広告の規制は広告掲載基準で知りましょう
~知ってください!広告審査の現場③~

公開

私(筆者)は広告審査の仕事を担当業務として行っています。審判のような役割なので、掲載可否を判断する「ルールブック」がないと仕事になりません。そのルールブックの代表的なものと言えるのが「広告掲載基準」です。広告主様も、様々な規制をクリアしないと媒体に広告を載せられません。広告掲載基準のこと、知っておいて損はありません。

 

【目次】
1.広告掲載基準とは?理解するコツは?
2.広告の規制を知る教科書にもなる!

 

1.広告掲載基準とは?理解するコツは?

広告掲載基準とは、広告媒体社が自社媒体に掲載する広告に適用する広告法務上の基準です。広告掲載を申し込む広告主はその広告について、この広告掲載基準を遵守する必要があります。
 
 
広告媒体社は、基本的にこの広告掲載基準に定められた規制に基づいて個別に広告掲載の可否を判断しています(広告審査)。しかし、一般的に広告媒体社の掲載判断は広告に関する広告主の責任を軽減したり、広告内容の責任を負うものではないとしています。
 
 
広告掲載基準は原則として、広告に関する責任は広告主自身が負うものであると謳っています。また、これもおそらくほぼ全ての広告掲載基準で述べられていることと思いますが、広告掲載の可否を判断した理由について、広告媒体社が広告主に回答することはできないと謳っています。
 
 
広告掲載基準とその規制の内容の統一的な解釈というものは、個々の広告主が知ることはできないと言えるかもしれません。とはいえ、多くの広告媒体社がインターネット上に自社の広告掲載基準を公開しているので(試しに「広告掲載基準」で検索してみてください)、内容を把握することはできます。どの広告媒体社の広告掲載基準も、内容はある程度パターン化されています。専門的な法律用語ばかりで理解できない…というわけでもありません。じっくり読めば十分に理解できるものですので、広告マーケティングを考えている方にとってはいい学習資料ではないかとも思います。
 

2.広告の規制を知る教科書にもなる!

「具体的にどういう規制が書かれているの?」と思われたかもしれません。
 
例えば、
 
 広告商品・サービス内容が、実際よりも優良であると誤認させたり、他よりも優良であると誤認させたりする優良誤認表示や、実際よりも安いと誤認させたり、他よりも安いと誤認させたりする有利誤認表示などの不当表示がなされた広告は掲載できません。
 
 食品、健康食品の広告で医薬品的な効能効果の表現は「無承認無許可の医薬品」の広告とみなされるため薬機法違反となり広告掲載できません。
 
 非科学的または迷信に類するもので、消費者を惑わせ不安を与えるおそれのある広告は掲載できません。
 
 わいせつ性を連想・想起させる広告は掲載できません。
 
以上のような規制が、広告掲載基準では記載されています。
 
ポイントは2点あり、景品表示法・医療法・薬機法など、法律や国の定めた規制の趣旨に反する広告は掲載できないと定めていることと、アダルトやギャンブルといった特定の業種自体が掲載できないと定めていることがほとんどだということです。特定の業種に該当する広告主の方は「じゃあ仕方ないか…」と思ってしまうかもしれませんが…少なくとも法律や規制に関係する領域では「掲載NGパターン」を分かりやすく把握できるツールと言い換えることもできると思います。
 
さまざまな業種の知識や、法令・規制の内容を知ることのできる広告掲載基準。敬遠しがちな代物かもしれませんが、ある意味、為になる情報満載ですよ!

 
 

まとめ

野澤
広告掲載基準の概要や性質は、知っておいて損はありません。基本的には、法令・規制に反する広告、特定の業種自体が掲載できないと定められています。インターネットで公開されているものもありますので、是非ご一読を!
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野澤 宏樹
株式会社地域新聞社制作1部校正校閲課 WEB広告・WEBコンテンツのチェックをメインに担当 2007年に入社。『ちいき新聞』が手掛けるさまざまな業種の広告の校正校閲に従事、また外注化も推し進め部署の生産性向上も果たす。地域新聞社運営のWEB媒体 『チイコミ!』『ちいき新聞web』『販促の大学』の校正校閲のメイン担当となり、広告の規制という観点から情報発信も行う。「校正技能検定上級(旧三級)」「ビジネス実務法務検定2級」「知的財産管理技能士」「認定コンプライアンス・アドバイザー」「色彩検定」「特別会員一種証券外務員」「ファイナンシャル・プランニング技能士」などの資格取得を活かし、攻めと守りを兼ね備えた広告マーケティングの研究を続けている。
野澤 宏樹

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