見直そう、会社の財布!経費節約について

公開

事業経営において、まず最優先で取り組むべきアクションが売上アップです。

 

しかし、売上を上げたとしても、コスト・経費がかさみ、利益率が悪かったらもったいないですよね。

 

多くの企業様、個人事業主様のマーケティング・経営支援をしていますが、売上を上げているお客様ほどコスト・経費に目が行き届かず、利益率があまり良くないというケースが多いです。

 

では、コスト・経費を削減するにはどうすればいいのでしょうか。

 

【目次】
1.ほとんどの事業主はコスト削減を実施できていない?
2.経費のムダを見える化する3つのキーワード
3.投資だからといって好きなだけ使って良いわけではない!
4.定期的な経費・コストの見直しが財務体質強化のカギ!
5.まとめ

ほとんどの事業主はコスト削減を実施できていない?

経費削減・見直しは日々行うべきアクション。

 

つい忙しさにかまけて怠ってしまい、気付いたら経費が膨れ上がっているというのはよくあることです。

 

ほとんどのお客様は

 

「経費削減・コスト見直しを行っている」

「経費・コストはそんなにかかっていない」

 

と言います。

 

しかし本格的に見直してみると、コスト削減ができていないお客様が大半なのです。

経費のムダを見える化する3つのキーワード

では、どうすれば効果的に経費を削減できるのでしょうか。

 

経費削減・コストを見直すには、まず現在の状況を洗い出す必要があります。

 

経費・コストがいつ・どのくらい計上され、何のために使われているのか。

記録を取ること、つまり帳簿付けが大事です。 

 

帳簿を付けることで、「いつ・どこに・何のために経費を使ったのか」を見える化することができます。

 

さらに経費・コストを「定期的に発生するもの(固定費)」「突発的に発生したもの(変動費)」などに分類し、細部まで内容を理解しておく必要があります。 

 

次に、経費の使用目的を把握します。

 

経費・コストは、その性格から

 

・投資…会社の将来の成長に関係する経費・コスト

例)販売促進の費用、人材教育の費用、設備投資の費用など

 

・消費…事業を円滑に進め、また維持するための経費・コスト

例)家賃、光熱費、人件費など

 

・浪費…無駄使い

例)知らずに払っている月額費用、余剰人件費など

 

の3つに分類できます。

 

すべての経費において、3つのどれに当てはまるのかが、明確に答えられなければなりません。

 

使用した各経費・コストの性格を理解しながら、3つのどれに当てはまるかを分類していきましょう。

 

そして、「消費」と「浪費」部分のコストはできる限り削減していきます。 

(投資の経費を削れば短期的に利益は上がるかもしれませんが、将来的な利益を失ってしまう可能性もあります)

投資だからといって好きなだけ使って良いわけではない!

事業を存続にさせるためには、経費・コストばかりに目を向けていても仕方ありません。 

 

経費・コストを常に意識しながらも、効率よく、最大限の効果を生み出すような投資をすることが重要です。

 

そのために、「投資」に関しては、その投資によってどのくらいの費用対効果があったのかを数値化する習慣をつけましょう。

 

例えば広告費に投資をするときは、広告を出したことでどれだけの売上・利益が上がったのかを計算します。

 

投資の経費・コストも費用対効果をしっかりと数値化して効果測定し、削減できるものは削減し、増やすべきものは大胆に増やすなど、うまくバランスを取りましょう。

定期的な経費・コストの見直しが財務体質強化のカギ!

経営者たるもの、投資・消費・浪費に関わらず、1つ1つの経費が本当に必要なのか、もっと安く抑えられないかを徹底的に考えることが重要です。

 

例えば営業マン一人一人に携帯電話を支給し、その通信費を会社で払っていたとします。

 

この場合、

 

・すべての営業マンに携帯電話を支給する必要があるのか?

・携帯電話の料金プランは適正なのか?

・通話記録に私用に使われた形跡はないか?

