中小企業のブランド戦略・パート3

公開

顧客は誰か?「ペルソナについて」

 

情報もモノも溢れている時代だからこそ意識したいこと。

 

ブランドづくりについて、特にエンドユーザーに商品やサービスを提供するお店や会社などは、頭を悩ませることが多くなっています。例えば、年齢一つとっても、私は46歳になるのですが、自分の過去を振り返って考えてみても価値観の変化に気づくことがあります。

 

SNSやユーチューブなどはもちろんありませんでしたので、仮に今私が10代だったとしても、過去の自分とは違った価値観になるのは想像できます。

更に、同じ40代でも41歳と49歳では全く違う価値観と言うことも言えますし、同じ年齢だったとしても置かれている立場や状況によっても価値観は違うものです。

 

【目次】

1.ターゲットとペルソナの違い

2.消費者とのコミュニケーション経路は最大の課題。

3.絞り込むことの重要性

4.ペルソナ設定の属性要素

ターゲットとペルソナの違い

例えば…。
お店のターゲットを定めていますか?と質問されたら、皆さんは何と答えるでしょうか。(定めていないよりは定めている方がベターです)。

 

「20代から30代のサラリーマンをターゲットにしています」という答えが返ってきたとします。皆さんが30代のサラリーマンだったら、そのお店に行ってみたいと思うでしょうか?ターゲットはお店側の販売促進や売り上げ拡大を目的として定めることです。しかし、それだけでは自分たちの立ち振る舞いやサービスの在り方も曖昧になりがちです。ペルソナ(1人の仮想人物)を設定する際はターゲットを1人まで絞り込み、顧客のインサイト(本音)や価値観を内部考察することにより、自社の商品、サービスがどのように喜ばれるかを考えていきましょう。比べるものではないのですが、目的一つとっても違うものです。新たな商品やサービス、ブランドとの接点を考える上でも、ペルソナが明確であればより具体的な行動に移すことが可能になります。

 

会社側の視点で見ても、サービスレベルの向上を図る場合などには、属人的にならずに思考がまとまりやすいことも特徴です。「誰に」を明確にすることがどれだけ重要なことかがご理解いただけたのではないでしょうか?

消費者とのコミュニケーション経路は最大の課題。

時代は進化しています。20年以上前は、現在ほどメディアの種類は豊富ではなく新聞、雑誌、テレビ、ラジオが力を持っていた時代でした。しかし今は、情報量も、情報の経路(メディア数)も、以前とは比べ物にならないほど増えています。テレビ一つとっても、地上波の他にBS、CS、ケーブルテレビがあるように、さまざまなチャンネルが存在する時代です。また、ネットの世界はさらに無数の経路と、ポータルが存在します。街頭のメディアもデジタルサイネージをはじめ、非常に多種多様です。

 

これだけを考えても、ブランドとお客様のコミュニケーション経路を、いったいどう作ればよいのかが難しい時代なのは言うまでもありません。

絞り込むことの重要性

様々なニーズに応えるために、それぞれに合った様々な商品やサービスを用意するのには手間ひまがかかります。
中小企業だからこそ限りある資源をいかに有効に使っていくかを考えなくてはなりません。何を売るか?より、誰に売るか?を考えることで、自社をシンプルにわかりやすく打ち出すことが可能になり、より消費者に選ばれるブランドになっていくのです。

ペルソナ設定の属性要素

人口統計的要素、経済的要素、社会的・文化的要素、地理的要素、移動手段的要素、心理的要素、情報取得的要素など…

 

皆さんの会社やお店、商品、サービスは「誰の」心を満たしていますか?
誰の問題を解決していますか?

 

ペルソナの設定には少々のコツがいるので個別で相談してください。

 

▼詳しくはこちら
https://www.brand-mgr.org/school/basic.html

 
 

The following two tabs change content below.
株式会社ファンズファクトリー 代表取締役/ブランド経営プロデューサー 財団法人 ブランドマネージャー認定協会認定トレーナー。 1972年、千葉県生まれ千葉県在住。「組織を内側から強くするブランド経営プロデューサー」として、中小企業や地域密着店の売れ続ける仕組みづくりを支援している。 ホームページ:http://funsfactory.biz/ Facebook :https://www.facebook.com/naoto.kohata

■おすすめの関連コラム

  1. エシカル消費とは?企業のメリットと取り組み事例を解説

    近年、エシカル消費に注目が集まってきています。 持続可能な開発目標(SDGs)の取り組みが企業...
  2. 【成功事例から学ぶ経営戦略】SDGs(持続可能な開発目標)に取り組む企業のPR方法!

