集客を増やす効果的なクーポン事例ストーリーvol.2
~飲食・カフェ編~

公開

前回は『ラーメン店のクーポン』についてご説明しました。今回は『カフェのクーポン』です。

 

女子会やママ友と利用しやすいカフェは、弊社が発行する『ちいき新聞』の読者アンケートでも、常に「欲しい情報」の上位。

 

その反面、広告効果に差が出やすい業種でもあります。

 

どんなクーポンをつけたら、どんなことを伝えたら、上手に集客することができるのでしょうか。『ちいき新聞』のクーポン特集で得られたクーポン回収データを分析した結果、わかったことをご紹介いたします。

 

クーポン事例ストーリーvol.1~飲食・ラーメン編~

クーポン事例ストーリーvol.3~活用方法編~

クーポン事例ストーリーvol.4~アイデアクーポン編~

女性がついつい行きたくなってしまうカフェの広告とは?

最も集客に繋がった、おすすめクーポンはコレだ。

回収データを分析した結果、もっとも集客に繋がったクーポンは・・・

 

 

やっぱり値引クーポンでした。

 

 

当然ですよね。少しでも節約をしたいと考えるのが、家計を守るママの気持ちですから。

 

細かくお伝えすると、回収枚数

 

第1位『合計金額より20%OFF』

第2位『合計金額より10%OFF』

 

と、値引クーポンが上位を独占する結果となりました。

 

ここまでは当然ですが、注目して頂きたいのは第3位。

 

それは『ドリンク一杯サービス』のクーポンです。

 

 

この『ドリンク一杯サービス』は、カフェ以外のお店でも用いられることが多いクーポンです。例えば居酒屋さんの『生ビール一杯サービス』やイタリア料理屋さんの『乾杯ワイン一杯サービス』のような感じですね。

 

しかし、実は居酒屋さんや洋食屋さんでは、『ドリンク一杯サービス』はあまり集客できていませんでした。にもかかわらず、カフェの場合はこのクーポンでも集客できている。これはなぜなのでしょうか。

 

それは「一杯の価値の違い」です。

 

カフェは喫茶店と呼ばれたり「お茶をする」と言うように、お客様は「ドリンク一杯」を必ず注文します。しかし生ビールや乾杯ワインは、必ず注文するものではありません。

 

それらが嫌いな人やお酒が飲めない人には、関係のないクーポンになってしまいます。クーポンをつける時はどの業種でもそうですが、関係のない人を作らないことが重要なのです。また、1回の来店で飲む量にも大きな違いがあります。

 

カフェの場合、1回の来店でほとんど1杯だけなのに対し、居酒屋などでは飲む人は2杯以上飲むでしょう。

 

つまり同じ『ドリンク一杯サービス』でも、カフェの場合は1回の来店で飲むドリンクが”全部”無料という意味になり、居酒屋の場合は1杯”のみ”無料という印象になってしまうのです。

 

どちらが魅力的に感じるかは当然前者。それがクーポンの回収結果にも表れているのです。

『カフェ』の広告においてクーポンよりも重要なこと

それはいかに●●をイメージさせられるか。

ここまではクーポン内容についてお伝えしてきましたが、カフェの広告の場合、実はクーポン以上に重要な要素があります。

 

それは広告を見てくれた方、特に女性に「幸せな体験」をイメージしてもらえるかどうかです。

 

「幸せな体験」とは簡単に言うと、

 

 

「カワイイ!ママ友もきっと喜ぶから教えてあげたい」

「オシャレ!こんな空間なら子連れでもゆったりと過ごせそう」

「美味しそう!たまには頑張っている自分にご褒美あげたい」

 

などこのお店に行ったら自分にどんな良いことが起こるのかを具体的にイメージさせられるかどうかが来店に繋がるか繋がらないかの分かれ道であり、最大のポイントなのです。

 

女性の中でカフェはご飯を食べる場所、美味しいドリンク・スイーツを楽しむ場所、そして大切な人と、もしくは1人で素敵な時間を過ごす場所なので、自分の中での「幸せな体験」が叶うかどうかを見ているのです。

 