 

など、徹底的に経費削減を追求します。

 

このように突き詰めていくことで、初めて“経費・コストを見直した”といえるのです。

 

このような見直しを3ヶ月に1回、6ヶ月に1回、1年に1回と、定期的に行うことを強くお勧めします。

 

経営者が自社の経費・コストの実態を知って、驚くことは多いのです。

まずは、そこが経費・コスト削減のスタート。

 

常に経費・コストを意識しながら経営することで、資金繰りも改善します。

 

経営者が経費・コストの削減を徹底すると、従業員もそれを意識するようになり、会社としてムダな経費を使わない文化ができあがります。

 

そのころには、御社の財務体質も健全化が進んでいることでしょう。

まとめ

まずは毎日「いつ・どこに・何のために経費を使ったのか」の帳簿付けを行い、さらにその経費・コストが定期的に発生するのか、突発的に発生したのか、また投資・消費・浪費のどれに当てはまるのかを分類しましょう。

 

記帳後は、ムダな経費・コストがないか徹底的に見直すこと! 

 

これが財務体質を強化する重大なカギなのです。

セミナー情報 セミナー情報

 
 

The following two tabs change content below.
株式会社ベストエフォートマーケティング 代表取締役。 東京理科大学大学院卒業後、外資系企業にてマーケティング職、国内・海外営業職に従事。2011年4月に株式会社ベストエフォートマーケティング代表取締役就任。 “WEBを起点としてビジネスを発展させる”をキーワードに、WEB製作、WEBマーケティング、営業コストを抑えて売り上げを上げていく効率的なマーケティング手法、 営業手法などを提案。海外のグローバル企業、上場企業、中小企業、ベンチャー企業等500社以上の企業の営業マーケティング支援実績。 ホームページ : https://besteffortmarketing.co.jp/ Facebook : https://www.facebook.com/yushukanemura ベストエフォートオフィス船橋(コワーキングスペース): https://besteffortoffice-funabashi.com/

■おすすめの関連コラム

  1. 利益率何%が理想的?経常利益率の計算方法と業界別利益率

    企業がどれくらい稼げているのかの指標となる「経常利益率」。 言葉を耳にしたことがあっても、実際...
  2. インボイス制度に対応しないとどうなるのか?違反した場合の罰則を解説

    インボイス制度の導入が、2023年10月1日に迫っています。 個人事業主や企業はインボイス制度...
  3. 飲食業界がデジタル化を進めなければいけない4つの理由

    日本企業においてデジタル化が進んでいます。 飲食業界においても例外ではありません。 特に飲食...
  4. 【事例紹介付き】学習塾・教育業界が取り組むべきDXのヒント

    現在、義務教育の小・中学校や、高校、大学は、教育改革の名のもと大きく変化しています。ポイントは3...
  5. 【成功事例から学ぶ経営戦略】SDGs(持続可能な開発目標)に取り組む企業のPR方法!

    現在、多くの企業が、SDGs(持続可能な開発目標)に積極的に取り組んでいます。企業の広報担当者・...
  6. 飲食店におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)について考える!

    デジタルトランスフォーメーション(DX)とは、デジタル技術によるビジネスの変革を指し、飲食業界か...
  7. セミナーに参加するメリットとは?活用方法を知りたい!

    セミナーに参加すると、最新情報や限定情報を知ることができ、双方向的に学べるといったメリットがあり...
  8. SDGs(持続可能な開発目標)とは?企業が取り組む事例についてもご紹介!

    SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」...
  9. CSR活動とは?企業や店舗におけるCSR活動のメリットや事例をご紹介!

    CSR活動とは、企業が果たすべき社会的な責任を指します。 社会問題や労働環境などへの人々の関心...
  10. 自粛期間中どのようにして過ごしていますか?お家での過ごし方や新しく始めた事など教えて下さい*
    アフターコロナ、withコロナに関する消費者意識調査~ちいき新聞読者対象~ Part 4

    「販促の大学」を運営している地域新聞社では、地域新聞社LINE公式アカウントにお友だち登録をして...
  11. 店舗が知りたい!キャッシュレス決済の導入について

    近年、店舗において普及が進んでいるキャッシュレス決済。 経営者や担当者が今後キャッシュレス決済...
  12. 自粛期間の生活で一番困っていることはなんですか?
    アフターコロナ、withコロナに関する消費者意識調査~ちいき新聞読者対象~ Part 3

    「販促の大学」を運営している地域新聞社では、地域新聞社LINE公式アカウントにお友だち登録をして...
  13. あなたが取り組むアフターコロナ、withコロナ対策を教えてください*
    消費者意識調査~ちいき新聞読者対象~ Part 2

    「販促の大学」を運営している地域新聞社では、地域新聞社LINE公式アカウントにお友だち登録をして...
  14. アフターコロナ、withコロナに関する消費者意識調査~ちいき新聞読者対象~

    「販促の大学」を運営している地域新聞社では、地域新聞社LINE公式アカウントにお友だち登録をして...
  15. 非常時の情報発信に!店舗のSNSを活用しよう

    非常時は正確かつタイムリーな情報が必要です。 自然災害などの緊急事態が発生した際には、自治体や...
  16. 飲食店で必要な防災対策とは?災害時にスタッフとお客様を守ろう!

