こんなときは漫画じゃダメ!?広告漫画のデメリット

公開

前回、前々回と広告漫画のメリットや効果的な使い方をお伝えしてきたこのシリーズ。なんと今回はまさかのデメリット紹介!
「ここは広告漫画じゃないかも!?」というパターンとその解決法をこっそりお教えします。

 

【目次】

1.漫画にできる=広告漫画ではない

2.デメリット1:文章ほど細かくは伝えられない

3.デメリット2:ブランドイメージやターゲットにそぐわない場合がある

4.デメリット3:即納が難しい・費用が高くなる

5.デメリット4:動線によっては広告漫画が逆効果になる

6.まとめ

漫画にできる=広告漫画ではない

「どんなジャンルなら広告漫画にできますか?」と聞かれることがありますが、私はどんな業種、商品・サービス内容でも基本的には漫画にできると思っています。私にとって広告漫画のテーマは、普通の漫画が恋愛やスポーツ、アクション、歴史などを題材にすることとなんら変わらないからです。

 

しかし漫画にできることと、広告としてうまく機能するかどうかはまた別問題。いつでもどんなときでも手放しで広告漫画をオススメするわけではありません。

 

広告漫画のデメリットも知って効果的に使っていただきたいので、解決法と一緒にいくつかご紹介したいと思います。

デメリット1:文章ほど細かくは伝えられない

漫画という視覚に訴える表現を使えばわかりやすさや伝わりやすさはアップしますが、同じページ数であれば情報量はやはり文章の方に軍配が上がります。また漫画にする以上、ストーリーやキャラクターの掛け合いは商品・サービスに関する情報と同じくらい、時にはそれ以上に重要なため、そちらにもスペースを割かなくてはなりません。

 

思い切ってテーマを絞った方が広告漫画の効果を最大限活かせます。また冒頭の漫画で興味を引き、そのあとの文章による解説へ繋げる手法も。

デメリット2:ブランドイメージやターゲットにそぐわない場合がある

親しみやすさを感じてもらえるのも漫画の売りではありますが、高級感を打ち出したい場合などはそれが逆効果になることも。「あえてのはずし」は失敗するとダメージが大きいので、無理はしないほうがいいかもしれません。とにかく漫画を使ってみたい!と意気込まず、冷静に判断を。信頼できる第三者に意見を聞いてみるのもオススメです。

 

また高齢者に展開する場合も要注意。漫画を読み慣れていない方が意外といらっしゃいます。そんな場合は4コマ漫画であれば高齢者も新聞などで読み慣れているので、うまく取り入れてみましょう。

 

デメリット3:即納が難しい・費用が高くなる

デジタル化により作画効率が上がったとはいえ、漫画にはひな形が無く、ストーリーやキャラクターは作品ごとに0から作り上げることになります。そのため広告漫画は他の広告物よりも納期や制作費がかかる場合が多いです。広告漫画はとても優れた手法ですが、最優先で着手すべき販促ツールではありません。名刺、チラシ、WEBなど、今ある時間と予算で有効な方法から無理なく展開をしましょう。なお、節約や納期短縮の為に「自前でシナリオを用意する」のはオススメしません。

また、用意したものに手を入れず、そのまま作画する漫画家・制作会社もプロとはいえません。餅は餅屋、信頼できるプロに任せましょう。

 

デメリット4:動線によっては広告漫画が逆効果になる

デメリット3と関係してくる話ですが、どれだけよい広告漫画を制作しても、他の販促がうまく行っていないと逆効果になることがあります。特にWEBサイトを充実させることはとても重要です。何をきっかけにして商品やサービスに興味を持ったとしても、次の行動として検索してサイトを訪れるのはごく自然なことです。それでもしサイトが更新されていなかったり、使いづらかったりしたら…?広告漫画はその次のステップに進ませる力が強い分、余計にがっかりさせてしまう可能性が高くなってしまうのです。広告や販促に、たった1度で全てを挽回するような必殺技はありません。全体のバランスを考えて、計画的に展開していきましょう。

 

【まとめ】

広告漫画は必ず取り入れなくてはならない広告手法ではありません。だからこそ「ここは漫画でやってみよう!」というときが訪れたなら、デメリットもよく知ってから効果を感じられるものを作りたいですね。

 
 

The following two tabs change content below.
百万 友輝(ひゃくまん ゆうき) 漫画家。広告漫画企画室百漫画代表。1980年生まれ。販促の大学サムネイラスト担当。加賀百万石の石川育ち、さいたま市盆栽村在住。漫画家になる夢に挫折したときに広告漫画に出合う。雑誌連載に依存しない道もあるなら自分でもやれるかもしれないと、再度その道で漫画家を目指すことを決意。広告代理店に営業として入社し経験を積んだのち、派遣社員と兼業で開業。広告営業としての「売る側の視点」と漫画家としての「おもしろさの追求」を併せ持ち、企画からの提案を得意とする。 サイトにてブログ更新中。 百漫画 http://hyakumanga.com

■おすすめの関連コラム

  1. 広告漫画って実際どうなの?制作事例&お客様の声

    広告とは難儀なもので、お客様(広告主)が欲しいのは集客増などの目に見える結果なのに対し、私たちが...
  2. 広告漫画をやりたい!そんなときまずはここをチェック!