それをイメージしてもらうのに重要なのは「写真」。

 

1000円前後のランチメニューはもちろんですが、お店の雰囲気が伝わる写真、「カワイイ!」「オシャレ!」「ステキ!」が伝わるデザインを心がけましょう。

 

HPがあるなら写真をたくさん掲載し、広告には必ずHPへ誘導する仕掛けをしましょう。

 

実際に回収が良かった広告にはそれらの要素が入っており、逆に回収が少なかった広告は写真よりも文字が多い印象だったり、料理写真を一品だけ大きく掲載し、一見レストランかと思ってしまうものが多かったです。

 

ママ友をターゲットにするなら、駐車場の有無や席数、お子様メニューの詳細なども伝え、子連れでも安心して来店できるイメージを持ってもらえるように工夫しましょう。

 

クーポンの利用可能人数も、1枚で1グループ全員にした方が利用してもらいやすくなります。

オープン1年間が勝負

広告で新規顧客を獲得し、いかにリピートしてもらうか

効果の出やすいクーポンや広告表現についてお伝えしてきましたが、中には「広告なんてしない」「口コミだけでお客様は来る」と思っている方もいると思います。

 

確かに立地が抜群だったり、有名店だったりするのなら何もしなくても噂が広まるかもしれませんが、それ以外のお店ならたくさんのお客様に来店してもらわないことには口コミも広がりません。

 

カフェに限らず大抵のお店はオープン後少なくても1年間は広告が必要だと考えます。

 

その1年間でどれだけのお客様に来店いただき、気に入っていただき、リピーターになっていただけるか。そしてファンとなって他のお客様を連れてきてくれるか。

 

それによってその後の商売が決まってしまうと言っても過言ではありません。オープン告知は一生に一度の大切な広告。

 

その際は是非上記のことを思い出していただければ嬉しいです。

 

※クーポンの回収枚数の傾向等は、地域情報紙『ちいき新聞』のクーポン特集データ調べ

 
 

The following two tabs change content below.
株式会社地域新聞社 効果向上支援室 室長(社内での名称は“向上長”)2006年に入社。広告企画営業として本社第一営業部(現:八千代支社)に配属となり八千代市エリアを4年半担当した後、2010年9月より千葉支社に異動。市原市エリアを2年半担当し、2013年3月より新設された市原支社の初代支社長に就任。

■おすすめの関連コラム

  1. 折込チラシの効果的な配り方を分かりやすく解説
    ~適切な商圏とは?~

    折込チラシは地域に密着しているため効果が期待できるのではないかという想定のもと、集客や求人のため...
  2. 【飲食店向け】飲食店のイノベーションについて

    「イノベーション」という言葉は「技術革新」や「経営革新」という意味だけでなく、「新機軸のサービス...
  3. 経営危機に陥っても大逆転できる経営者の性格とは

    「起業と起業意識に関する調査」(日本政策金融公庫実施、2016年度版)によると、起業する人のおよ...
  4. 【サロン向け】〜美容商品が売れるサロンの秘密〜

    美容商品の売り上げを上げるためには?世の中にたくさんある美容商品。「これは良い商品だから、ぜひ使...
  5. 【飲食店向け】時流に乗った飲食店の傾向と対策

    大手チェーン店も乗り出している「現在の飲食店事情」がどのようなものか、ご存じでしょうか?現在、飲...
  6. 繁盛店の販促に迫る、商売繁盛の極意 vol.2

    1日の乗降人員が5万人を超える京成勝田台駅。南口を出ると目の前にあるパチンコ店のビルの4階にその...
  7. 効果を引き出すクーポン事例ストーリーvol.4
    ~アイデアクーポン編~

    広告にはクーポンが付いているのが当たり前となった昨今、世の中にはさまざまな種類のクーポンが出回っ...
  8. 集客に効果的なクーポン事例ストーリーvol.3
    ~活用方法編~

    集客にクーポンを効果的に活用したい!と思っているお店や企業のマーケティング担当の方は多いでしょう...
  9. 繁盛店の販促に迫る、商売繁盛の極意 vol.1

    現在様々な販促を行っているが、その中でも長きにわたって定期的に利用してきたのが、週刊発行のポステ...
  10. 販促の工夫事例~美容室編~
    繁盛美容室の顧客リスト活用法

