販促のおススメ図書
小売業・サービス業のための船井流「販促」大全

公開

店舗経営をしている人にとって、「来店者数」を増やすことは重要なテーマです。

 

この本は、国内トップクラスの経営コンサルティング企業である株式会社船井総合研究所が、小売業・サービス業向けに長年積み重ねてきた現場集客のノウハウをまとめた一冊。

 

2008年に出版した『「集客」大全』で紹介した販促手法を大きく「集客販促」「店頭・売場販促」「イベント販促」「固定客化販促」に分けて紹介しています。現場の実務改善にこだわった集客手法を身に着けたい方にお勧めです!

販促予算の考え方

【1】販促とは「投資」である

経費には、できるだけ低く抑えた方がよいものと、必ずしもそうではないものがあります。

 

特に「広告宣伝費」や「人件費」は、少なくすると売上を下げてしまうおそれがある経費の代表です。船井総研も本書中で「広告宣伝費は、売上の原資としての性質を持つからである。たとえば業績が振るわない時、むやみに広告宣伝費を削ればどうなるだろうか。その結果、さらに売上が減少し、より苦しくなるという悪循環に陥る可能性がある」と述べています。(P-)

 

広告費や人件費は「販売費及び一般管理費」に含まれ、「経費」としてとらえられがちですが、これらは未来の売上を高める「投資」として使っていく必要があるのです。

 

 

【2】販促予算の目安

 

「販促予算は粗利の10~15%」

業種業態によりますが、本書では粗利の10~15%を販促予算の目安にすることを勧めています。

 

例えば年間売上目標が1億円、粗利率30%で粗利額3,000万円の場合、販促予算はその10~15%であるので、300万円~450万円になります。この目安金額を基に年間販促計画を組むと、月の販促予算は25万円~38万円ほどになります。

 

これをもとチラシの印刷・配布枚数を考えたり、ホームページを計画したりしましょう。「来年の売上を3倍の3億円にしたい!」と考えるのなら、販促費を900万円~1,350万円で組むことが大切です。

 

資金繰り等の問題もあると思いますが、販促費は「先行投資」なので、ここは「売上のための使うぞ!」という思い切りが重要になります。

 

まとめ

ここで紹介した内容は、本書のごく一部です。本書には販促手法の効果を高める具体的な方法が数多く紹介されています。

 

集客の方法と、固定客化=リピーターを獲得する方法に分けて紹介しているので、お店や会社の集客課題に合わせて、適切な手段を学ぶことができるでしょう。

 

 

【詳細】
著書:小売業・サービス業のための船井流「販促」大全
編著:船井総合研究所
監修:小野達郎
出版社」同文舘出版
第1刷発行:2012年10月3日発行
購入はこちら

 

 

 
 

The following two tabs change content below.
販促の大学の企画創立者。地域新聞社在職時代にマーケティング部を発足。WEB集客事業を実施し、問合せ数を前年比約3倍に。さらにマーケティングオートメーションの導入や、インサイドセールス部門立ち上げ支援など、営業組織の効率化に貢献。その後、新規事業開発の部門を経て、2021年独立。現在、PRSJ認定PRプランナーとして、企業の事業開発からプロモーションを手掛ける「喜八屋」の代表を務める。

続きを読む
記事を検索
メルマガ登録者数1万以上 セミナー情報をいち早くお届け
ご提案無料 ウィズコロナ時代に合わせて販促の「見直し」してみませんか?まずはお問い合わせください。
  • 販促のおススメ図書
    沈黙のWebライティング …
    以前にご紹介した『沈黙のWebマーケティング』の続編。Webマーケティングコンサルタントのボーン・片桐が、ホームページの改善によって若き女将が経営する旅館を立て直すストーリーを通し、Webの知識を一気に学べる一冊です。コミュニケーションを取るために、人は言葉を使います。会話はもちろんですが、メールやSNS、ブログなどのインターネット上においても、相手に思いを伝えるための方法として言葉を使います。この本では、言葉を使って相手に思いを伝えるための「ライティング」に焦点を当てており、そのノウハウを会話形式で学ぶことができます。今まで難しい用語が並んだホームページ改善の書籍を読んで挫折したことがある人や、これから検索対策を学びたいと考えている人などにおすすめの一冊です。
  • 販促のおススメ図書
    売れる販促ツールのつくり方…
    自社の商品を売り込む際に便利な販促ツール。身近なものだとPOPや商品を紹介するポスターやチラシなどが挙げられます。しかし、そのほかにもお客様に営業担当自身を知ってもらうためにプロフィールシートを作成したり、名刺やメールの署名に自社製品のアピールポイントを書いたり、目を惹く名札を使用したり、「これって販促ツールなの?」というようなものも、お客様の心を動かす立派な販促ツールです。本書の初版発行は平成15年と15年前のものになりますので、目新しいものはありません。しかし、これからお店を開こうとしている方や、これから初めて営業部へ配属される方などの販促初心者には知識を深められる内容となっております。
  • 販促のおススメ図書
    『レスポンス広告のツボ』
    社団法人日本DM協会が推薦する「レスポンス広告」を学びたい人にぴったりの一冊です。「レスポンス広告とはなにか」、基礎から始まり、広告の反響を高めるための基礎を理解するのに適した内容になっています。
  • ロゴと展開 ブランドイメージを伝えるデザイン
    ロゴと展開 ブランドイメージを伝えるデザイン
    企業はもちろん、最近はカフェや美容サロン、飲食店や小売店などの個人経営の店舗でも、お店のイメージにぴったり合ったロゴを使っているところが増えてきています。ロゴは看板だけでなく、ショップカードやポスター、商品パッケージなどさまざまなところで利用され、色や形、デザインなどで見た人に企業やお店のブランドイメージをイメージさせます。ロゴは企業やお店、商品の「顔」なのです。多くの人に強く印象づけるためにも、自社に合ったロゴを作りましょう。本書は実際の企業やお店、商品で使われているロゴとその展開について解説しています。様々な業種について、ショップ、企業、施設、イベントに分類して事例を紹介しています。これからロゴを作ろうと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
  • 販促のおススメ図書
    『確実に販売につなげる驚き…
    レスポンス広告の研究から独自に導き出した、SED(セールスエンジニアリングデザイン)という手法を紹介しています。心理学的なアプローチを中心とした著書とは異なり、実際に著者がクライアントのチラシ等で行った実験結果をもとに、効果を出すための法則をまとめた一冊です。
PAGE TOP