企業はもちろん、最近はカフェや美容サロン、飲食店や小売店などの個人経営の店舗でも、お店のイメージにぴったり合ったロゴを使っているところが増えてきています。ロゴは看板だけでなく、ショップカードやポスター、商品パッケージなどさまざまなところで利用され、色や形、デザインなどで見た人に企業やお店のブランドイメージをイメージさせます。ロゴは企業やお店、商品の「顔」なのです。
多くの人に強く印象づけるためにも、自社に合ったロゴを作りましょう。
本書は実際の企業やお店、商品で使われているロゴとその展開について解説しています。様々な業種について、ショップ、企業、施設、イベントに分類して事例を紹介しています。これからロゴを作ろうと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
【目次】
1.ブランディングに使える内容紹介
2.まとめ
1.ブランディングに使える内容紹介
お客様に与えたいブランドイメージはどのようなものでしょうか。ブランドイメージのコンセプトやベースとなるデザインをロゴに取り入れるというのは、多くの企業やお店で見られることです。
「あの街のあの辺におしゃれなカフェがあったな。名前はわからないけど、印象的なロゴだったから、見ればわかりそう」
そんな経験ありませんか?ロゴはなんとなく覚えているけれど、きちんとした店名や社名はわからない。この場合、ロゴによってその企業やお店を相手に印象付けることには成功しているわけです。さらに企業名や店名も強く印象付けたいのであれば、ロゴの一部に取り入れることも1つの手法です。
ロゴはやみくもに作るのではなく、伝えたい意図や意味、メッセージ、自社の独自性、オリジナリティのあるデザインなどがどうしたら相手の心に強く印象付けることができるのかを考えて制作しましょう。
「ショップ」の中で紹介されている「Bench」というパン屋さん(P.022)を例にとって説明します。様々な思いを込めて考えられた店名「Bench」の頭文字「B」と山形食パンをイメージしたロゴが完成。また、ショップカードは通常の名刺サイズの四角いデザインではなく、ロゴに合わせてカード上部を山形食パン風にアレンジした印象的なデザインになっています。
「商品・ブランド」で紹介されている「つよしファーム」(P.116)のこだわりは、他ではなかなかやらない栽培方法。「他社とは違う」という独自性を伝えるためのデザインになっています。農家といえば「葉っぱ」「緑色」というイメージが一般的ですが、「他ではなかなかやらない」という抽象的な概念を赤色で表現しています。頭文字の「つ」をデザイン化し、力強い配色で製品ごとにロゴを羅列して、和柄のような模様を取り入れています。
すでにさまざまな思いや意味の込められた店名とイメージさせたいものを掛け合わせたり、抽象的なイメージを具現化するなど、表現の仕方はさまざまです。どちらにせよ「相手に伝えたい思いは何か」ということがロゴを考える上で重要な本質であることに変わりはありません。デザインは言葉で説明するよりも、実際に見ていただいたほうがしっくりくると思いますので、ぜひ本書を手に取っていただきたいです。
2.まとめ
自分でロゴを制作しようと考えている人も、プロに依頼しようとしている人も、自分のイメージどおりのロゴを制作するためにはそのイメージを表現できなくてはなりません。ぜひ実際に本書を読み進めながら、デザインの感覚を養ってください。デザインのことが全くわからなくても、眺めているだけでも楽しめる一冊です。
【詳細】
ロゴと展開 ブランドイメージを伝えるデザイン
2016年3月25日 初版第1刷発行
2016年11月25日 初版第2刷発行
編者:リンクアップ、グラフィック社編集部
発行者:長瀬聡
発行所:株式会社グラフィック社
印刷・製本:図書印刷株式会社
購入はこちら