中小企業のブランド戦略・パート2

公開

ブランディングは「価値づくり」

 

皆さんが消費者の立場に立った時、同じような会社やお店、商品・サービスがいくつもあって、その中からどれか一つをを選ぶのに苦労した・・・そんな経験はありませんか?値段もあまり変わらないような場合は、特に悩みますよね?

 

今回は、消費者に選ばれるためには、どのような方向性で企業努力をすれば良いのかについて書いてみます。

 

【目次】

1.価値は大きく分けて2つに分類できます。

2.複雑化している顧客ニーズ

3.コンセプトを明確にする。

 

価値は大きく分けて2つに分類できます。

消費者によって「何に価値を置くか」は様々であり、単純に類型化できるものではないのですが、大きく分けて2つに分類することができるでしょう。

 

 

  • 「機能的価値」商品・サービスそのものが提供する価値

・掃除機:吸引力

・時計:正確な時間を知る

・財布:お金を持ち歩く

 

機能的価値とは上記に書いた通り、商品・サービスそのものが提供する価値であり、その機能を取り除いてしまうと、商品・サービスとして成り立たなくなってしまう価値のことです(吸引しない掃除機は掃除機として成り立たない)。

 

 

  • 「情緒的価値」商品サービスを使うことで得られる心理的価値

・掃除機の色やデザイン

・時計のデザインやブランドの持つ優越感

・財布のデザインやブランドの持つ優越感

 

情緒的価値とは、機能や品質ではなく、デザインなどの商品・サービスに付加されている情報や、商品・サービスの機能以外の価値のことです(掃除機ならば色やデザインなど)。

 

皆さんは何に価値を置いて商品・サービスを選んでいるのでしょうか?

 

あのお店の雰囲気が好き、あの服の色やデザインは私に似合う、素敵、期待できそうなど、皆さんのお客さまはどんなことに反応して価値を感じているのでしょうか?

 

消費者の立場になって整理してみると、自社の価値づくりのヒントが見えてくるかもしれません。

複雑化している顧客ニーズ

現代のようにモノも情報も溢れている成熟社会の場合、商品・サービスを機能的価値のみで差別化することは難しいです。機能的価値をしっかりと磨きつつ、どのような情緒的価値を消費者・顧客に提供できるかが、ブランドの価値を大きく左右します。

 

また、価値とは「消費者・顧客にとっての価値」なので、機能的価値にせよ、情緒的価値にせよ、消費者・顧客の「ニーズ」と、どのように結びつけるのかが、とても重要になります。

 

皆さんの会社やお店の商品・サービスは、誰のどのような「ニーズ」と結びつくのでしょうか?

コンセプトを明確にする。

ブランディングのお手伝いをしていると、複雑化しているニーズに合わせて、あれもこれもと求めてしまい、結果的に曖昧なブランドになってしまうことも少なくありません。これはブランド構築の際に一番陥りやすい罠です。

 

ニーズが複雑なのであれば、ブランドコンセプトをより明確にすることが大切になります。伸びている会社やお店はコンセプトも明確ですし、やることや行動も明確です。同時にコンセプトに沿って「やらないこと」も明確になっています。

 

例えば、ディズニーランドには託児所がありません。そこには「ご家族の皆さんで夢と魔法の国をお楽しみください」という強いメッセージが込められています。安易に、様々なニーズを満たそうとすると、本来のブランドの良さがぼやけて輪郭がはっきりせず、結果としてその価値を毀損してしまう恐れもあります。

 

ブランドコンセプトは会社やお店の商品・サービスにとっての大きな求心力になります。まずは、「誰に」「何を」「どのように」を設計してみましょう。コンセプトが明確になると行動もシンプルになり、より高いパフォーマンスが期待できるようになります。

 
 

The following two tabs change content below.
株式会社ファンズファクトリー 代表取締役/ブランド経営プロデューサー 財団法人 ブランドマネージャー認定協会認定トレーナー。 1972年、千葉県生まれ千葉県在住。「組織を内側から強くするブランド経営プロデューサー」として、中小企業や地域密着店の売れ続ける仕組みづくりを支援している。 ホームページ:http://funsfactory.biz/ Facebook :https://www.facebook.com/naoto.kohata

■おすすめの関連コラム

  1. 【成功事例から学ぶ経営戦略】SDGs(持続可能な開発目標)に取り組む企業のPR方法!

