DMの基本~現在の動向編~

公開

DMを発送する側にとって、生活者がDMにどのような印象を持っているのかは気になりますよね。

 

1週間あたりの受け取り数は?どのくらいの人がDMを見てくれているの?など、気になることは様々。

 

今回は、DMに関する調査データをもとに、生活者のDM閲覧状況や行動に与える影響などを読み解きます。

 

 

【目次】

1.生活者のDM接触状況

2.DMが届いた後の行動

3.まとめ

 

■生活者のDM接触状況

日本ダイレクトメール協会が実施しているアンケートの結果を見てみましょう。

 

調査期間:2016年12月中旬の2週間
調査対象:関東エリア20~59歳の男女
自分宛3,917通、家族宛他2,548通、合計7,212通のDMが対象

 

まずは、「生活者が1週間にどのくらいのDMを受け取っているのか」についてです。

 

受け取り数の平均は6.2通

 

「5通未満」が半数を占め、平均の受け取り数は6.2通。内訳は、男性平均6.5通、女性平均6.0通と、男性の方が若干多いようです。

 

 

次に、「どのようなDMであれば開封・閲読しようと思うか」です。

 

開封率・閲読率の高いのは「役所など行政からの案内」

 

購入・利用経験のある場合の開封率、閲読率の高い上位3位は以下のようになりました。

 

・役所など行政からの案内 (70.0%)
・商品・サービスの利用明細・請求書(64.7%)
・クーポンの案内・プレゼント(50.5%)

 

役所など行政からの案内や商品の利用明細・請求書は、利用しているサービスからの伝達色が強いDMになるため、開封率も高いです。逆にクーポンの案内・プレゼントに関しては、利用経験の有無に関わらず閲覧率が高いため、生活者の関心の高さが伺えます。

 

最後に、DM形状別の閲覧状況についてです。

 

 

はがき(圧着含む)は約4割の方に見てもらえる

 

読んだ人が圧倒的に多いのは、「はがき(圧着含む)」のDMという結果となりました。
次いで、「封筒(A4サイズ未満)」。前年数値と比べてみると、A4サイズはがきの進展が見られました。また、小包は母数が少ないものの、別のアンケートでは、「DMが来ることを楽しみにしている」という割合が6割を占めていました。

 

中身が気になり閲覧率が高くなることから、反響に繋がりやすい形状かもしれません。

 

 

■DMが届いた後の行動

 

次は届いた後に着目してみましょう。生活者はDMが届いた後、どのような行動にとるケースが多いのでしょうか。

 

 

DM閲読後、行動した人の割合は19.5%

 

DMを見た後に問い合わせやネット検索など、なにかしらの行動をとった人は19.5%でした。また、「インターネットで調べた」「ネット上に書き込みした」などを含むWEB誘導ができています。DMのクロスメディア効果が確認できる結果となりました。

 

次に、「どうしてその行動をとったのか」についてです。

 

 

「興味のある内容だった」が4割強

 

閲読後の行動理由は、「興味のある内容だった」が42.3%と最も高く、次に「ちょうど良いタイミング」だったが30.8%という結果になりました。割引特典やクーポンの有無は、DM閲読後の行動にはあまり影響を与えていないようです。

発送先のターゲット選定や発送タイミングが、DM効果に影響を与える可能性が高いことがわかります。

■まとめ

生活者は1週平均6.2通のDMを受け取っています。

多くのDMを受け取るために、興味のない内容が記載されていると、よく読まれずに捨てられてしまう可能性があります。つまり、発送先のターゲット選定が非常に重要ということです。やみくもに発送するのではなく、顧客に合ったDMを発送し「あなたに送っている」と思ってもらえるようにしましょう。

 

また、DM閲読後に「ネットで調べる」「SNSに投稿する」などWEBを活用する割合が増加しています。うまくWEBへ誘導することで、生活者に多くの情報を届けることができるでしょう。

 