    近年は国内において地震や台風、風水害などが多発しており、飲食店でも防災対策は重要な課題になってい...
  17. 【コロナ対策】中小企業への支援策 ~資金繰り・融資について

    新型コロナウイルス感染症の新規感染者は増加傾向が続いています。感染者用の病床稼働率は全国的にひっ...
  18. 今、みんなが感じていること~新型コロナウイルス感染症に関する緊急アンケート~

    2019年12月に中国で発生が報告された新型コロナウイルス感染症。2020年3月13日現在、全国...
  19. 新型コロナウイルス感染症に負けない! ピンチをチャンスに変えるビジネス思考

    2019年12月に中国で発生した新型コロナウイルス感染症について、アメリカの疾病対策センター(C...
  20. 決算セールを行う理由とは? メリット、デメリットをご紹介

    店舗経営者や販売担当者なら決算期末になると検討したいのが決算セールです。 この機会を効果的に活...
  21. いざという時のために知っておきたい、大規模災害時の中小企業への支援策

    今回は大規模な災害が発生した時に、被災した中小企業に対してどのような支援策が講ぜられるのかについ...
  22. 災害に備える ~中小企業強靭化法について~

    災害が発生し、人材はもとより設備等に重大な損害が生じると、事業活動の推進に直接的な影響が出てしま...
  23. 見直そう!集客の仕組み

    「集客」はあらゆる事業を行う人たちにとって、永遠のテーマといえます。いかに継続的に集客をし続ける...
  24. 人手不足になりがちな長期休暇を乗り切る対策をご紹介

    長期休暇による人手不足は、小売業やサービス業をはじめ多くの業界に共通の課題です。連休や夏休み、冬...
  25. 知っておきたい『入管法改正』のこと

    最近あった法令の大改正の背景を、一回目は食品衛生法について、二回目は宿泊業関連の法律について、書...
  26. 宿泊業に関する法整備について

    前回は、食品衛生法の改正について書きました。その背景には、日本の食品の国際競争力の強化とインバウ...
  27. 優秀なマネジャーがやっていることって?
    マネジメントのカギは「配る」こと!

    新卒・若手社員の離職率が3年間で30%といわれる昨今、企業に優秀な人材を引き止めておくことは年々...
  28. 「優秀くん」を集めてもうまくいかない!? チーム力を上げるアルバイト採用のコツ

    空前の売り手市場といわれる昨今、アルバイトの人材確保に困っている企業が多いという話をよく耳にしま...
  29. 食品衛生法の改正について

    2018年6月に食品衛生法が改正されました。今回はこのことについて概説させていただきます。...
  30. アウトソーシングのメリットとは?

    起業したり、新しい事業をスタートさせたりする上で、いろいろとお金がかかることも多いと思います。人...
  31. 個人経営の店舗向け お客様のお支払い方法はどうする?

    クレジットカード決済をはじめ、モバイル決済、電子マネー、仮想通貨、QRコード決済など現金を使わず...
  32. 商品企画のツボ【ポジショニング戦略で穴をつく!】

    『ポジショニング戦略[新版]』アル・ライズ/ジャック・トラウト お客様と新しい商品やサービスの企...
  33. 本当に効果を出す業務改善の正しいやり方

    組織の規模が大きくなっていく。 社員数が増え、社歴が長くなり、また各部門が大きくなるにつれて、...
  34. 自店のポジショニングを確認して、他店との競争で優位に立とう!
    ~ポジショニングマップを活用しよう~【無料DL】

    ポジショニングとは、店のサービスがお客様に「どういう時に使えるものと思われているか」ということ。...
  35. 開店準備に必要なもの(飲食店編)

    飲食店で働いている方、目指している方の多くが、 そんな目標を持っています。 そのために料理の...
  36. 公的助成金とは?中小企業でも申請できる補助金、助成金について

    中小企業が活用できる補助金・助成金について耳にしたことはありますか? 一定の条件に該当すれば、...
  37. 競合他社との差別化を図る戦略ポイントと成功事例をご紹介!