    現在、多くの企業が、SDGs(持続可能な開発目標)に積極的に取り組んでいます。企業の広報担当者・...
  2. 「自分史」の取り組みで「パーソナルブランディング」を確立する

    私は、「一枚の写真の自分史」という活動に取り組んでいます。これは、思い出の写真を一枚ずつ持って同...
  3. BtoB企業にとって効果的なブランディングの方法とは?

    現在、BtoB企業においても“ブランディング”を重視するところが増えています。 なぜそうしたこ...
  4. 中小企業のブランド戦略・パート4
    自社の独自性や優位性「ポジショニングについて」

    自社の独自性や優位性「ポジショニングについて」 中小企業だからこそ狭く深く ポジショニングとは簡...
  5. 中小企業のブランド戦略・パート3

    顧客は誰か?「ペルソナについて」情報もモノも溢れている時代だからこそ意識したいこと。ブランドづく...
  6. 中小企業のブランド戦略とは

    「ブランドって何?」と問われたときに、明確に答えられる人はどれだけいるのでしょうか。「ブランド」...

PAGE NAVI

続きを読む
記事を検索
メルマガ登録者数1万以上 セミナー情報をいち早くお届け
ご提案無料 ウィズコロナ時代に合わせて販促の「見直し」してみませんか?まずはお問い合わせください。
  • 体調を崩しやすい季節は人手不足に!? 従業員の健康管…
    寒い季節、風邪やインフルエンザで従業員が欠勤し、人手不足になってしまうお店や会社もあるでしょう。従業員の健康管理は、会社にとって重要な経営課題です。本記事では、健康管理の必要性やメリット、具体的な施策を紹介します。
  • 【業界研究】飲食業界のトレンド情報 〜2019年調査…
    ビジネスで適切な判断を下し続けるには、業界のトレンドをつかむことが重要です。今回は飲食業界の現状と今後の見通しについて、地域新聞社のマーケティング部と、同社2019年4月入社の新卒社員が共同で調査しました。おすすめの販促方法もご紹介しますので、飲食業界の方も、それ以外の業界の方も、ぜひご一読ください。
  • 知ってて当たり前?AISASとは?購買行動モデルを意…
    皆さん、AIDMA(アイドマ)やAISAS(アイサス)という言葉を聞いたことはありますか?どちらも、消費者の購入決定プロセスを体系立てるためのマーケティング理論です。
  • 競合他社との差別化を図る戦略ポイントと成功事例をご紹…
    差別化とはライバルがまねのできない優れた面を持つことであり、これによりライバルとの競争を優位に展開することができます。 ライバルとの競争に打ち勝って自社を選んでもらうためには、自社ならではの「強み」を明確にして、差別化を図ることが重要です。 差別化の成功は、商品・サービスが市場で成功するための近道となります。
  • 優秀なマネジャーがやっていることって?
    マネジ…
    新卒・若手社員の離職率が3年間で30%といわれる昨今、企業に優秀な人材を引き止めておくことは年々難しくなっています。仕事が評価されなかった、ストレスを感じた、自身の希望と業務内容がミスマッチだったなど、辞める理由は人それぞれです。「厳しく叱責したら辞めてしまうのでは」「どう接してよいかわからない」そんな不安を抱えながら部下と接している方も多いのではないでしょうか。上司と部下という関係がより複雑になっている今、部下に対する「マネジメント能力」が、多くの上司に求められています。
PAGE TOP