生活者のDMに対する印象や行動パターンを把握することで、より効果の見込めるDMが発送できます。ぜひ今後のDM発送に、アンケート結果を活かしてみてはいかがですか。

 

 

出典:【事例で学ぶ】成功するDMの極意 全日本DM対象年鑑2017 日本ダイレクトメール協会

 

 

 
 

■おすすめの関連コラム

  1. DMの基本~実施後の効果分析編~

    今まで実施したダイレクトメールの効果を、皆さんは把握していますか?「だいだいこのくらいの反応があ...
  2. DM用の顧客リストを作るために
    “特典付きアンケート”を活用しよう

    メルマガやLINE公式アカウント(旧 LINE@)の出現で、WEBやデジタルメディアを使ったメッ...
  3. DMの基本 ~ターゲット・リスト作成方法編~

    DMを実施する前に、具体的な戦術があるとないとでは、効果に雲泥の差が生まれてしまいます。...

PAGE NAVI

続きを読む
記事を検索
メルマガ登録者数1万以上 セミナー情報をいち早くお届け
ご提案無料 ウィズコロナ時代に合わせて販促の「見直し」してみませんか?まずはお問い合わせください。
  • 繁盛店の販促に迫る、商売繁盛の極意 vol.1
    現在様々な販促を行っているが、その中でも長きにわたって定期的に利用してきたのが、週刊発行のポスティング型フリーペーパー「ちいき新聞」だ。必ず毎月1週目に広告を掲載し、「今月のおススメメニュー」「今月のパスタ」「今月のレディースデー」「今月のイベント(毎月第3金曜日を“ロスの日”としてイベントを開催)」などを地域の方々に発信している。1週目にこだわるのは、1か月分のお知らせをまとめてできるということと同時に、「ちいき新聞」をロス・アンジェルスの情報を待ち望む地域の方々とのコミュニケーションツールとして活用しているからだ。
  • マーケティング4.0とは?自己実現欲求を満たす販売方…
    マーケティングの大家、フィリップ・コトラーが2017年ごろから提唱している「マーケティング4.0」。マーケティングにはいろいろな意味がありますが、「売れる仕組み」や「売り方」を示すといって良いでしょう。マーケティング4.0とはつまり、「マーケティング=売り方」が第4段階に突入しているということです。時代に合った「売り方」を把握し、自社の販売方針を考えてみてはいかがでしょうか。
  • 秋の行楽イベントイメージ
    業種別!秋の行楽やイベントにオススメの販促方法をご紹…
    秋は暑さも落ち着き、祝日も多く、行楽やイベントを楽しみやすいシーズンです。 店舗にとっては集客につなげる施策を打ちやすい時季ですが、具体的にはどのような方法があるのでしょうか。 本記事では秋の行楽やイベントをまとめ、業界別にできる販促の施策を紹介します。
  • 中小企業のブランド戦略・パート3
    顧客は誰か?「ペルソナについて」情報もモノも溢れている時代だからこそ意識したいこと。ブランドづくりについて、特にエンドユーザーに商品やサービスを提供するお店や会社などは、頭を悩ませることが多くなっています。例えば、年齢一つとっても、私は46歳になるのですが、自分の過去を振り返って考えてみても価値観の変化に気づくことがあります。SNSやユーチューブなどはもちろんありませんでしたので、仮に今私が10代だったとしても、過去の自分とは違った価値観になるのは想像できます。更に、同じ40代でも41歳と49歳では全く違う価値観と言うことも言えますし、同じ年齢だったとしても置かれている立場や状況によっても価値観は違うものです。
  • こんなときは漫画じゃダメ!?広告漫画のデメリット
    前回、前々回と広告漫画のメリットや効果的な使い方をお伝えしてきたこのシリーズ。なんと今回はまさかのデメリット紹介!「ここは広告漫画じゃないかも!?」というパターンとその解決法をこっそりお教えします。
PAGE TOP