販促のおススメ図書
『 「人を動かす」広告デザインの心理術33』

公開

 

 

広告や販促に使われる心理学的手法を、実際のデザイン事例を紹介しながら説明した一冊。

 

ビジュアルで見ながら確認できるので、広告心理を学んだことが無い人にも理解しやすい内容になっています。

 

 

販促に使える内容紹介

『これを読めば、広告が、人々の「無意識レベル」に影響を与えるように作られていることがよくわかるだろう。』 P7より

 

人は何かを買う際、自分が欲しいものを選択しているように思うかもしれませんが、実はほとんどが無意識のうちにつくられた「好意」や「必要だという思い込み」によって行動させられています。

 

広告を出す側としては、無意識に働きかけて「人を動かす」ことを実行する方法を学ぶ必要があります。

 

この本で紹介されている33の手法は、3種類の「人間の基本的ニーズ」を基に考えられています。

 

●3種のニーズ

①脳システムによるニーズ
②社会的ニーズ
③個人的ニーズ

 

 

①脳システムによるニーズ

いわゆる生存本能です。お腹がすいたら、ご飯が食べたくなる。ライオンが襲ってきたら逃げたくなる(人によっては闘って生き残ろうとするかもしれませんが…)。こういった、生き残るための本能的な心の働きです。

 

これは3種類のニーズの中で最も強いもので、意識的にコントロールすることは困難だといわれています。

 

「恐怖心」「親近感」「安心感」などを使った広告手法は、脳システムをコントロールすることを狙っているのです。

 

②社会的ニーズ

『人間は社会的動物なので、私たちは、友人であれ初対面の人であれ、他人から愛され、大事にされたいと思っている。』 P11より

 

人は1人では生きていけない生き物であり、孤立することを恐れる心理が働きます。「集団に属さなければ」という心の働きが、社会的ニーズです。

 

広告の中にお客様の声を掲載して、「みんなが言っているから良いのかな」と思ってもらったり、「偉い人や著名な人が使っているから安心かな」と思わせる手法は、社会的ニーズに働きかける手法です。

 

③個人的ニーズ

人の生存欲求の上には、「裕福な暮らしがしたい!」「おいしい物が食べたい!」「楽しいことをしたい!」と願う気持ちがあります。これが、個人的ニーズです。

 

『広告は、安全で満足のゆく将来、不安のない将来という幻想を生み出す手法を使うことで、「個人的ニーズ」を満たしている。』 P11より

 

きれいなモデルが着ている服に憧れを抱かせたり、期間限定にして「損をしたくない!」という気持ちを引き出したりする手法は、この個人的ニーズに訴えかけています。

 

まとめ

3種類のニーズを狙った具体的な33種類の広告手法は、ぜひ本を読んで確かめていただければと思います。

 

難しい心理学用語が出ているにも関わらず、全ての手法に対してデザイン事例が用意されているので、とても理解しやすい本です。

 

自社の商品やサービスは、消費者のどのニーズを満たすことができるのかを考えるきっかけにもなると思います。

 

「人を動かす」ために押さえておくべき心理学を学びたい方に、おすすめの一冊です。

 

 

【詳細】
著書:「人を動かす」広告デザインの心理術33
著者:マルク・アンドルース / マテイス・ファン・レイヴェン / リック・ファン・バーレン
翻訳:坂東 智子
出版社:株式会社ビー・エヌ・エヌ新社
第1刷発行:2016年3月18日
アマゾンの購入はこちら

 

セミナー情報 セミナー情報

 
 

続きを読む
記事を検索
メルマガ登録者数1万以上 セミナー情報をいち早くお届け
ご提案無料 ウィズコロナ時代に合わせて販促の「見直し」してみませんか?まずはお問い合わせください。
  • 販促のおススメ図書
    小さなお店・会社が一人勝ち…
    店舗周辺に告知活動をする場合、チラシを1万部配布するためには、おおよそ20万円以上のコストがかかってしまいます。チラシ以外にもいろいろな新規客獲得の手法はありますが、どれもコストがかかるため、販促に不慣れな店舗経営者にとっては、効果があるかになるでしょう。本書は、チラシや地域情報紙などの活用以外の、「コストをほとんどかけない」で行える販促手法やキャンペーン方法をまとめた一冊です。「反則技」というちょっと刺激的なタイトルですが、書かれている内容はもちろん合法。集客に役立つ、合理的な方法がまとめられています。新しい手法やアイデアを見つけたい方におすすめの一冊です。
  • 販促のおススメ図書 「習慣で買う」のつくり方
    お客様にリピーターになってもらうためには、あなたの商品・サービスを購入したり、店舗に通ったりすることを、「習慣化」させる必要があります。 派手な告知をして来店や購入を促しても、お客様のリピーター化につながなければ、成功とは言い難いでしょう。
  • 販促のおススメ図書
    「1回きりのお客様」を「1…
    商売を安定させるためには、リピーター=固定客を増やすことが重要です。もちろん接客の質やサービスを良くすることも大切ですが、「思い出してもらう」仕組み作りも見直してみてはいかがでしょうか。本書は、リピーターを増やすためのノウハウやツールを紹介した、とても実用的な1冊です。お客様がリピートしない決定的な理由は 、ただ単純に「忘れている」ということだといわれています。思い出してもらう仕組みを作り、固定客を増やしたい方におすすめの1冊です。
  • 販促のおススメ図書
    『伝え方が9割』『伝え方が…
    人に仕事をお願いするとき、その頼み方次第で引き受けてもらえたり、断られたりすることはありませんか?「買ってください!」ということを伝える商品広告も同様で、伝え方次第で買ってもらえるかどうかが大きく変わってきます。本書にはキャッチコピーや宣伝文を考える時に役立つ手法が8つ紹介されています。それらを身に付けて、買ってもらえる可能性を上げてみてはいかがでしょうか。
  • 販促のおススメ図書
    ネット集客での売上に直結す…
    見込み客の情報を獲得して、定期的に情報発信しながら購入を促す手法をまとめた一冊。 「メールアドレス」の獲得と活用の方法を中心に書かれていますが、見込み客リスト集めという点では、DMや近年広まってきたLINE公式アカウント(旧 LINE@)にも応用できる内容です。 これからお客様になる見込み客へのアプローチや、既存客のリピーター化のために、見込み客リスト集めとその活用法を学びたい方におすすめです。
PAGE TOP