    顧客リストを有効活用していますか。 美容室の顧客リストはお客様のカルテでもありますが、情報の確...
  11. リピート率を向上させる店内インテリアとは~美容室・サロンの場合

    お店を出せばお客様が足を運んでくれ、リピーターになってくれると思っていませんか?...
  12. 集客を増やす効果的なクーポン事例ストーリーvol.1
    ~飲食・ラーメン編~

    世間に溢れている広告の中でも、つい心動かされてしまうのが飲食店の広告ではないでしょうか。 ...
  13. 店舗販促成功事例ストーリーvol.1
    ~塗装・リフォーム編~

    皆さんは『ザイアンスの法則』をご存知でしょうか?...

PAGE NAVI

続きを読む
記事を検索
メルマガ登録者数1万以上 セミナー情報をいち早くお届け
ご提案無料 ウィズコロナ時代に合わせて販促の「見直し」してみませんか?まずはお問い合わせください。
  • 2019年8月の販促計画を立てる時のポイント
    暑さがピークを迎え、熱中症対策や夏バテ対策が関心を集める時季。多くの人が夏休みを迎え、帰省や旅行、レジャーなどの機会が増えたり、花火大会や音楽フェスなどのイベントが多く行われたりと、人の動きが多い時季です。ファミリーや学生など、複数名での外出が活発になりますので、それらに合ったイベントなどを考えてみるのもおすすめ。ニッパチという言葉があるように、8月は消費が落ちこむイメージがありますが、外食の支出が年間で一番高くなるのが実は8月(総務省統計局調査)。大人数での利用が多いことが原因の1つと考えられますので、夏休みに入る前から計画的にグループ向けキャンペーンの告知を考えておくのも良いでしょう。8月の販促計画作成に役立つポイントをまとめましたので、1か月程前からじっくり販促計画を立ていきましょう。ぜひ本記事をご参考にしていただければと思います。
  • 2018年1月の販促計画を立てる時のポイント
    1月は新年を迎え、家族がそろっておめでたい気分に包まれる月です。世代を超えて家族が集まるので、大きな買い物や春の新生活に向けた消費が活発になる月です。中旬以降は、体調を整えるための風邪予防や寒さ対策への需要が高まります。月間の販促計画作成に役立つポイントをまとめましたので、参考にしていただければと思います。
  • かっこいい広告デザインを目指すな。「40-40-20…
    ダイレクトメールやチラシといったダイレクトマーケティングで、必ず押さえるべきポイントとは何か、ご存じですか。かっこいいデザインでしょうか?感動するようなキャッチコピーでしょうか?確かにどちらも大切ですが、正解ではありません。いくらデザインやコピーが良くても、肝心の「中身」が伴っていなければ、反響には結び付かないからです。ここでいう中身とは、「ターゲット」と「商品価値」のことです。ダイレクトマーケティングにおいて今や常識となっている「40-40-20の法則」では、「ターゲットと商品価値こそが、ダイレクトマーケティングの成否を左右する」と考えられています。今回は、販促・広告担当者ならぜひ覚えておきたい「40-40-20の法則」について、分かりやすく解説します。
  • 広告デザイナーに聞いた!効果の出る広告制作のポイント…
    広告は、デザインの工夫次第で効果が大きく変わります。そこで今回はプロの広告デザイナーに、効果の良かった広告をもとに、制作の現場で気を付けているポイントを聞いてみました。自社広告の反応を良くするために、効果アップのヒントを現場から学んでみましょう!
  • 効果的な政治活動・選挙のチラシ・ビラの配布方法とは?…
    政治活動・選挙では、いかに効果的に有権者に政策やマニュフェストを伝えるかが重要です。 有権者に政策やマニュフェストを伝える方法として効果が期待される方法にチラシ・ビラの配布があります。 今回は、地域新聞社が実施した、選挙に関する読者アンケートをもとに、地域住民の声から効果的な政治活動・選挙のチラシ・ビラの配布方法を紹介します。
PAGE TOP