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人の行動パターンを30年以上研究し、そこで見つけた「人が動くときの法則」をまとめた名著。広告も営業活動も、どうすれば人に行動をしてもらえるかを考える仕事。提案に対して「イエス」と言ってもらう方法を考える仕事です。
心理学的なアプローチから、人の行動に関する原理原則を説いてくれている、必ずや皆様の広告や販促活動に役立つ一冊です。
●人の行動に影響を及ぼす6つの要因。
①返報性 ②一貫性 ③社会的証明 ④好意 ⑤権威 ⑥希少性
① 返報性
「与えられたら、お返しをしなければならない」と考える心理。
ポイントは「お返しをしたい」という感情ではなく、「しなければならない」という義務感が生まれる点です。
「スーパーで試食をし、ついそのまま買ってしまった」などという経験はありませんか。無料サンプルのプレゼントや、日頃のお役立ち情報の提供が大切です。
② 一貫性
ひとたび決定を下したり、そのことを表明したりすると、その後も一貫した行動をとるように圧力がかかるという心理。
人は、考え・信念・行為を一貫したいと考える習性があります。
「広告をやりませんか?」と尋ねる前に、「この商品って必要だと思いますよね」「この商品を使わないよりは使った方がいいですよね」など、ハードルの低い質問からはじめて、相手に「はい。そう思います」を言ってもらえれば、そのあとのクロージングがしやすくなる…という有名な話はコレです。
③ 社会的証明
行動に迷ったとき、周りの人はどうするかを重視し、多数派が正しいと信じて、それを模倣するという心理。
ラーメン店が店舗面積を狭くして、わざと店の前に行列を作る。それを見た人がさらに並びはじめる…という手法は、この心理の応用です。
人間も動物。私が以前に担当していた社長さんがおっしゃった「結局、人もハエも明るいところに集まる」という一言を思い出します。
④ 好意
自分が好意を感じている人に対して、イエスと言ってしまう心理。
これはもう、説明の必要はないかもしれません。
「世界で最も偉大な自動車セールスマン」として、12年間1日平均5台の車を販売し続け、ギネスブックにも載ったジョー・ジラードさんという方がいます。この方は自身の成功の秘訣を「自分が気に入ったセールスマンと、納得できる価格。この2つが一緒になれば、誰でも車を買いますよ」と述べてます。当たり前ですが、人を喜ばせたり、好かれたりする努力が大切ですね。
⑤ 権威
権威からの欲求に服従させるような強い圧力が、私たちの社会には存在します。
偉い人が言ったことは、つい信じてしまいますよね。箔が付いたものを信用してしまうというのもコレです。
権威者に対する服従は、一種の短絡的な意思決定として、思考が伴わない形で生じます。つまり、正誤を考えるのが面倒になり、偉い人の言うことをとりあえず信じてしまうという心理特性があるのです。
⑥ 希少性
人は、「機会」を失いかけると、その「機会」をより価値のあるものと見なすようになります。
つまり「数量限定」「本日限り!」など、お得な経験を失うイメージを伝えると、人は動くということです。「限定」という言葉に弱いのは、あなただけではありません。
上記の6つの心理効果がうまくはまったとき、カセットテープをセットして音が出る瞬間のように、
『カチッ・サー』
という行動スイッチが入ると著者のチャルディーニ氏は言っています。
つまり、人の「固定的動作パターン」に販促の訴求ポイントがはまれば、人は行動をしてくれるということです。
人間の行動心理を学ぶ基本図書として、一度手に取ってみてはいかがでしょうか。
【詳細】
著書:『影響力の武器[第三版]: なぜ、人は動かされるのか』
著者:ロバート・B・チャルディーニ
出版社:誠信書房
第1刷発行:2014年7月10日
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