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世間に溢れている広告の中でも、つい心動かされてしまうのが飲食店の広告ではないでしょうか。
健康なら、人は誰でもお腹がすく。しかも1日3回すくのだから、広告には1日3回のチャンスがあるということです。これは他の業種よりも圧倒的に条件が良く、つまり広告効果が十分に見込める業種だということです。
飲食店広告において、さらに広告効果をUPさせる、つまり来店率を上げる方法としてよく用いられるのが『クーポン』。
今回は『ラーメン店のクーポン』の事例をご紹介いたします。
今や日本人の国民食ともいえるラーメンは、クーポンの回収率も飲食業界トップクラスです。
ランチでも夜でも1000円以下で食べることができ、老若男女を問わず愛されているラーメン。
看板を見るとつい立ち寄りたくなる魔力が、高いクーポン回収率に繋がっています。
そんなラーメン業界でもっとも多く発行されているのが『選べる1品系クーポン』。
例えば、『トッピングどれでも1品無料(チャーシュー・煮玉子・のり・メンマ・ネギ・コーン)』や『半餃子もしくは杏仁豆腐どちらかサービス』のようなクーポンのことです。
地域情報紙『ちいき新聞』が実施したクーポン特集においても、もっとも多く掲載されたのがこのタイプのクーポンでした。
しかし実際に回収された率を調べてみたところ、『選べる1品系クーポン』の回収率を上回ったクーポンがあります。
それは『ワンコインクーポン』、つまり『ラーメン1杯500円』というクーポンです。
いわゆる『値引系クーポン』で、『ワンコインで1杯のラーメンが食べられる』というわかりやすさが消費者の背中を押したのだと推測できます。
醤油・味噌・とんこつ等、どのラーメンを選んでもワンコインとしたお店のクーポン回収は、1000枚を超えることもあります。
OPEN記念や周年記念などで爆発的な集客を狙いたいときなどにはおススメのクーポンです。
発行が多いクーポン第1位は『選べる1品系クーポン』で、回収率が良いのは『ワンコインクーポン』というお話をさせて頂きましたが、『ワンコインクーポン』の次に効果の出たクーポンとは何だったのでしょう。
第2位はやはり『値引系クーポン』。
例えば、『麺類全品100円引き』や『醤油ラーメン780円→680円』のような値引クーポンです。
『ワンコイン』ほどのインパクトはなくても、『値引』という言葉に消費者は心を動かされる傾向があるようです。
結果として、第1位、2位のクーポンはどちらも『値引系クーポン』だったのは、当然といえば当然でしょう。
それでは第3位のクーポン内容はどんなものだったのでしょうか。
それは意外にも『選べない1品系クーポン』でした。
例えば、『餃子1皿無料』や『チャーシュー1枚サービス』のような選択肢のないクーポンです。
ここで注目したいのは『選べる1品系クーポン』よりも『選べない1品系クーポン』の方が効果があったということ。
『トッピングどれでも1品無料(チャーシュー・煮玉子・のり・メンマ・ネギ・コーン)』と『チャーシュー1枚サービス』であれば、前者の方が選ぶ楽しさもありますから、クーポン回収に繋がりそうな気がしますよね。
そこで後者の表現を次のように変えてみたらどうでしょうか?
どうですか?お店のこだわりが伝わり、是非食べてみたいと思いませんでしたか。
今回、クーポン回収が良かった『選べないトッピングクーポン』のお店も、同じような表現方法でチャーシューがどれだけ美味しいのかをしっかりと伝えていました。
さらにラーメンの写真にもしっかりと、美味しそうなこだわりチャーシューが目立つように載っていました。
クーポンは内容はもちろんのこと、その表現方法によっても消費者への伝わり方に大きな差が出るということなのです。
クーポン回収が多いクーポン内容は『ワンコイン』『100円引き』等の『値引系クーポン』となりました。
でも、様々な事情で『値引系クーポン』はつけない、つけられないということもあると思います。
そんな時は是非、『渾身の、選べない1品系クーポン』を検討してみてはいかがでしょうか。
世の中に数多く出まわっている『選べる1品系クーポン』と差別化できますし、何よりその良さやこだわりをしっかりと伝えることができます。
最後に、これはどんなクーポンをつける時でも気をつけて頂きたいのですが、広告内に起承転結があるかどうか、が大切です。
キャッチから始まり、写真とその写真の補足説明を入れ、最後にそれらと関係のあるクーポンをつける。そうすれば広告全体が1つのストーリーとなり、消費者に伝わりやすいのです。
これがバラバラな広告をよく見受けられますので、広告の目的・ターゲットを整理した上で、消費者の目線に立って、1番伝わる表現方法を考えていきましょう。
※クーポンの回収枚数の傾向等は地域情報紙『ちいき新聞』のクーポン特集データ調べ
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