【添削から学ぶ】読みやすい飲食店のメニュー表のデザインとは?

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飲食店で欠かせないメニュー表。
「読みやすくわかりやすいメニューを作りたい」と思っていても、具体的にどうすればいいのか悩んでしまう方は多いのではないでしょうか。

 

今回は、創業30年を超える株式会社地域新聞社のプロデザイナーが、読みやすい飲食店のメニュー表作成の基本を添削しながら解説します。
メニュー表作りに困っている方は、ぜひ参考にしてください。

 

【目次】

  1. 飲食店におけるメニュー表作成のポイント。「とにかく揃える」
  2. 「中華料理店」におけるメニュー表デザインのポイント【表面】
  3. 「中華料理店」におけるメニュー表デザインのポイント【裏面】
  4. 「中華料理店」におけるメニュー表デザインのポイント【デザイン変更編】
  5. メニューやチラシのデザイン完成後に行うこと
  6. メニューやチラシに関するQ&A
  7. まとめ

飲食店におけるメニュー表作成のポイント。「とにかく揃える」

読みやすく見やすいメニュー表を作るには「とにかく揃えること」がポイントです。
揃えるときは、以下6つのテクニックを用いるなど、一定の決まりをもって情報を整列していきます。

・頭揃え(あたまぞろえ)
・後ろ揃え(うしろぞろえ)
・中央揃え(ちゅうおうぞろえ)
・余白を揃える
・見出しで揃える
・線を引いて揃える

なんとなくメニュー表をレイアウトしてしまうのはよくありがちですが、統一感のない見た目に仕上がってしまうので注意してください。
それでは「とにかく揃える」ために押さえておきたい、6つのテクニックをご紹介します。

 

◆頭揃え(あたまぞろえ)

頭揃え(あたまぞろえ)とは、文頭で整列させるテクニックです。

テキストボックスなどで改行した場合、自然と頭揃えになりますが、単体で入力したものなども頭揃えにするときれいに揃います。

上の写真は、頭揃えになっていてきれいに見えますが、金額の位置がばらばらなので、見やすいとはいえないかもしれません。
頭揃えだけではなく、他のテクニックも併用しながら読みやすいメニュー表を作成しましょう。

 

◆後ろ揃え(うしろぞろえ)

後ろ揃え(うしろぞろえ)とは、文末や後ろで整列させるテクニックです。

 

右のメニューは、左のメニューの金額部分だけ後ろ揃えにしました。

メニューと金額の間に三点リーダーをいれて、調整もしています。

 

両者を比較すると、右のメニューの方がきれいに揃っていて、見やすくなったのではないでしょうか。

 

◆中央揃え(ちゅうおうぞろえ)

中央揃え(ちゅうおうぞろえ)とは、真ん中で整列させるテクニックです。

 

図形の中に文字を入れる場合は、図形に対して文字が偏っていると、あまりきれいに見えません。

このため、図形と文字を選択して整列機能を使い、中央に配置しましょう。

 

◆余白を揃える

「余白を揃える」とは、周囲の余白を均等に揃えるテクニックです。

 

上の写真の左のオブジェクトは、周囲の余白が均等にとられていないので、左上にずれているような印象を受けるかと思います。

 

一方、真ん中のものは、ピンクのオブジェクトと文字の距離が近いので、窮屈な印象を感じてしまいます。

 

右のオブジェクトのように、4辺の余白を均等に取ったうえで十分なスペースがあると、読みやすくきれいに見えるので、余白を取るのが苦手な方はぜひ参考にしてみてください。

 

◆見出しで揃える

「見出しで揃える」とは、文の行頭を下げ、行末をあげて揃えるテクニックです。

 

文頭の文字を一文字だけ下げて図形などを入れることで、見やすくきれいに揃えることができます。

 

◆線を引いて揃える

「線を引いて揃える」とは、文字などを決まった枠の中に収めるテクニックです。

 

グループのものを、同じ位置や見せ方できれいに揃えて見せることができるので、広告の中で一定のルールを決めるためにも、こちらのテクニックはおすすめでしょう。

 

 

 

 

「中華料理店」におけるメニュー表デザインのポイント【表面】

それでは、こちらの中華料理店におけるメニュー表について添削していきます。

メニュー名が揃っていて、きれいに見えるかもしれませんが、以下4点を直すことでさらに読みやすくしましょう。

 

・読みやすさ
・文字のメリハリ
・書体選び
・とにかく揃える

 

こちらからは、メニュー表の表面(上記写真の上部分)を以下のように変更します。

◆読みやすさ

写真の上にメニュー名と金額を重ねて見せていますが、文字が写真からはみ出ていて少し読みづらいです。
写真の上に載せる文字は、はみ出さないように規則正しく配置しましょう。

また、メニュー名から金額までの距離が遠いものは、金額が誤認される可能性があります。
メニュー名と金額の間に三点リーダーを入れて整列し、誤認を防ぐなどの工夫をすると良いでしょう。

 

◆文字のメリハリ

「ご飯類」や「宅配メニュー」など、赤文字に黒ふちのデザインはどうしても読みづらい印象になるので、そこまで目立たせたくない情報であれば、読みやすい黒文字で構成するのがおすすめです。

金額も、「円」の部分を少しだけ小さくして、数字を少しだけ強調するように見せています。

 

◆書体選び
丸ゴシックを中華系に使用すると、どうしてもチープな感じが出てしまいます。

飲食店それぞれのイメージに合う書体を使用しましょう。

 

◆とにかく揃える

一定の規則をもって、しっかりと整列させて見やすいメニュー表を作りましょう!

