BackBone vol.1 株式会社SAKURUG  代表取締役社長 遠藤洋之さん

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株式会社地域新聞社代表取締役・山田旬が、千葉県にゆかりのある起業家・経営者にインタビューを行い、その生き方、考え方の背骨を探るシリーズです。

第一弾のインタビューを受けていただいたのは、千葉県千葉市緑区土気出身の株式会社SAKURUG(サクラグ)代表取締役遠藤洋之さん。

市立船橋高校でバスケに打ち込み、29歳の時、渋谷で起業。

IPO(新規上場)を目指す、仕事が大好きな遠藤さんのBackBoneをお聞きしました。

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まずは遠藤さんの経歴を教えてください。

市川市下総中山で生まれ、3歳のころ千葉市緑区土気に引っ越しました。高校は市立船橋。当時、バスケットのことしか考えていなくて市船が全国2位だったんです。インターハイ決勝がテレビで流れていて。他の高校で市船を倒したい思いもありましたが、思い切って市船を選びました。

中学生の頃は毎日練習をして、チームは県大会に行きたいと言っていたのですが、僕だけ全国大会に行きたいって言っていました。別に僕が一番うまかったわけじゃないんです。でも、昔からそういうタイプ なんです。

高校時代の思い出は、みんな才能あるんですけど、練習嫌いなんですよね。毎日練習前とか愚痴が多くて。そしたら中学時代は練習好きだった僕も流されちゃって。才能がある人はそれでも伸びるんですけど、僕みたいにサイズもなく才能もない人間がサボっていたら、、、結局3年生になっても、一試合に出られませんでした。ただ、地元に帰ると「あっ、市船だ」と言われるので、そんな環境に身を置くと、市船というブランドに優越感を持ってしまったのが過去の失敗ですね。

大学には2年遅れで行きました。20歳くらいまではバスケットのことばかり考えていて、本当にバスケットで食べていこうと思ってました。週に3、4日はバスケやって、勉強は週に3日くらいの生活。ただこのままではまずいなと思って大学に進みました。

バスケ愛がそこまであればスポーツは得意かと思いますが、他に好きなこと、苦手なことは何かありますか。

今も変わってないんですけど、調べることが好きです。なので、今のスタートアップ界隈の会社名とか社長とかも調べるのでものすごく詳しいんです。

ただ、落ち着いて何かをやるのは苦手です。夏休みの宿題とかもう絶対やんなかったです(笑)。夏休みに入ると7月中に全部終わらせるプランを考えるんですよ。でも、やらずに結局遅れるんですよね(苦笑)。8月30日に明日1日で、全部終わらせる方法を考えて、など。。社員総会とかでも僕の発表パートがありますが、今も資料は当日朝に作ったりしてます。自分のことは、追い込まれないとやらなくて。対外的な仕事はもちろん別ですけど。

就職活動はどんな感じでやっていたんですか。

「将来起業したいです」と言って就活してました。Yシャツの色が青だったり、髪型もツンツンだったりしたので、全然選考通らなくて。1社だけ最終までいったんです。ここがチャンスと思って開口一番「将来起業したいと思ってるのでここで頑張りたいです」と言ったら開始2分で「君は当社じゃないね」と。「起業したいんだったら、うちじゃない方がいいよ」と言われました。本当に驚きました。どのぐらいの規模の会社をやりたいのかって質問されて、まだ学生なのに「10億とかすぐいけると思います」と(笑)。そしたら、その社長に「1億超えたら僕の知り合いが入ってる経営者団体があるから、紹介するよ」と言われて。なんとそれがEOだったんです。
(※EOとは年商1億円以上の起業家のみが入ることができる経営者団体)
その方にEOで久しぶりに会ったので当時の話をしたら、当然向こうは覚えていなかったですけど(笑)。

就活はボロボロでした。変に尖ってる起業志望の学生。印象的だったのは内定を頂いた女性社長で15名くらいの規模の会社。説明会に行ってアンケートに起業したいって書いたら、社長に「遠藤くん起業したいの」って聞かれて。「今ここで内定承諾するんだったら、内定出すけどどうする」と言われて。そんなこんなありながらIT系の会社に就職しました。

創業するまでその会社ですか?

