求人広告の休日・休暇(有給休暇)の書き方

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求人広告のなかで、なにげなく使われている言葉。

聞かれてみると「そういえば何だっけ…」となりそうな制度。

今回はおさえておきたい休日、労働時間に関する制度の意味をおさらいしましょう。

 

【目次】

1.「完全週休2日制」「週休2日制」「週休制」「4週8休制」

2.「年次有給休暇」

1.「完全週休2日制」「週休2日制」「週休制」「4週8休制」

 

  • 完全週休2日制

 毎週必ず2日間の休みがある休日の制度。

 ただし、会社によっては必ずしも土日休みとは限らない。

 

  • 週休2日制

 毎週ではないが、1カ月のなかで週2日間休みの週がある休日の制度。

 1カ月のなかで週2日間休みが何週間あるかは会社によって異なる。

 

  • 週休制

 毎週1日以上の休みがある休日の制度。

 ただし、1カ月のなかで1週でも週2日間休みがある場合は、通常「週休2日制」と明記される。

 

  • 4週8休制

 変形週休制の一種。飲食店のように繁忙期と閑散期の差がある業種で採用することが多い休日の制度で、4週間のなかに8日間の休みがある。

 例)8日間連続勤務、1日休み、5日間連続勤務、3日休み、1日勤務、2日間休み、6日間連続勤務、2日間休み

2.「年次有給休暇」

休暇日のうち賃金が支払われる休暇日のこと。

一定の要件に該当すれば、アルバイトやパートタイマーにも毎年一定日数の休暇の付与が法律で義務付けられている。

有給休暇の取得条件は所定労働時間や日数によって異なる。

 

  • 週30時間以上、もしくは週5日または年間217日以上

労働者が6カ月間継続勤務し、その6カ月間の全労働日の8割以上を出勤した場合、10日間の有給休暇が付与される。6カ月後は継続勤務1年ごとに1日、3年6カ月以降2日ずつ与えられる。

 

  • 週30時間未満、かつ週4日以下または年間48日から216日

所定労働時間や労働日数によって付与される有給休暇の日数が異なる(下図参照)。

 

 

週間

年間

6ヶ月

1年半

2年半

3年半

4年半

5年半

6年半

労働日

労働日

4

169

7日

8日

9日

10日

12日

13日

15日

216

3

121

5日

6日

6日

8日

9日

10日

11日

168

2

73

3日

4日

4日

5日

6日

6日

7日

120

1

48

1日

2日

2日

2日

3日

3日

3日

72

 

 

ただし、有給休暇は増え続けるわけではなく上限は20日間。

有給休暇は発生から2年後には消滅する。例えば、10日あった有休も、その後2年間で5日しか使わないと、残りの5日分は消滅する。

 
 

まとめ

週休2日制と完全週休2日制の違いや有給休暇など…。聞き慣れた制度もその内容をしっかり理解して、応募者との食い違いのない表記を心掛けましょう。
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株式会社地域新聞社 制作部校正校閲課 係長 2012年入社。ちいき新聞本紙の広告、各種印刷物の校正及び校閲を担当。前職(校正専門会社)からの経験を活かし、冊子ものや行政案件など大型案件の校正や新人の校正に関る教育も行う。現在は上記業務に加えて、地域新聞社の求人専門紙(Happiness)の校正校閲責任者も兼任している。

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