デザインをする前に、台紙の4辺を赤枠で囲み、余白を引いてから写真のアタリを決めるのが一押しです。
写真に掲載されている料理も、同じサイズ感の方がきれいに見えるので、調整しました。

メニュー表表面の右部分も同様に、台紙の4辺を赤枠で囲んだ後、下段から以下の順番で情報を掲載します。

 

1.店名
2.マップ
3.宅配受付時間
4.電話番号
5.注意事項
6.タイトル(宅配メニュー)

 

最後に赤枠を取り除けば、4辺が均等にスペースが取られており、すっきりきれいに揃っていて読みやすい印象のメニュー表を作れます。

 

 

「中華料理店」におけるメニュー表デザインのポイント【裏面】

 

こちらからは、メニュー表の表面(上記写真の下部分)を添削します。
裏面も同様に、以下4つのポイントをもとに変更しましょう。

 

・読みやすさ
・文字のメリハリ
・書体選び
・とにかく揃える

 

台紙の4辺を赤枠で囲い、読みやすいように余白を決めた後、写真のアタリを入れます。
表面と同じように、メニュー名・料理名・金額・トッピングメニューを入れたら、料理の写真を同じサイズ感で配置しましょう。

 

書体も表面と変わらず中華らしいフォントを使用しています。
最後に、赤枠を取って完成です。
すっきりしてかなり見やすくなったのではないでしょうか。

 

 

「中華料理店」におけるメニュー表デザインのポイント【デザイン変更編】

先ほどの中華料理店メニューをより読みやすくなるように、上記のようなデザインを作成したので、ご紹介します。

 

お店のカラーを出すため、メインカラーを「赤」として構成しました。
中華料理店とわかるように、ふちのデザインや「麺類」「一品料理」などの見出し部分に中華を感じさせるあしらいを入れることで、印象を大きく変えることができます。
あしらいを統一させ、スペースができるところはちょっとした中華らしいイラストを入れるなどで、バランスも整えました。

 

こちらのメニューはA3ですが、二つ折りにして使うので、表面の右側は背景を赤にして構成しています。

同じ内容でも、デザインだけで見え方がかなり変わってくるので、お店のカラーやあしらいを汲み取ったデザインを意識して作ってみるとよいでしょう。

 

メニューやチラシのデザイン完成後に行うこと

メニューやチラシのデザインが完成したら、以下の2つの視点で全体を見直してみましょう。

 

・見た人に自社の商品やサービスをどう思ってほしいか
・見た人にどんな行動を期待するのか

 

消費者の立場になってを眺めてみると、この2つの問いの答えとしてふさわしい働きをしてくれるかがわかります。

「自社目線」で特徴や優れた点を羅列するだけでは、見る人の心には響きません。
「消費者目線」で魅力を演出していくことが、チラシデザインの最大のポイントです。

メニューやチラシに関するQ&A

こちらからは、実際にご質問いただいたメニューやチラシに関するQ&Aをご紹介します。

 

◆A4サイズのチラシなら周囲の余白はどれくらい空けるべき?

打ち出し方によって変わってきますが、余白を多めに取れる場合であれば、1cm程度取ってみるとすっきりして見えます。

ただ、裏面の場合は情報を多く入れるため、あまり空けすぎると寂しさを感じてしまうかもしれません。
バランスを見ながら、5mm~1cmの間で余白を取ってみましょう。

1~2mmくらいであまり余白を取っていないと、ふちとの距離が近くて窮屈な印象になるので、注意してください。

 

◆色の選び方にコツはある?

お店のロゴや看板などで使われている色を抽出して、お店のカラーを打ち出しましょう。

例えば、青色のロゴや看板なら、青色で構成しつつ青色と相性の良い色を選んで使用するのも良いです。
青色に合う色は、クリーム色や黄色系、オレンジ系などの暖色系になるので、そちらを使ってみるのがおすすめです。

お店を象徴する色(コーポレートカラー)がない方は、掲載するイラストに使用されている色で構成していくと、チラシとイラストの一体感が出ます。

 

◆チラシとポスターを作るときは、どちらも同じポイントに注意するべき?

ポスターを作るときは、やはりインパクトが重要です。

タイトルが弱いとどうしても注意を引けなくなるので、画像の上に文字を重ねる場合は、それに負けないデザインが必要でしょう。
濃淡でいくのか、ふちをつけるのかなど、ポスターによって違うかと思いますが、背景の写真に負けないぐらいの工夫をしてみると良いです。

デザインを作成する手順は、チラシと同様に下段から文字などを挿入しましょう。

 

◆シニア向けのチラシで、反響率を上げるためのコツはある?

色使いと情報量を意識しながら作りましょう。

シニア向けの場合、ビビッドカラーなどの強い色を使用すると敬遠されてしまうので、落ち着いた色合いで構成するのが一押しです。

情報の詰め込みすぎにも注意が必要でしょう。
商品やサービスに自信があると、たくさんの情報を掲載したくなりますが、厳選してメイン情報とサブ情報ぐらいにするとすっきりして見やすいチラシが作れます。

 

参考記事:シニア世代(60代・70代・80代)にアプローチできる広告デザインのポイントとは?

 

まとめ

今回は、創業30年を超える株式会社地域新聞社のプロデザイナーが、読みやすい飲食店のメニュー表作成の基本を添削しながら解説しました。

 

飲食店の読みやすいメニューを簡単に作りたい場合は、地域新聞社のチラシデザイン・印刷サービスを検討してみてはいかがでしょうか。

 

実績豊富なプロのデザイナーが、飲食店のコンセプトにぴったりなデザインをご提案させていただきます。

 

低価格で作成できる「デザインテンプレート」もご用意しておりますので、お気軽にご相談ください。

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