    現在、多くの企業が、SDGs(持続可能な開発目標)に積極的に取り組んでいます。企業の広報担当者・...
  3. 「自分史」の取り組みで「パーソナルブランディング」を確立する

    私は、「一枚の写真の自分史」という活動に取り組んでいます。これは、思い出の写真を一枚ずつ持って同...
  4. BtoB企業にとって効果的なブランディングの方法とは?

    現在、BtoB企業においても“ブランディング”を重視するところが増えています。 なぜそうしたこ...
  5. 中小企業のブランド戦略・パート4
    自社の独自性や優位性「ポジショニングについて」

    自社の独自性や優位性「ポジショニングについて」 中小企業だからこそ狭く深く ポジショニングとは簡...
  6. 中小企業のブランド戦略・パート2

    皆さんがお客さまや消費者の立場に立った時に、いくつも同じような会社やお店、商品・サービスがあって...
  7. 中小企業のブランド戦略とは

    「ブランドって何?」と問われたときに、明確に答えられる人はどれだけいるのでしょうか。「ブランド」...

PAGE NAVI

続きを読む
記事を検索
メルマガ登録者数1万以上 セミナー情報をいち早くお届け
ご提案無料 ウィズコロナ時代に合わせて販促の「見直し」してみませんか?まずはお問い合わせください。
  • 災害に備える ~中小企業強靭化法について~
    災害が発生し、人材はもとより設備等に重大な損害が生じると、事業活動の推進に直接的な影響が出てしまいます。特に中小企業や小規模事業者は、事業活動の継続そのものに重大な影響を与えることが懸念されます。2019年6月5日、災害時の対策の検討を推進するために「中小企業強靭化法」が公布されました。今回はこの法律について解説します。
  • カスタマージャーニーとは?新モデル「ORACAS(オ…
    近年カスタマージャーニーの視点が、店舗や企業の販促で注目されてきていますので、経営者や販促担当者は、耳にしたことがあると思います。 一方、カスタマージャーニーは抽象的で、具体的にどのように販促に活かしていけばよいのか、分かりにくい点もあるでしょう。 そこで今回は、カスタマージャーニーの概要とともに、カスタマージャーニーの考え方を実践する販促方法のひとつとして、新モデルORACAS(オラカス)に基づく販促計画を紹介します。 この記事を読むことで、現在の消費者行動に合った販促のヒントを得ことができるはずです。
  • 【業界研究】リフォーム業界のトレンド情報~2021年…
    ビジネスで適切な判断を下し続けるには、業界のトレンドをつかむことが重要です。今回はリフォーム業界の現状と今後の見通しについて、「販促の大学」を運営している地域新聞社に2021年4月に入社した新卒社員とマーケティング部が調査しました。おすすめの販促方法もご紹介しますので、リフォーム業界の方も、それ以外の業界の方も、ぜひご一読ください。
  • SDGs(持続可能な開発目標)とは?企業が取り組む事…
    SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で、経済発展と社会的課題の解決の両立を目指す考え方です。 近年、SDGsに対する注目が高まっており、一人一人が意識と行動の変化を求められているものの、まだ十分に理解されているとはいえません。 本記事ではSDGsの意味や背景を解説し、企業側がSDGsを推進するメリットや、企業が取り組む事例を紹介します。
  • シニア集客のポイントは動画コンテンツ!シニア層のイン…
    団塊世代をはじめ経済的にも時間的にも余裕のあるシニア世代の集客はマーケティングの最重要課題といえるでしょう。 近年のインターネットやパソコン・スマートフォンなどのデバイスの普及は、シニア世代にも拡大しています。 そこで今回は、シニア層のインターネット(Web)マーケティングの有効性を確認しながら、YouTube(動画コンテンツ)に焦点を合わせその魅力を紹介します。
PAGE TOP