)。

 

どちらかというと車社会といえそうですね。ちなみに東京湾アクアライン上に位置する海ほたるパーキングエリア、何市に属するかご存知ですか?

 

正解は、木更津市です。住所は、千葉県木更津市中島地先海ほたる ですよ。

 

【目次】
1.円商圏
2.居住人口・人口増減率
3.世帯人員
4.住居
5.収入
6.将来人口
7.昼間人口
8.まとめ

(1) 円商圏

前提として木更津駅から
① 半径1km圏
② 半径1~2km圏
③ 半径2~3km圏を分析します
※基準値…千葉県平均

 

 

1km圏
かつて駅周辺の商店街は活気がありましたが、バブル崩壊を境に衰退の一途をたどり、現在は閑散とした街並みとなっています。商業の中心地はアクアライン出口周辺や幹線道路沿いに移行しています。

 

1~2km圏
駅から見て南西に市役所、警察署など市の主要施設が集中しています。東側には太田山公園。園内には郷土博物館金のすず、きみさらずタワーなどがあり見どころ満載。また市内随一のお花見スポットとしても有名です。

 

2~3km圏
久留里線祇園駅を含むエリア。駅から見て南西部の埋め立て地区にイオンモール木更津があり、商業の中心地のひとつとなっています。北西部に陸上自衛隊木更津駐屯地、東側には甲子園常連の木更津総合高校があります。

(2) 居住人口・人口増減率

●年代別人口

●人口増減率

 

1km圏
人口ピラミッドは千葉県平均と近い形になっています。50歳代がやや多いという結果が出ています。10歳未満と10歳代は少ないエリアです。人口増減率は-0.27%(千葉県平均0.1%)とやや低く、駅至近圏としては人口流入が少ないエリアです。

 

1~2km圏
20歳代と30歳代が多いエリアです。人口増減率は4.25%と高く、若いファミリー層が流入している傾向が見てとれます。

 

2~3km圏
10歳未満と10歳代が多いエリアです。反対に50歳代は非常に少ないという結果が出ました。人口増減率は5.65%と高い数値を示しています。新しい分譲地の開発で人口流入している影響が強そうです。

 

2~3km圏の人口ピラミッドの形は、千葉県平均値と違う傾向が見られます。新しい街ができ、そこに人口が流入していることが分かりやすく表れている事例といえそうです。

(3) 世帯人員  

 

1km圏
1人世帯が多い(46.45%)という結果が出ました(千葉県平均32.37%)。世帯の半分弱が1人世帯ということになります。駅至近エリアに共通する特徴ですね。

 

1~2m圏
このエリアも1人世帯が41.04%と千葉県平均を上回っています。

 

2~3km圏
千葉県平均値によく似た構成になっています。

 

3つの商圏を比較すると1人世帯で最も大きな違いが見られます。

(4) 住居

 

1km圏
民営の借家が45.52%を占め、千葉県平均値(26.22%)より19.3ポイント高い数値になっています。一戸建て(49.13%)と共同住宅(48.31%)がほぼ同じ割合になっており、駅至近圏としては都市部と違う構成です。

 

1~2km圏
持ち家・借家の割合は1km圏とほぼ同様。給与住宅比率(5.31%)が千葉県平均(2.60%)を大きく上回る特徴が出ています。近隣の工場が所有する社宅が多くあることが伺えます。また一戸建て比率(57.27%)が1km圏と比較し、多くなっていることが分かります。

 

2~3km圏
このエリアは持ち家比率(63.90%)、一戸建て比率(69.30%)が共に高いというところが、1km圏や1~2km圏と比べて大きな違いになっています。

(5) 収入

1km圏
平均年収が486.7万円。千葉県平均(523.1万円)より約36万円低くなっています。
1人世帯が多いのも要因の一つと考えられます。

 

1~2km圏
平均年収が494.8万円。千葉県平均より約28万円低くなっています。

 

2~3km圏
平均年収が507.9万円。千葉県平均より約15万円低くなっています。
どの商圏も千葉県平均と比較すると、平均年収はやや低い結果が出ました。
※年収→世帯年収

 

延床面積を調べてみたところ…

 

こんな結果が。
2~3km圏は100㎡以上の面積を持つ住居が多いことが分かります。平均年収が若干低くても広い家に住むことができる、ということがいえそうですね。

(6) 将来人口

 

1km圏
2015年の国勢調査では人口減の1km圏でしたが、そこから2020年までは増加する予測が出ています。再開発の計画があるのかもしれません。その後は緩やかに減少していきます。2040年には現在の人口より6.5%程度少なくなる見込みです。

 

1~2km圏
人口は継続的に減少していく予測です。2040年には現在の人口より18%程度少なくなる見込みです。

 

2~3km圏
1~2km圏同様、人口は継続的に減少していく予測です。2040年には現在の人口より22%程度少なくなる見込みです。

(7) 昼間人口

夜間に対する昼間人口の割合です。

1km圏
昼間人口は夜間人口の139.90%となっており、変動の大きいエリアです(千葉県平均83.16%)。通学・通勤でこのエリアに来る方が多いようです。

 

1~2km圏
昼間人口は夜間人口の112.85%で、このエリアも夜よりも昼間の人口の方が多い結果となりました。

 

2~3km圏
昼間人口は夜間人口の85.32%となっています。上記2つのエリアとの違いが明確に出ています。このエリアから外に通勤・通学する方が多いことが分かります。

(8) まとめ

木更津は、調べてみると商業の中心は駅前からロードサイドや埋立地に、郊外の新興住宅は土地や建物の大きい住まいが多い、ということが分かってきました。

 

現在はアクアラインを利用し、高速バスで東京や神奈川に通勤する方が増えているそうです。都心で高い住宅を購入することを考えたら、木更津で広い住宅を比較的安い価格で購入するのも一手かもしれませんね。南房総にも都心にも行きやすい木更津、プロモーション次第で大ブレイクするかもしれません。

 

【分析ソリューション】株式会社パスコ マーケットプランナーGIS
【出典】出典:平成27年国勢調査、平成27年昼間人口、平成2015-2040年将来推計人口、平成25年年収別推計世帯数、平成26年経済センサス(以上、各500mメッシュ集計)より

 
 

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