    ここまで5回にわたって広告漫画の特徴やメリット・デメリットなどをお伝えしてきました。今回は、実際...
  3. 実在、創作、どっちにする?キャラクターは漫画の命

    どんな漫画であっても必ずキャラクターが登場し、そこからストーリーが始まります。それは広告漫画も同...
  4. 漫画制作の裏側!広告漫画ができるまで

    広告漫画が効果的なことは分かったけれど、漫画ってどうやって頼んだらいいの?広告漫画の依頼から納品...
  5. チラシ、パンフレット、WEB・・・広告漫画はどう使う?

    広告漫画にはどのようなメリットがあり、どう利用すればより効果を発揮することができるのか。元広告営...
  6. 広告でありコンテンツ!広告漫画の3大効果

    日本が世界に誇るエンターテインメント『漫画』。その存在は娯楽としての消費にとどまらず、日常の様々...

PAGE NAVI

続きを読む
記事を検索
メルマガ登録者数1万以上 セミナー情報をいち早くお届け
ご提案無料 ウィズコロナ時代に合わせて販促の「見直し」してみませんか?まずはお問い合わせください。
  • クーポンの費用対効果を「目安表」で測定!長期的な視野…
    「チラシや情報誌に『期間限定15%引』のクーポンを付けたものの、いったいどれだけ回収すれば費用対効果があったと言えるのか・・・」 「広告費やクーポンの回収目標は、どのように定めればいいの?」 そんな悩みを抱えている販促担当者のみなさんのために、クーポン付き広告の費用対効果を簡単に把握できる「目安表」を作成しました。 この表を使えば、誰でも簡単にクーポン付き広告の費用対効果を分析することができますので、ぜひご活用ください。
  • メルマガをはじめる前に
    メールマガジンを発行することに興味をお持ちのあなたに!前回記事「メールマーケティングのススメ」で「メルマガ」についてご説明しました。 今回は、メールマガジン(メルマガ)を始める前に事前準備としてやっておきたいことを中心にお伝えします。 インターネット上の発信媒体であるメディアには、マーケティング的にいうと、「待ち」のメディアと「攻め」のメディアがあります。 「待ち」のメディアとは、ウェブサイトやブログ、TwitterやFacebookなど、自分の発信を見てもらえるかどうかは相手任せのメディアです。メルマガは「待ち」のメディアとは根本的に異なり、発信者側が情報を直接届けられる、インターネット上では「攻め」のマーケティングができる数少ないメディアのひとつです。
  • 広告でありコンテンツ!広告漫画の3大効果
    日本が世界に誇るエンターテインメント『漫画』。その存在は娯楽としての消費にとどまらず、日常の様々な場面で活用されています。『広告漫画』もその一つ。広告漫画にはどんなメリットがあり、どのように利用すればより効果を発揮することができるのか。元広告営業で、現在は広告漫画を中心に漫画の企画・制作を行っている漫画家が、事例を交えて広告漫画の魅力をお伝えするシリーズです。
  • 折込チラシ・フライヤーにおすすめのサイズと紙質は?効…
    折込チラシやフライヤーを作るとき、きちんと「サイズ」と「紙質」について考えていますか?安いからという理由だけで、B4サイズで50kg前後のコート紙を選んではいませんか?多くの人と同じような紙を選んでいるのであれば、あなたのチラシはその中に埋もれてしまう可能性があります。実は、チラシは少し工夫するだけで差別化ができます。「サイズ」や「紙質」に気を配ることで、今まで以上に見てもらえるチラシを作ってみませんか。選び方の基本は、チラシの「目的」に合わせることです。どんな場面で何を選べばいいのかをご紹介します。
  • 【初級編】広告の費用対効果に関する考え方
    広…
    費用対効果の高い広告って何だろう?広告を出したらお客さんが増えたけど、かかった費用に見合っているのかな?そんな悩みをお持ちの方にオススメの、広告費を効果的に使うために必要な考え方をご紹介します。広告の費用対効果=「かけた費用に対して、いくら儲かったか」だと思っていませんか?間違ってはいませんが、それだけでは大きな判断ミスを起こす可能性があります。広告の費用対効果を考えるためには、「何に対しての」費用対効果が高いのかをしっかりと見極める必要があります。広告の費用対効果を測りながら、お店や会社に合った広告媒体や手法を探しましょう。
PAGE TOP