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Webマーケティングコンサルタントのボーン・片桐が、ホームページの改善で若き女性店長率いる家具会社を立て直すストーリーを通して、Webの知識が一気に学べる一冊。
GoogleやYahoo等の検索サイトで上位表示されるために必要なSEO対策は、専門外の人にはとても複雑なルールに溢れています。それを独学で学ぶのはとても大変ですが、本書は会話形式の流れで楽しく読み進められるように工夫されているので、初心者でもホームページの改善に必要なことのほぼすべてを学べるでしょう。
今まで難しい用語が並んだホームページ改善の書籍を読んで挫折したことがある人や、これから検索対策を学びたい人におすすめの一冊です。
本書では、Webの検索対策だけでなく、人間の心理をしっかりと押さえることの重要性が語られています。
その中でも大切な要素を、3つだけご紹介しましょう。
■現在のSEO(検索上位に上げるための対策)の潮流を押さえる
まず、検索サイトで上位に表示されるためには、主にGoogleが作っているルールを守る必要があります。
検索上位に上げるための対策も大切ですが、その前にまず気を付けなければならないのが「ルール違反」をしないということです。
ルール違反をしているかどうかをチェックするためは「サーチコンソール」に登録するのが良いでしょう。
▼Google Sarch Console
https://www.google.com/webmasters/tools/home?hl=ja
ここに登録するだけで、Googleのサーチクオリティチームが、サイトの問題点を見つけたときにメッセージを送ってくれます。
まずは、自社のサイトに検索対策上の問題が無いかどうかをチェックするところこと始めましょう。
■Webデザインの本質は言葉
ホームページを作ったり、改善を考えたりする時に、「デザイン」をおしゃれにしようということを考えていませんか。
「デザインを恰好よくしたい!」という欲求や考え方は、制作者が一番最初に陥る過ちとして紹介されています。
ホームページは会社や商品の顔であるので、最初に大事なのは消費者に「安心感」を与える事です。そのためにはもちろん写真やデザインも大事ですが、なにより重要なのはそこに書かれている言葉です。
欲しい!と思ってもらうための基本は、しっかりとお客様の知りたい情報がホームページ上に載っているかどうかです。
恰好いいデザインにしても、何がどこに書かれているのか分からないような状態では、その時点で消費者の心は離れます。
まずは消費者の立場に立って、「わかりやすい」ページ作りを心掛けましょう。
■セールスレターで気持ちに訴えかける
ホームページの目的は、情報を網羅するカタログではありません。そこにある情報を通して、商品やサービスを買ってもらうことです。
そのためにはセールスレターのように、お客様に情報をメッセージとして「届ける」意識の大切さが紹介されています。
詳細はぜひ本書をお読みいただきたいのですが、セールスレター風に情報を書いてうく時に重要な9つのポイントが紹介されています。
1.人は理論で納得し、“感情”で動く
2.ストーリーをクチコミしてもらうことを意識しよう
3.人は「客観的な情報」で信頼性を見極める
4.写真や動画を使って“リアル感”を演出しよう
5.“リアル感”を意識しすぎると逆効果の場合も
6.セールスレターの構成パターン
ヘッドコピー → ボディコピー → クロージングコピー
7.最後に、「追伸」を記載する
8.文章を読みやすくするために、強調にルールを決める
9.色文字を使った強調は「信号機」をイメージするとよい
10.文章は1ブロック100文字未満で完結させる
ここで紹介した内容は、本書で紹介されている内容のごく一部です。検索を上位に上げる手法や、問合せにつながるライティング方法を学びたい方は、ぜひ本書をご一読ください。
ネットの世界が日々ものすごいスピードで変化しているとはいえ、人の感情や気持ちはそれほど変化しません。人間を中心に描かれたWebの書籍なので、普遍的に使える要素がたくさん学べます。Webの世界で働いている人の必読書ともいえる名著だと思います。
【詳細】
著書:沈黙のWebマーケティング -Webマーケッターボーンの逆襲-
編著:松尾 茂起
出版社:エムディエヌコッポレーション
第1刷発行:2015年2月1日発行
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