2社会社員を経験しています。1社目はホームページ制作をやり始めた会社に、営業職で入りました。2008年の時です。30人の会社が11人新卒を採り、リーマンショックもありどんどん業績が悪くなっていきました。当時の僕は全く気付いていませんでしたが役員の方々はかなり大変だったかと思います。

転職活動はどうでしたか?

転職の時は最終的に2社の中から選ばせて頂きました。印象的だったのは大変そうな会社を選んだことですかね。ただ、この会社がすごいピッタリはまって。1年360日は会社に行ってました(笑)。毎日終電まで働くようになっちゃって。その後2年間いて、29歳で独立しました。

独立のきっかけは何ですか

ご縁ですね。起業したいことは入社時から伝えていたのですが当時の社長から「ちょっとお金出すから一緒にやるか」と。その年の10月に子会社としてやることになり、社長との共同出資で始めたんです。その社長は恩人です。それで、親会社がやっていない事業領域の広告事業を選びました。

2015年にMBOという形でほぼすべての株式を買い戻させて頂きました。創業時はアドテクノロジーが中心。いろんな事業をしていました。ECサイトを運営運用したり、メディアを買って運営したり。いろいろやって伸びてきて、2019年に人材紹介を始め、2021年にDEIを推進する採用マッチングプラットフォーム『Sangoport(サンゴポート)』 というサービスも始めました。(※DEIとは多様性、公平性、包括性の略語)
https://sangoport.tokyo/

サクラグという社名の由来を教えてください

サクラは元々グローバルに展開しようと思っていて、海外の人でも知っている日本語は何かと考えてサクラに決めました。その後、お花見に行った時に何人かの社員が寒そうにしている人にひざ掛け(ラグ)やコートをどうぞと渡していたんです。そのシーンを見ていいなと思って。

なので「サクラ」と「ラグ」合わせて「サクラグ」。 インスピレーションです。あと、濁点だとか破裂音があった方が印象に残るから良いと思ったんですよね。

  南紀白浜での農業体験

最後に夢は何ですか

アフリカ移住は個人のライフプランとして持っています。そのあと、60歳を超えたら千葉に戻って高専を創ること。エンジニア、クリエイターを育てたいですね。

 ナイジェリアのラゴスにて

取材後記

遠藤さんとはCIB(千葉イノベーションベース)をきっかけに出会いました。CIBは2021年10月にEOをモチーフに千葉県にゆかりのある成長意欲の高い起業家や経営者が集い、千葉から世界を変えてやろう!のスローガンを掲げて発足したものです。

起業するという想いをずっと持ち続け、「仕事は趣味」を体現している遠藤さんは、調査好きな思慮深さがあり、「一番は嫌い。倒してやる」という気構えに「反骨心」の背骨を感じました。

 

 

プロフィール

遠藤洋之(えんどう ひろゆき)
1983年千葉県市川市生まれ千葉市緑区育ち。市立船橋高校卒。学生の頃より起業を志し、2社での会社員経験を経て、2012 年SAKURUG創業。WEB制作やシステム 開発を中心にしたクリエイティブ・テクノロジー事業と求職者とクライアントを結ぶリクルーティングエージェンシー事業を展開。IPOを視野に渋谷で活躍中。
株式会社SAKURUG(サクラグ):https://sakurug.co.jp/

山田旬(やまだ じゅん)
1970年東京都中野区生まれ。日本大学商学部卒。「生保は金融機関のデパートです」「一国一城の主になれる」キャッチコピーに惹かれ大手生保入社。2004年株式会社地域新聞社入社。狩猟型単独営業から農耕型チーム営業へ営業プロセス改革。創業者勇退により2019年11月より代表取締役社長就任。趣味はジョギング、読書。

 

「千葉イノベーションベース」について

千葉イノベーションベース(CIB)は千葉県内のメディアや金融、ならびに行政、そして国内最先端の技術を有する会社など各所が強みを生かし、アントレプレナーシップを持つ千葉県民の方々に、新たな成長の場をお届けすることを目指し立ち上げられた一般社団法人です。

2022年2月に法人化、株式会社ファインドスターグループ代表取締役の内藤真一郎様が代表理事を務め、現在千葉県内の企業が次々と参画しています。当社からは代表取締役社長の山田旬が参加をしております。

https://cib.xibase.jp/

 
 

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