樋口 智香子の最新記事 (記事一覧を見る)
- お客様を夢中にさせる接客術とは - 2018年1月15日
消費者がさまざまな方法で商品を購入できるようになった現代。商品の魅力だけでお客様に選ばれるのは、難しい時代になりました。
そこでカギとなるのが、商品を販売する「人」のチカラです。ただ販売をするだけではなく、お客様の心を動かし、ファンになっていただけるような接客サービスができれば、継続的なリピート購入が期待できます。
【目次】
1.口コミを発生させる、感動体験
2.お客様の感動パターンを知る
3.お客様の心を動かす感動サプライズとは
4.まとめ
宣伝・営業をせずとも、お客様の方から集まっていただくことがいちばん望ましいのですが、そこで力を発揮してくれるのが「口コミ」です。
思わず人に薦めたくなるほど、すばらしい商品・サービス。
そこには、お客様の「感動体験」が存在します。
期待通りのサービスを受けたお客様の気持ちは「感謝」に留まります。
例えば、レストランで食事をし、期待通りの味であれば「美味しかった。ありがとう」とお金を払ってくださる、ということです。
これが期待以上であれば「感激」に高まります。
「美味しいだけでなく、接客も丁寧。また来たい!」と思っていただけるレベルです。
さらに、お客様が予想もしないほど、素晴らしいサービスができれば、それを「感動体験」にまで高めることができます。
「美味しく、接客も丁寧。さらにお土産のサービスまであり、帰りは店外まで見送ってくれた!ぜひまた来たい!この店を誰かに薦めたい!」と、人に紹介したくなるレベルです。
つまり、口コミを発生させるためには、お客様の心を大きく動かし「感動体験」になるほどの接客ができれば良い、ということです。
お客様の「感動」には2種類あります。
ひとつは、心に「じーん!」と響く感動。
接客スタッフの思いやり、真心、気遣いが、お客様の心に響いたときの感動です。
寒い日に温かいおしぼりを出す、好みのメニューを覚えている、来店の御礼状に当日交わした会話のことが書いてある、といったこまやかな気配りがこれに当たります。
もうひとつは、「わぁー!」と驚くほどの感動です。
お客様が予想だにしないような目新しさや斬新さ、遊び心に、お客様の心がわくわくするような感動です。
例えば、こんなケースです。
レストランにお子様連れの夫婦が来店。
子供がぐずりだし、やがて大きな声で泣きだしてしまい、なかなか泣き止まない。
両親も周囲の目が気になり、困っていたところ、駆け付けた店員が「ちょっと、見ていてね」と子供の目の前でナプキンを折り、うさぎを作って子供にプレゼント。
とっさにこんな機転をきかすことのできるスタッフがいたら、素敵ですね。
期待を大きく上回る「予想外のサービス」が、お客様の心を動かします。
「思ってもみない程、素晴らしかった!」「予想だにしないような驚きがあった!」と感じていただけるレベルです。
「予想外」という言葉は「サプライズ」と言い換えることもできます。
お客様が驚いてしまうほど、意外性のある素晴らしさです。
この「サプライズ」を、接客する側のアイデアで生み出してみてはいかがでしょうか。
例えば、常識の逆をいく、というアイデア。
その業界では常識とされていることの敢えて逆をいってみることで、お客様にうれしいサプライズを提供します。
例えば、以下のようなアイデアです。
・女性客対象の物を、男性客に提供する
・店内で販売しているものを、ワゴンを出して店外で販売する
・大人向けのものを、子供に販売する
・DMハガキを、手書きの手紙にしてみる
・固定メニューのあるお店を、オーダーメイドにする
ぜひ、自分の業界の常識を洗いだし、そこに無い「サプライズ」を考えてみてください。
◆お客様は、接客における感動体験をすると、人に話をしたり薦めたりしたくなる。これが、口コミの発生する仕組みである。
◆お客様の感動には2種類ある。ひとつは、真心、思いやり、気遣いといった心が温かくなる感動。もうひとつは、目新しさ、斬新さ、遊び心といったワクワクする感動。常に、どちらかの視点を持つことが大事。
◆お客様に感動サプライズを提供するには、常識の逆をやってみる。そのためには、自分たちの業界の常識を洗い出すことが必要。
Copyright © 販促の大学で広告・マーケティング・経営を学ぶ All rights reserved.
powered by 地域新聞社