    差別化とはライバルがまねのできない優れた面を持つことであり、これによりライバルとの競争を優位に展...
  38. ターゲット顧客の明確な選定 マーケティング戦略の起点を学ぶ

    マーケティング戦略を練る上で、商品を購入してくれるターゲット顧客を明らかにすることは大切なことで...
  39. 業界シェアNo.1のブランドをつくるには

    ブランドとは何か? 改めてそう問われてみたとき、あなたは即答できますか。 多くの会...

PAGE NAVI

続きを読む
記事を検索
メルマガ登録者数1万以上 セミナー情報をいち早くお届け
ご提案無料 ウィズコロナ時代に合わせて販促の「見直し」してみませんか?まずはお問い合わせください。
  • 売上をあげるための顧客リストを育てよう
    顧客リストについて、有名なエピソードを2つご紹介します。 最初は江戸時代のある呉服屋の話。その呉服屋は火事になった時、火の粉が迫り来る中、まず顧客台帳(顧客リスト)を井戸に投げ込んでから逃げました。そして火事が収まった後、顧客台帳を井戸から引き上げ、それを基にして商売を再開したのです。 また、アンドリュー・カーネギー(米国実業家、鉄鋼王。1919年没)は、「私の全ての財産を持っていってもかまわない。ただし、顧客リストだけは残しておいてくれ。そうすれば、私はすぐに今の財産を築いてみせる」という言葉を残しています。 この2つのエピソードは、顧客リストがあれば、事業がどのような状況に陥っても再起を図ることができるということを示唆しています。 他にも、“顧客リストは、あなたの貴重な財産で、育てるべきである”という言葉もあります。顧客リストを育てることができれば、好調な時でもさらなる売上をあげられるということだと思います。 しかし事業経営において、顧客リストを重要なアイテムだときちんと認識して、作成・管理・活用している会社は、意外と少ないのではないでしょうか?
  • 屋台イメージ
    【実店舗以外での販売促進!】屋台のメリットについてご…
    屋台は自由度が高い販売促進の方法です。夏祭りなどの集客力があるイベントに便乗できるなど、実店舗以外の集客手段を確保できるというメリットがあります。また、短期・長期を問わず、設備投資のコストを抑えられるため、高い利益率を実現することも可能でしょう。今回は、屋台の基礎知識やメリット、注意すべきポイントを紹介します。
  • SEOで勝つには? SEOで上位表示されるために必要…
    SEO対策をしてみたい!と思っても、まず何からすればいいのか分からない、という人も多いかと思います。 ここでは、SEO対策についての基礎的な方法を解説します。 「SEOについては何も知らない」「素人でもできることを教えてほしい」という方は、ぜひ参考にしてみてください!
  • 個人経営の店舗向け お客様のお支払い方法はどうする?
    クレジットカード決済をはじめ、モバイル決済、電子マネー、仮想通貨、QRコード決済など現金を使わずに支払いできるキャッシュレス決済の方法は多様化しています。大きな金額を持ち歩く不安や小銭の煩わしさを解消する以外にも、お店の業種やターゲット、立地条件などによっては大きなメリットがあります。エステやヘアメイクなどの美容サロン、カフェ、小売の販売店など、個人経営で実店舗を持つお店ではなかなか導入に踏み切れず、見送っている方も多いかもしれません。しかし、それによってお客様の来店機会を逃している可能性があります。目的に合わせた支払い方法を紹介します。
  • 【withコロナ】テイクアウト・デリバリーを活用して…
    withコロナの影響で、店内での飲食が避けられるようになったため、飲食店の活路としてデリバリーやテイクアウトが注目されています。 競合相手は同じ飲食店の他にもコンビニやスーパーなど数多く存在しますので、その中で選ばれる店になるためには価格設定や感染症対策など、さまざまな工夫が必要です。 今回は、デリバリーやテイクアウトを行うにあたって、顧客から選ばれる店になるためのポイントや情報発信の手段について紹介します。
PAGE TOP